地層が堆積後に続成作用を受け固結するまでの間,間隙水圧の関与したさまざまな流動・変形現象が起きている.しかし,特に日本国内ではそのような現象の大半は見逃されている.ここで示したのは東北日本三畳系大沢層の葉理シルト岩中に見られる厚さ数十 cm 程度の特異な変形流動層で,砂質基質の泥クラスタイトからなる.所によって不淘汰シルト貫入脈を伴う(写真上).Kawakami and Kawamura (2002) により詳細な記載と考察が行われており,地層パイル中の液状化により形成されたシル状貫入体と解釈されている.2000年10月撮影.宮城県石巻市雄勝町荒海岸.
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