追憶と忘却の北上山地

北上山地 写真・画像アルバム


はじめに

 このアルバムは,私のPCストレージの中に眠っている『北上山地』の写真・画像をウェブ・アルバムの形式にしたものです.もちろんその大部分は『デジタル以前』のものなので,日時写し込みがある写真は撮影日時が分かりますが,そうでなければ,1970年代後半~1990年代後半という以外,まったく分かりません.一部には,撮影場所や撮影対象も正確には分からないものもあります.そういう意味で,言うまでもありませんが,これらの写真には『科学的正確さ』はなく,ましてや『科学的著作権』はありません.

 ただし,このページのフッタに示した通り,著作権は放棄されているわけではなく,Creative Commons の ByNcNd = 『クレジット表記・非営利・改変禁止』とさせていただきます.


アルバムリスト


これらの写真アルバムはWeb Album Generatorによって構築されたものです.


アルバムに掲載された写真の多くは,デジタル時代以前に撮影されたリバーサルフィルムや印画紙から低解像度のスキャンでデジタル化されたものです.掲載にあたって,現在のデジタル技術で階調や解像度の復元を施しています.その手法については『地質学におけるデジタル写真技術』のページ をご覧ください.




 このアルバムに収めたサンプルは,私のものではありません.それは,私の出身講座である北大理学部地鉱教室第2講座のもので,少なくとも 1970 年代以前から長く旧地鉱教室の廊下に並べられた岩石・化石資料収納コンテナ上の陳列スペースに展示されていました.ラベルのあるものもありましたが,何も説明がなく『分かる人しか分からない』ものもありました.ラベルがあっても,産地や採集者など詳細は記されていないものも多かったと思います.サンプルの展示意図についても,必ずしも私が理解していたとは限りません.また,2講座を含めた地鉱教室のどなたがこれらのサンプルを切断・研磨処理したのかも分かりません.


 それらのサンプルは,教室の旧理学部本館から6号館新館への引っ越し(2002年4月)の際に“雲散霧消”してしまいました.その時はもはや地鉱教室ではなく改組されて地球科学教室となっていたと思います.もちろん私は第2講座の中心にいたわけではないので,それらがオフィシャルにどうなったのかは承知していません.廃棄されたのか,誰かの手元に移されたのか,あるいはしかるべき場所(博物館)へ移管されたのか.もう時効だと思うので言ってしまうと,その一部は salvage ということで私のサンプル保管場所に退避しました.誰にも相談せずに勝手にやったことですが,そのまま捨てられてしまうよりはいいだろうと.残りがどうなったのかは,上に書いた通り,『知りません』.それらの勝手保管サンプルも,2017 年の退職時に結局どうにもならず廃棄してしまいました.

 仮にサンプルの行く末が最後のケース(北大博物館移管)だったとしても,北大博物館には公開されたサンプル所蔵データベースというものが存在しないので,あるのかないのか外部の誰にも分かりません.科学サンプルのアーカイブ形式として非常に憂慮すべきものと思われますが,もちろん外部の私がどうこう言うべきものでもありません.

 で...それらの『第2講座サンプル』を,私は1980-90年代に“非公式に”撮影し,その写真を手元に保存してありました.“非公式に”とは微妙な言い方ですが,要するに『こっそりと無断で』と言い換えるべきものなのかもしれません.


 つまり,私が持っている第2講座サンプル写真は,私にはそもそも知的所有権はなく,それを勝手にここに掲載することは『誰か』の権利を侵害することになります.しかし,第2講座という組織もすでになくその長であった湊先生も既にこの世にいらっしゃらない今となっては,その『誰か』というのは実際誰なのか私には分かりません.もはやどこにもその権利実体が存在しない可能性があります.したがって,『誰か』の了解を得ない限り公開できないとすると,これらの2度と得られない貴重な記録は,私がこの世から消えれば一緒に永久に失われてしまうことになります.


 ということで,権利侵害の懸念は残るのですが,これらの第2講座サンプルの写真を,この北上山地写真アルバムの1ページとして公開する決心をしました.もし,これによって何らかの権利を侵害されたと思う方がいらっしゃいましたら,速やかに対処したいと思いますので,ご遠慮なく私までご連絡ください.




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