襟裳岬の突端には古第三系上部漸新統(25 Ma)・襟裳層が露出している.その岩相は厚層の礫質タービダイトとシルト岩互層である(写真上).礫質タービダイトは弱く成層し,下半部で逆級化を示す.礫種は古期付加体構成岩類を主体とするが,特徴的に花崗岩類を含み,中には 2 m 以上のブロックも見られ(写真下),一部には片状構造を示すものがある(下写真右上).花崗岩礫の年代は 30 Ma 前後と報告されており.日高帯南部の花崗岩体と同年代である.それが冷却後 5 Ma 程度で上昇陸化したことになる.貝殻石灰岩の礫も見られ(下写真右下),後背地の情報となるがその詳細は不明である.2007年7月・10月撮影.えりも町襟裳岬.
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