タムロン SP AF 17-50mm f2.8 DiII (A16)
あれこれ悩むこと数ヶ月,買ってしまいました...が,テスト撮影してみると,やっちゃった,の前ピン.K20D のAF調整機能でも調整しきれない堂々とした立派な前ピン.orz
これは 50mm 側の前ピンですが,17mm 側でも,35mm付近でも同じ傾向でした.明日,テストチャートの撮影結果持って,ヨドバシに怒鳴り込みます.:-p
(以上,2008/11/21)
ということで,ヨドバシにテスト写真を持ち込んで,新品交換となりました.とりあえず簡単にチェックしてみると,ほぼ問題ありません.ワイド側ですこ〜し後ピン気味ですが,まあ気にしないレベルかと.
ここでちょっと驚いたのが,最初の個体のシリアル番号が0800台だったことです.交換してもらった個体は5900台だったので,かなりロットというか製造時期が違うことになりますね...まあ,この問題には関係ないんでしょうけど.
K20D に装着した感じは,ちょうど良いコンパクトさです.DA16-45 よりはだいぶ短い感じがします.デザインも,DA無印系のアレよりは,こちらの方が K20D には断然合っているみたいに思います.とりあえず満足.
(以上,2008/11/22)
このレンズを買ってから2年4ヶ月...この期に及んで,こんな flaw に気づいてしまいました.発端は,K-5 のステイン問題です.そのチェックをタム17-50のテレ側でしているうちに,画面に妙な shade があるのに気づきました.その時点では,K-5 本体センサー側の問題だと思っていたんですが,最近たまたまタム28-75でチェックしてみたら,そんな shade どこにも無いんですね...え? それで過去に撮ったステインチェック写真を確認してみたら,なんとこの shade があるのは,タム17-50で撮ったものだけだったのです.Oh! God... K-5 のステインのページにもあげてますが,こんなものです.
もちろんステインチェック写真なので,MFで無限大,絞り F22 で近接したPC液晶画面を撮っています.なぜこれが液晶の汚れとかじゃないと言えるかというと,『いつ撮ったものでも同じ位置に shade がある』からです.
それでは,他のレンズ,タム28-75 の 50mm F22 で同じものを撮るとどうなるかというと,
まったくきれいなものです.もちろん多少のムラはありますが,これは外光や液晶のムラによるものかと.
ちなみに,タム17-50 でも絞り開放で撮ると,このような shade はまったく見えません.
開放なのでビネットがすさまじいですが,きれいなものです.
さてさてこれをどう考えたらいいのか...やっぱり安物レンズだったのか? どこが汚れているのかは分かりませんが,どれかのエレメントのコーティング面かなんかに汚れが付いているんだと思います.やっぱり潔く捨てようか...でも K-5 になってから妙に相性がいいしなぁ...と思っているうちに,ペンタのスターレンズ DA★50-135 でも撮ってみたら,迷いが無くなりました.
栄えあるスターレンズでもこうなんですか...まあ,この shade が実際の写真に写る・レタッチで見えてくる,ということは絶対にありませんから,知らないフリをしてれば精神は健全なままだとでもいうか.:-p
現時点ではこれを買い換えるとすると,シグマ17-50/2.8 か純正 DA★16-50 しか候補はありません.前者はOSがムダっぽいしズームリングも逆回し,後者はク●高いし,広角開放での周辺画質に問題がありそうだ...タム17-50 は,どこといって素晴らしくないけど,そこそこのシャープさでそこそこの収差でとにかく無難に写ってくれるイージーさが捨てがたい.
金もないし,やっぱりこのまま使い続けよう.
注) ここにあげた写真は,もちろん撮ってそのままではありません.フォトレタッチソフトを使ってコントラスト・ガンマを極限まで硬調にし,おまけにそれをさらにレベル補正を使って階調をめちゃくちゃに狭めたものです.K-5 やこれらのレンズはこんな汚い写真が撮れるんだ...などとはゆめゆめ思わないように.
(以上,2011/03/17)
下で,『タムロン17-50mm のレンズチェックもこれが最後かもしれません』と書いたのですが,残念でした.まだありました.年始に,イルミネーションを撮りに行って気づきました.非点収差です.
17mm ワイド端で撮ったイルミの写真です.ISO800 ですが,ご覧の通りかなり暗いので,絞りは開放になってます.
全体縮小写真見ると,まあまあですが,等倍で見ると,こんな感じになってます.左が中央部,右が左下のコーナー部です.
中央部見るとお分かりのように,手ブレはしていません.
参考までに,50mm テレ端はこんな感じ.左が中央部,右が左上のコーナー部です.絞りはやはり f2.8開放です.
ワイド端と似たような感じですね.収差の評価基準を持たないのでなんとも言えませんが,けっこうな非点収差のような.まあでも,“こんなもん”でしょうか.すべてにおいて85点,の評価が,83点くらいには低下した感じです.(^^;
(以上,2009/01/03)
タムロン17-50mm のレンズチェックもこれが最後かもしれません.ビネット・チェックです.下の『レースカーテンチェック』で撮影した画像で行いました.
まずは17mm ワイド端から.上が f2.8, 下が f8.0 の縮小画像です.
次は,50mm テレ端.上が f2.8,下が f9.0.
ワイド端・テレ端とも,f2.8開放でのビネットが確認出来ますが,まあ軽微というか,ほとんど気にならないレベルです.サンプルは上げていませんが,どちらも f4.0 でほとんど視認できなくなります.ワイド端 f8.0 ではなんとなく見えてますが,テレ端 f9.0 ではまったく確認できません.
ということで結論は,no problem です.
(以上,2008/12/20)
下の『レースカーテンチェック』では,画面の中央部と四隅の比較が必ずしも出来ていないので,今度は『レンガ壁チェック』です.まあ,これも手持ち撮影なので,厳密な画質チェックにはなってないのですが.
まずは17mm ワイド端から.上から f2.8, f4.0, f5.6, f8.0, f11, f16 で,左が画面中央部,右が画面右下隅です.すべてノーレタッチのピクセル等倍クロップ.
次は,50mm テレ端.配置は上と同じです.ただ撮影時に間違ってしまったので,f8.0 ではなくて f9.0 になってます.f(^^; たいした違いはないですが.
蛇足ながら断っておくと,被写体は“平面”ではありますが,下から見上げて撮っているので,必ずしも等距離平面ではありません.フォーカスはすべて中央一点のAFです.
まずワイド側ですが,f2.8開放の中央部,ほんとに素晴らしいですね.絞ったものとほとんど違いません.これだけ写ってくれれば,まったく文句はありません.右下隅は,まあこんなものだろうと.f4.0,5.6 の四隅部は,少しコントラストが低下して色収差もでていますが,問題はないレベルでしょう.f11 からは,なんとなくもやっとなってますね.やっぱり『小絞りボケ』というものなんでしょう.
次はテレ側.開放f2.8 の周辺部ではさすがにコントラストが落ちてますが,中央部はほとんど問題なし.f4, 5.6では中央部・周辺部とも文句なし.f11, 16 はワイド側と同じ傾向です.
ということで結論は,やっぱり85点です.すべてにおいて.
(以上,2008/12/16)
このレンズ,色収差はちょっとあるのかな...と思っているのですが,その例を.
雪の積もっている芝生を逆光で撮ったもので,焦点距離は 17mm,絞りは f9 です.このサイズならあまり目立たないのですが,等倍で見てみると,
雪のハイライトのエッジに,けっこう色収差が出ています.ちなみに,他の焦点距離(30〜50mm)では特に色収差は目立たないので,ワイド端で強く出る傾向なのかもしれません.
参考までに,Capture One Pro で色収差補正をかけてみると,こんな感じで,ほぼ完璧です.
昔,タムロン18-200mmがリリースされたとき,そのサンプル画像を見て周辺部の色収差のすさまじさに驚いたものでしたが,それに比べると,別にどうってことないですね.(^^;
(以上,2008/12/08)
いまさら,という気もしますが,恒例の『レースカーテンチェック』.まあ,厳密な画質チェックにはなってないのですが,成り行きと言うことで.f(^^;
まずは17mm ワイド端から.上から f2.8, f4.0, f5.6, f8.0, f11, f16 で,左が画面中央部,右が画面右下隅です.すべてノーレタッチのピクセル等倍クロップ.
次は,50mm テレ端.配置は上と同じです.
まず断っておきたいのは,手持ちでのいい加減な f(^^; 撮影であること.そのため,ショットごとに撮影野が微妙に違っていて,ジャスト同じ場所の比較にはなっていないところがあります.それから,被写体は“平面”ではないこと.即ち,特に写真の四隅ではアウトフォーカスになっているところがあるので,そういう前提で画質を見てください.ちなみにフォーカスはAFでは微妙に合焦しなかったので,すべてMFです.
まずワイド側ですが,f2.8開放の中央部,なかなか素晴らしいですね.これだけ写ってくれれば,まったく文句はありません.右下隅は,被写体深度の関係でアウトフォーカスになってめろめろですが,それほどいやな流れなどは感じられません.色収差も思ったほど大きくないし,まあ満足.f4.0,5.6 は素晴らしいです.f5.6 の右下隅を見れば分かるように,四隅部の画質もこれだったら全然OKです.f11 からなんとなくもやっとなってます.f16 は手振れもあるのかな...? シャッター速度は 1/30 なんだけど.でも 50mm でもまったく同じ傾向なので,『小絞りボケ』というものなのかも.
次はテレ側.開放f2.8 だとさすがにフレアっぽくなってコントラストが落ちてますね.でもまあ,右下隅のインフォーカス部もまあまあだし.f4, 5.6の中央部は文句なし.f8 の右下隅は流れもなく,文句なし.f11, 16 はワイド側と同じ傾向です.
ということで結論.やっぱり85点です,すべてにおいて.(^^; もちろん悪い意味ではなく,私の常用レンズとなっていきそうです.DA16-45 は,(なぜか)そういう気にさせてくれなかった.
(以上,2008/12/03)
下に書いた“露出の暴れ”ですが...その後いろいろと撮り比べた結果,大きな問題はないという結論です.
天気の良い屋外でのRAWショットを ACDSee Pro のブラウザ画面で見たものです.特に問題はありません.なお,ACDSee Pro の RAWサムネールは,埋め込みプレビュー画像ではなく,ACDSee Pro 独自作成のサムネールになっていますが,露出に関しては大きな違いはありません.
ここに出したのはいずれも屋外画像なので,絞りはもちろん絞り気味の写真が多いのですが,屋内で撮影した開放よりの画像でも状況は同じで,問題はありませんでした.
ネットでの A16 の露出がどうのという情報に惑わされて,多少ナーバスになっていたようです.
(以上,2008/12/03)
これは,ちょっとばかし気になる...という話に過ぎませんが,“露出の暴れ”について.
購入最初の日にテスト撮影した野外写真では,ほとんどすべての写真でアンダーになっているのに気づきました.プログラム自動露出で撮影したものを RAW 現像で補正してみると,だいたい 0.7〜1.3EV 程度のアンダーです.一番ひどいのはこんな感じ.
絞りは f9.0 で 17mmワイド端です.まあこういう被写体は,他のレンズでもアンダー気味になってしまう場合が多いのですが,これはちょっとかなりのもんだな,と.
で,次の日,別の場所でいろいろ撮ってみると,数は非常に少ないのですが,今度はオーバー気味になってしまう場合があるのに気づきました.
絞りは f2.8開放で,30mm です.うーむ...他のレンズでもこういう場合がなかったかと言われると,時々あるような気もするし...(^^; ちなみにPCの液晶画面でタム28-75mm と撮り比べてみたのですが,特に大きな露出の差異は見られませんでした.
現時点では,なんとなく絞りの小さい側でアンダー,開放側でオーバーという傾向があるように見えますが,100%の再現性はありません.開放でオーバーということは,絞り羽根の問題とも思えないし(=開放以上に開くわけがない).ペンタ評価測光との相性なのか? まあ,もう少し状況を見定めてみることにします.
(以上,2008/11/26)
ちょっと時間なくてあれこれテストできないので,総評だけ書いておくと...
結論は『買ってよかった』『DA16-45とリプレースして後悔はない』,です.
開放f2.8から周辺までぱっきぱき,なんていうつもりは毛頭ありません.(^^; 周辺の画質はそれなりだし,中央部のシャープさは,DA16-45 には勝てないような.色が滲み出すような倍率色収差もいかにもタムロンらしい.
ただまあ,すべてにおいてそこそこイージーの85点,という感じのレンズかと.このコンパクトさと値段でこれだったら,まったく納得です.
一時 DA に流れかけた私の気持ちをサードパーティレンズに引き戻してくれたという意味でも,感謝です.DA17-70 買わなくて(=タム28-75リプレースしなくて)良かった...
(以上,2008/11/25)
個人的にはあまり気にならないのですが,歪みのチェックです.
上がワイド端17mm,下がテレ端50mm です.ワイド端では,明らかな陣笠歪みが分かります.テレ端では軽い糸巻き(pin-cushion)歪みになってますね.まあ,どちらも許容範囲かと.
(以上,2008/11/23)
恒例の upper view です.
もちろん(DA16-45とは違って ^^;)左がワイド端,右がテレ端です.IFなので,フォーカスによって全長は変化しません.フォーカス時には,フォーカスリングは回転します.
(以上,2008/11/22)