シグマ APO 70-300mm f4-5.6 DG Macro


 結局このレンズ,半年ちょっとで キタムラに売却 してしまいました.買ったときの 1/3 程度の金額で.(^^;
 理由は,下に書いた“周辺画質の悪さ”に尽きます.最近はまったく使ってませんでした.こんな感じでしたからね...

 まずは全体写真.210mm で 1/800s, f10 です.これ見る限り,なかなか悪くないように見える...



 中央部のクロップはこんな感じでなかなか素晴らしいです.



 ところが...右下隅を見ると,なんとこんな非点収差(?)が...これはすさまじい.開放絞りでもその近くでもなくて,f10 ですからね.(^^;



ネット上での評判読むと,私のこれは“個体ハズレ”だったのかとも思えるほどですが,どうなんでしょうか? ちなみに写真左側もまったく同じで,いわゆる『片ボケ』ではありません.いずれにせよ安レンズだからわざわざ調整に出すほどの気も起きなかった.

 あと,200mm と 300mm の画角差がそれほどでもなくて...これだったら多少のビネット我慢して DA50-200mm の切れのいい画質の方がいいや,というわけです.ビネットはソフトで補正できますが,周辺ボケはどうにもなりませんからね.

 18-125mm DC といい,どうもシグマとは個人的に(?)相性が悪いな...18-50/f2.8 とか 17-70/f2.8-4.5 とか気になるレンズはあるのに,手を出す気がしないというか.

(以上,2006/05/31)(2006/09/02追記)


 ファーストインプレッションは『デカイ・重い』...f(^^; まあ,なんとかニッパなんてのよりは圧倒的にコンパクトなわけですが,私の持っている(いた)レンズの中で,一番重い(550 g)です.
 とはいえ,そのおかげでそれなりに“望遠レンズとしての迫力”も持っているわけなので,それもいいかな,と.



 70 mm側での上からのビューです.先細りというのか,中間部が太いというのか...なにはともあれ迫力です.



 で,300 mm側にするとこんな感じ.ひゃ〜...長い.(^^; 実際に片手で持ってみると,長いせいでモーメントが効いているのか,けっこうずっしりと来ます.タム24-135mm は 530g でしたが,20g の差よりはるかに重く感じますね.



 このレンズ,外装がなんというのか,粗いつや消しの塗装みたいな粉っぽい感じです.まあ安っぽくは見えないんだけど,高級そうにも見えないな.:-p
 あと,立派なレンズケースが付属しています.これはけっこうびっくりした.

 で...シグマレンズの質については,18-50, 18-125 で懲りたはずなんですが,ほかに該当する(価格・焦点距離)レンジの製品が見当たらなかった...(-_-; タムロン70-300mm LD なんてのもあったけど,発売時期(2000年?)があまりにも古すぎて.

(以上,2005/10/06)


以下,記事は新しいもの順です.

 このレンズ,望遠ズームとしての懐があるので,最近けっこう使っています.DA50-200mm の出番がほとんどなくなっているくらいです.

 しかし...場数を重ねるにつれ,周辺画質がけっこう気になる場面があることが分かってきました.これはその全体縮小.焦点距離は 260 mm,f7.1 です.テレ端に近いです.



 なかなか雰囲気としては悪くないです.しかし等倍クロップで見ると...左が中央部,右が右端です.



 中央部はぜんぜん悪くない,素晴らしいです.しかし,周辺部のこのフレアっぽい流れというか...コントラストも著しく落ちます.f8 程度まで絞っても変わりませんでした.もちろん,下で紹介したような逆光条件ではない...

 さてさて,どう考えたらよいもんか.値段なりか.DA50-200mm もっと使えというペンタ神のご託宣か...(^^; ビネットはソフトで補正できるけど,流れやフレアは補正できませんからね.

(以上,2005/11/23)


 このレンズ,デジタル向けのコーティングが施されたということで,“DG”の2文字が入っているわけですが...某海外掲示板で“It is gimmic. Save your money.”(だったかな)と書かれているように,ほとんど実効的な意味ないっすね.(^^;



 この写真,逆光で太陽はほぼ背後の上方にあります.薄曇だったので油断していたらごらんのとおりのフレア満開.まあこの一枚だけでしたけど.あ,“無フード原理主義者”の私なので,フードなんぞしてません.f(^^;

 DA純正だけではなく,タムのズームでも,こんな感じでフレアが入ったのは今まで一度もなかったですね.まあ,値段なりというところなんでしょうか...それにしてもシャッター切ったときファインダで気づかなかったのはなんでなのか??

(以上,2005/10/24)


 何度か実戦にこのレンズを使ってみて,ちょっと気になることが出てきました.なんていうのか...200 mm以上のテレ端まで,急に周辺部でフレアっぽくなるみたいな感じがするんですよね...

 これが全体の縮小です.300mm で f5.6開放,シャッター速度は 1/160s です.ちょっと暗くて,シャッター速度が稼げませんでした.太陽は右上にあり,半逆光です.



 全体の雰囲気は悪くありません.中央部付近を等倍でクロップしてみると,



 悪くないです.ちょっと手ブレしてますけど.で,右下のフォーカス外れているところ見てみると...



 もちろんフォーカス来てない上に手ブレしているんですから,しょうがないと言えばそうなんですけど,“かなり(すごく?)”フレアっぽいですよね.購入時にDGの2文字に惹かれるところもあったんだけど,こんなもんなんですかね.
 実は私はどんなズームレンズでもフード付けないという“無フード原理主義者”なんですが,f(^^; 付けたらこういうの回避できるんだろうか...?

(以上,2005/10/12)


 遠景のチェックはずっと下でもやりましたが,別シーンでやってみました.フォーカスはオートです.絞りはどちらも f9.0.左が 200mm,右が 300mm のほぼ中央部の等倍クロップです.



 200mm は悪くないですね.というか非常に良いです.300mm となるとかなりもやっとしてコントラストも落ちますが,オマケと考えればこんなものかと.(^^; どうも 300mm になると(マクロもそうだけど)フレアっぽくなる傾向があるみたいな...だけではちょっと悔しいので,ピンボケレスキューでえいやっとシャープニングかけてみました.



 なかなかいいんじゃないでしょうか...:-p

(以上,2005/10/08)


 次はテレマクロ機能.200mm, 300mm でマクロ位置(約0.95m)で撮影しました.やり方は下の通常撮影テストとほとんど同じです.フォーカスはもちろんマニュアルです.まず写真全体の縮小で,上が 200mm, 下が 300mm です.




 まあどっちも悪くないですね.同じく等倍クロップです.



 300mmマクロは,なんだかアレですが...色収差なんか意外なほど目立たないですね.あと,私もやってみて初めて分かったのですが,300mm で近接マクロとなると,上体が少しでも揺れただけでフォーカスがまったくずれてくるんですよね...したがって,これがジャスピンだなんていう自信はまったくないです.f(^^;

(以上,2005/10/08)


 恒例のレースカーテンチェック (^^; です.プログラム露出(大体 f5.6-7.1)でフォーカスの合う最小距離(1.5m)に近いところから,マニュアルフォーカスでレースカーテンを写してみました.まず写真全体の縮小で,上から,70, 135, 200, 300mm です.




 少し光が足りない場面でしたが,全体の写りは非常に良好です.次に,それぞれの中央部とコーナー部の等倍クロップ.焦点深度が浅いので,一枚の写真で中心部とコーナーにフォーカスしている写真を撮るのは不可能なので...実際にはそれぞれにフォーカスしたものを複数撮影し,そこからクロップしています.



 全体に非常に良い写りと言えるでしょう.特にコーナー部で収差がそれほど出てないのは予想外でした.300mm はまあこんなものだと思うので,期待以上のできだなという感じです.

(以上,2005/10/08)


 やっぱり,70-300mm なんだから,(オマケ望遠とはいっても ^^;)300mm の遠景画像もアップしておきますね.絞りは f6.3 です.中央部付近の等倍クロップです.下の 200mm 画像と比較してみてください.



 まあ,なんていうか...手ブレもあるんだろうけど,そこそこですね.(^^; ポストプロセスでシャープニングかければもっと見られるものになるでしょう.なんにせよ 450mm 相当となると,手持ちではとても手に負えないわけだし...ピクセル等倍なんてとんでもない,縮小して見るべきものだろう,と思います.

追記:

>ポストプロセスでシャープニングかければもっと見られるものに

 ものは試しと,やってみました.ピンボケレスキューで,シャープニング+手ブレ補正をかけ,NeatImage でノイズ除去.



 なんて言えばいいんでしょうか...:-p とりあえず,手ブレ補正のアーティファクトが目立っちゃってますね.

(以上,2005/10/06)


 どうせ暗いレンズだとは言っても,やっぱり焦点距離と開放F値の関係が気になるので,チェックしてみました.

  70 mm f4.0
  150 mm f4.5
  240 mm f5.6
  300 mm f5.6

 という結果です.f4.0 なのが 70-150mm と広いのにはちょっと驚きました.200 mm でもf4.5 なので,DA50-200mm のテレ端と比べると一絞り近く明るいことになりますね.これはけっこう効くかも.デカイ・重いのメリットが少しは出たのかな? 200mm 以上はない(70-200mm f4-4.5)レンズで,それ以上はオマケが付いてると考えれば,なんだか心が明るくなるような...(^^;

(以上,2005/10/06)


 次は,Sigma 70-300mm の特徴機能でもある,テレマクロ機能です.焦点距離は 300mm でやってみました.といっても,テストできる場所がけっこう暗かったので,ISO800 にして手ぶれしないシャッター速度を選ぶと,開放 f5.6 になってしまいました.上が全体の縮小,下が中央部付近の等倍クロップです.





 ISO800 なので等倍ではノイズでざらざらですが,まあまあじゃないですかね.ISO200 で絞れる条件ならばもっと良い結果が出たと思います.

 某掲示板では,このレンズのテレマクロは『偽色出まくりで使いものにならない』という話も読んだので心配だったんですが,少なくともそんなことはなさそうです.“偽色”というのがなんだか分からないんですが,それは個体不良なんじゃないかな...?

(以上,2005/10/06)


 まずは,普通に遠景のチェックです.PENTAX DA50-200mm との比較という意味もあるので 200mm,f7.1 で撮影してみました.まずは全体の縮小.上が Sigma 70-300mm,下が DA50-200mm です.





 こころもちシグマの方がコントラストが高いような気もしますが,うす曇〜晴れという天候で,陽の当たり方が変わっていた可能性もあるので,はっきりしたことは言えません.全体としてはどちらもいい雰囲気の写りだと思います.

 次に,中央部の等倍クロップです.左が Sigma 70-300mm,右が DA50-200mm.



 ほとんど変わらないですが,DA50-200mmの方は少し手ぶれしていますね.実はこれ,ほかにいろいろな条件で撮ってみたのですが,常に DA50-200mm の方が手ぶれしやすいという傾向がはっきりありました.コンパクト・軽い分,手ぶれしやすいのかも?

 最後に,写真右下隅付近の等倍クロップです.



 こちらははっきりと,DA50-200mm の方が流れ収差(?)が少なくクリアだという結果でした.色収差は,被写体のせいもありますが,どちらもあまり目立ちません.

(以上,2005/10/06)


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