6M・ファインシャープネス+4


 これはペンタックス開発陣自らが広めたんだと思いますが,『K20D の記録画素を 6M にしてファインシャープネスを最大(+4)にすると,“すごい解像感”が得られる!』という話を良く耳にします.
 たしかにその通りだとは思うんですが,あくまでも“解像感”であって解像度ではありません.それだったら 14.6M にシャープネスかけたって同じ事なのでは?ということで,テストしてみました.



 こういうテスト画像で,カレンダーの一部を撮ったものです.タム28-75mm のテレ端,f4 です.少し暗いですが,ISO100 1/200s で手ブレは...ないと思う.(^^;

 この真ん中上部のピクセル等倍クロップを採ってみると...;



 さて右と左はなんでしょう?...って,お察しのことと思いますが,左が 6M FS+4 の等倍クロップ,右が,14.6M シャープネス0で撮ったものをレタッチソフト(PhotoImpact)で 6M 相当に bicubic でリサイズしてシャープネスをかけたものです.
 これ見ると,(当たり前ですが)ほとんど同じということが分かります.右の方でエッジのハロー状の artifact が少し目立ちますが,これはまあ程度問題かと.

 ちなみに,14.6M で撮ったものの等倍クロップは,こんな感じです.



 たしかに少し甘い感じ(感じ,です)がしますが,樹のイラストのところを見てください.印刷のアミ(とのモアレ?)模様がそのまま見えています.すごい解像度だと思います.これにレタッチでシャープネスを加えてみると;



 今度は“解像感”も加わりました.素晴らしいです.

 ということで結論.6M・ファインシャープネス+4というのは,要するに解像度を失っているだけ.小さめサイズのプリントには意味あるかもしれませんが,必要ならば 14.6M をレタッチするだけで同じことになる.『最初から非可逆にデータロスする必要などない』ということでした.

(2008/08/15)


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