『あの』大メーカのCMOSコンデジ:SONY Cybershot DSC-HX5V
ということで,『あの』SONY の HX5V は1年持たず売却ということになってしまいました.タイトルに『あの』とわざわざ書いた不安は的中し,使用中ずっと不満マークが出っ放しでした.動画画質はすばらしいんですけどね...
撮影枚数は 4400 枚,そのうち“ものになった”ショットは 970 枚でした.まあ縮小で見ると悪くない静止画画質なので.バッテリーのもちは平均 370枚です.数字としては悪くはないですね.
SONY のデジカメを買うことはもうないだろうな...と正直思います.
(2011/02/26)
(2011/02/27更新)
・Cybershot HX5V を買った理由
Lumix TZ5 に特に大きな不満があったわけではないのですが,1年半も使ってくると;
・ISO400 以上はちょっと使い物にならない.
・動画はあまり撮らないんだけど,やっぱりもうちょっとクォリティが欲しい.
・夜景を動画で撮ると,派手派手なスミアノイズが.
・低速シャッター時の光学手ブレ補正の効きがイマイチ?
・マクロがな...(事実上使えるのはワイド端だけ)
...等々の小さな不満が(少ないんだけど)積み重なってきました.おまけに何度も落として傷だらけになってしまったし,そろそろ飽きてきた.あとまあ,裏面照射CMOS と言うものに単純に興味がある,ということも.
ということで,詳しいことはおいおい書いていきますが,私としては初めてのソニーのコンデジを買ってしまいました.あと買ってないメーカは,ニコンとリコーくらいかな? あ,オリンパスもあったか.
まあ,TZ5 よりは明らかにかっこいいですね.色はゴールドにするかブラックにするか,ネット画像からは決められなかったのですが,店頭で両方見せてもらい,文句なくブラックにしました.コンデジとして見ると,ちょっと怪しい・妖しい感じはあるけど,このくらいなら.
(2010/03/04)
・色収差? ブルーミング?
どうもこの HX5V の静止画画質についてはネガティブなレポートが圧倒的に多くなっているのが残念なのですが...
この写真は,ある朝,朝陽を真正面から浴びる某高層ビルを写したものです.その明るさと蒼っぽい日陰の直線的なコントラストが見事だったので.
ところが,この縮小画像でもはっきり分かるように,輝度の高いところに,盛大な色フリンジが出ています.HX5V ではこれほどのフリンジは初めて見たような気がするので,ちょっと驚きました.
で,その部分を等倍ピクセルクロップしてみると.
まあ要するに色収差かなとは思うのですが,どこか違うみたいな.素人なので詳しいことは分からないのですが,“ブルーミング”というのに近いみたいな感じがします.
ちなみに,Lightroom で色収差・フリンジ除去をかけてみると,
やっぱり完全には取り切れていませんね.倍率色収差だったら,まず完璧に取れるので,違うのかな,と.
裏面照射CMOSの第2,第3世代機には期待していますが,どうなんだろう? 第2世代は既に出てきてますが,画素数が増えている(10→12M)のが期待はずれというか.
(2010/09/20)
・バッテリーの保ちが?
HX5V の静止画撮影でのバッテリーの持ちがまあまあ良いことは下に書きましたが,その後のベスト結果としては 536 枚というのを記録しています.600-700枚というのは,ちょっと無理みたいです.
で,今回6回目のバッテリー交換となりましたが,なんと撮影枚数 197枚 というワースト記録を記録してしまいました.200枚を割るとはちょっと予想外.
ただこれは要するに,時間当たりの撮影枚数が5月以降かなり減ったことが理由です.買った直後はだいたい 50枚/日くらいだったのですが,今回のスティントでは 4枚/日です.なんとまあ.その分 K-7 での撮影枚数が伸びているということでもありますが.
実はそういうわけで,このバッテリー,充電から使用開始まで50日,使用開始から残量なしでシャットダウンまで45日,計3ヶ月にわたるライフをすごしたということになります.それでこの枚数は,自然放電を考えるとまあ小さいバッテリーだし,しょうがないでしょうね.
(2010/08/07)
・このトーンジャンプ?アーティファクト?はいったい?!
HX5V 買って2ヶ月,うそ臭いNRもまあそんなものと気にならず,まあまあ気に入った日々を送っていたのですが,今回,とんでもない写真が撮れてしまいました.これは,かなりキツイ...
まずは,撮れた写真そのまま.
けっこう厳しい光ですが,シャドウ補正常時オンの結果か,いままでのコンデジよりは,ちょびっといい絵が撮れました.でも,ちょっとソフトで補正してみるか...と Lightroom で露出補正マイナス,フィルライト入れて,コントラストちょっと落としてやると,なんとこんな絵に.
なんだこれ...?! トーンジャンプというか,摩訶不思議な artifact です.真っ黒い彫刻の外形に沿ったようにも見える...
で,もしかして Lightroom の JPEG 処理に問題がある可能性もと思い,Silkypix でやってみたら,同じでした.
補正の仕方が違うので,画面のトーンとかは同じではありませんが,摩訶不思議な artifact はまったく同じです.
ちなみに,Lightroom でやったほうの一部を切り出して,ガンマをちょっといじってやると,実態がはっきりします.
元の JPEG 上でこの領域の RGB値を見てみると,255,253,255 でした.その内側はもちろん 255,255,255 です.つまり,たった 2/255 の違いなんですけどね...このくらいだとほとんど視認できませんが,トーン調整かけてやると,RGB=255,235,255 といった,マゼンタの領域がはっきりと見えてくる,ということになります.
うーん...いったいなんなんでしょうか? センサ出力の問題なのか,JPEG エンジンで出てきたものなのか...素人の私にはさっぱり判断が付きませんが,『写真としてこれでは困る!』ことだけは確かです.
HX5V というか,SONY のデジカメに対する信頼というものが,軽く70% は減少した出来事でした.こういう現象,まだネット界隈では見かけていませんが,単に気づかれていないだけなのか,それとも私の機体の個体差(≒故障・不具合)なのか...?
(2010/05/15)
・ハイビジョン動画の画質は?
この HX5V を買ったからには,その大きな売りであるハイビジョン動画のクオリティについて書かないわけにはいきません.しかし...私は,これまで何台かのコンデジを使ってきましたが,動画を撮ったことはほとんどなく,動画に対する知識もほとんど持ち合わせていません.
まず,動画形式をどうするのか悩みました.普通なら AVCHD 形式で決まりと思いますが,私はこれで撮った動画をTVで見るつもりは毛頭なく,PCで限定的に見るだけになると思いますので.となると MP4 形式ということになりますが,なぜか記録画素数が高画素モードでも 1440*1080 となっています.フルハイビジョンの AVCHD(FH) の 1920*1080 に比べて横方向が500ピクセルも少ない.これはどういうことなのか? いまだに良く分かりません.どちらも再生して見ると 1920*1080 にしか見えないのですが.
とりあえず MP4(1440) で撮り,PMB で静止画に切り出してみました.なぜか生成した JPEG の画素数は 2304*1296 となっています.ちょうど 1920*1080 の 1.2^2 倍になっています.うーん...どういうこと? 1920*1080 になるとか,または小さくなるのならまだしも,大きくなってしまうとは.
よく分かりませんが,ここに掲載するために横750ピクセルに縮小してみるとこんな感じです.
でもまあ,なかなか素晴らしい画質だと思います.全体の描写や輝度レンジ(あえてダイナミックレンジとは言わない)は渋く決まった感じで,私好みです.コンデジの動画でこんな絵が撮れるなんて,ある意味驚きです.ちなみに昔のコンデジで撮った 640*480 の動画なんぞをいまさらながら引っ張り出して見てみましたが,『笑ってしまいます』.なにかの冗談としかいまや思えませんでした.
そういえば,巷では HX5V のワイド端動画の歪みが問題になっていますが,こういう構図ではさほど気になりません.画面周辺部での色収差の方が気になるくらいです.やっぱり動画ではゆがみや色収差の補正は処理速度的に間に合わないんでやってないんでしょうね.
見ても意味ないとは思いますが,やっぱり一眼デジ持っている性(さが)として,この切り出し静止画のピクセル等倍も見てみたくなりますね.こんな感じです.
まあ,何も言わないことにしましょう.こんなものでしょう.:-p
最後に,上でちょっと気になっていると書いた,AVCHD と MP4 の画質に差はあるのかどうか?です.動画素人なもので,どうすればそれが分かるのか分かりません.(^^; とりあえず,室内で同じシーンを AVCHD (FH) と MP4(1440) で撮り,それを PMB で静止画に切り出して等倍クロップして見ると...
左が MP4,右が AVCHD です.さてこれは...? あ,写ってるものをあまりしげしげと見ないでね.:-p なぜか MP4 の方が細部が出ており,全体にくっきりした感じです.暗い室内での撮影だし,動画の切り出しなんだからコマによっては,と思い違ったところを何枚か切り出してみましたが,すべて同じ傾向でした.見ようによっては AVCHD の方がナチュラルで解像度が高い(というか,階調情報が多い)のかもしれませんが...これ以上は動画素人にはまったく手も足も出ません.
とりあえず言えることは,『MP4(1440) で撮ることにしよう』と決めることができたということで.MP4 ではもちろん 30 fps になりますが,PCで両方見比べてみた限りでは,60fps の AVCHD に特段のアドバンテージがあるとは(見る眼がないってことだろうけど)見えなかったし.
(2010/03/25)
・バッテリーの保ちは?
2回目のバッテリー交換となりました.撮影枚数は 332枚 でした.1回目からだいぶ減りましたが,ほぼ CIPA 規格どおりの値です.
私の撮影スタイルから言うと満足すべき結果とは言えませんが,今回は,数回,合計で10分程度の動画撮影を含んでいます.そのせいですかね...あと前回はテストということで連続した静止画撮影を何回かやってますので,出来すぎということだったのかも.
ちなみにGPSは結局ほとんど使っていません.これはひとえに私の撮影スタイルの大部分が『クルマの中で信号待ちのときにすかさず撮る』というものだからです.どこかぶらついて撮るときなんかはもちろん使うことになるでしょうけど.GPS使用時に撮影可能枚数がどうなるかはちょっと興味あります.
(2010/03/25)
1回目のバッテリー交換となりました.撮影枚数は 525枚 でした.CIPA 規格がたしか 310枚だったと思うので,満足すべき結果です.
もちろんこの初回枚数は,GPSはテスト時を除いて off,動画もテスト2回のみ,主体となっている静止画もテストの際の連続撮影を何度か含む,というかなり(HX5Vとしては)特殊な条件での撮影枚数ということになります.
しかし私の普段の撮影モードは,ほとんどそういう感じなので,これからバッテリーがこなれて?くると,600〜700枚という数字を残す可能性もありそうな感じです.
(2010/03/15)
・手ブレ補正の効きは?
HX5V の静止画には,手ブレ補正の設定がありません.最初は,もしかして手ブレ補正が無いのかと(まさかぁ ^^;)思ってしまいましたが,要するに常時補正しており,しかもオフには出来ないということのようです.Lumix TZ のようなモード1,2といった動作モードの変更は出来ません.
じゃ,その効きは実際どうなんだろうと,簡単なチェックをしてみました.もちろん厳密なテストなんかではありません.
焦点距離50mm(相当)で,シャッター速度 1/13s ISO400,絞り開放という環境で,近接被写体に対して12回適当に(あまり注意せずに)シャッターを切り,そのぶれの程度をカウントしてみました.
blur 2 というのは縮小表示でもぶれていると分かるもの.blur 1 は等倍表示でぶれているのが分かるもの.non-blur は(とりあえず)ぶれてないと判断されるもの,です.
blur 2 | 2 |
blur 1 | 4 |
non-blur | 6 |
(2010/03/07)
・静止画の画質:歪みと周辺画質
全体縮小画像 上:ワイド端.下:テレ端.
ワイド側は出来るだけストレートになるようにカメラを両手で挙げて撮影したため,それが壁に写ってしまいました.失礼.で,これらの画像見る限り,最近当たり前ですが,カメラ内での歪み補正が完璧に効いているようです.テレ端では極めて弱いビネットらしきものが感じられますが,気になるようなビネットではありません.これも補正されているのかな?
次は,それぞれの周辺画質のチェックです.
ワイド端のピクセル等倍クロップ 上:中央部.下:左下隅.
ワイド端中央部の画質は素晴らしいです.周辺はそれなりですが,なぜか左上隅が一番良くて,あとの三隅がこんな感じ.すこしばかし decentered しているんでしょうか? 気になるレベルの違いではありませんが.で,周辺での画質劣化はそれなりですが,嫌な流れは無いので,容認できるレベルかと.要するに開放画質なんですからね.
あとこれ見る限り,倍率色収差も良好に補正されているようです.
テレ端のピクセル等倍クロップ 上:中央部.下:左下隅.
さすがにテレ端では中央部でも,フレアっぽいコントラスト低下が来てますね.でも解像度はまあまあのようです.四隅ではワイド端と同じ傾向です.許容できるレベルでしょう.
(2010/03/07)
・GPS機能
さて,やっとGPSですよ,GPS.このカメラの大きな売りの一つですからね.
まず,私は『GPSアシストデータ』はきっぱり使いません.カメラを直接パソコンにはつながないのと,データがどうもメモリカードに保存される(未確認)ようなので.もしそうだとすると,複数のカード使ってる私としては,めんどくさいことこの上ないので...まあ,単なる面倒くさがりですが.
で,とりあえず家の居間の大きなガラス窓の横でGPS起動しました.まったくなにも起こりません.GPS-CS1KSP では,クルマの後部座席でもちゃんと測位してくれるんですけどね.しょうがないので外に出ると,家の横では,衛星捕捉進行マークが点滅したあと,捕捉不可状態になってしまいました.そこで,ちょっと開けたところに出たら,1分弱でアンテナ三本の捕捉状態に.アシストデータなしでまあまあの速度じゃないかと思います.GPS-CS1KSP でも同じようなもんですから.
そこで数枚撮影したあと,いったんスイッチを切って,数km離れた某巨大スポーツ洋品店に車で移動し,スイッチを入れました.これも捕捉まで数十秒かかりましたが,それ以降は,スイッチ入れなおしても数秒でOKでした.
そこで撮った写真をマップビューで見たものがこれ.
測位精度はかなり良いようです.1枚だけ,建物の中に完全に入ったようになっていますが,これは誤差です.右側にも1枚ありますね.実際にはもちろん建物の外で撮ってます.あと1枚,わずかに道路の上に外れてますね.でもまあ,カメラ組み込みのGPSにしては,なかなかだと思います.実用上問題になることはまったく無いでしょう.それに,カメラを向けた方向がちゃんと記録されているというのは,なかなか新鮮です.
(2010/03/06)
・静止画画質は?
私にとってデジカメの一番基本的な評価はこの一点につきます.で...静止画の画質悪いですね.(^^;
これは,テレ端250mm相当の画質を見てみようと撮ったものです.TZ5 はテレ端では著しいフレアっぽいコントラスト低下と弱いビネットがありましたが,HX5V ではコントラストの低下はそれほどでもないようです.弱いビネットはやはりあるけど,これは悪くない.
しかし,この写真をピクセル等倍で見て,ちょっと唖然としてしまいました.これで最低感度 ISO125 なんですよ...
このノイズ消しの痕跡というか,階調エッジにぞわぞわと湧いている輝度ノイズ.背中がむずむずしますね.一眼デジと比べるのは愚かなのは分かっているのですが,頭の中でつい比べてしまいます.
あと階調エッジの周辺のハロー状の縁取りもひどいので,これはシャープネスかけた副作用かもしれません.HX5V では NR やシャープネスの強さとかをまったく設定できないので,その辺も関係してるかも.
しかしこれはちょっとな...誰かが『コンデジの画質は年々劣化している』と書いていましたが,それに100%同意しないまでも,まそんなとこだね,と思ってしまいます.
(2010/03/06)
・このカメラに絞りは?
すいません,下に書いたこと,完全にボケかましてました.レンズの焦点距離によって開放f値は 3.5〜5.5に変わるんだから,絞り値が2種類以上あって当然ですよね.ということで,ワイド端(4.25mm)の写真だけのf値をチェックしてみると,ありゃやっぱり,3.5 と 8 しかありませんでした.
ということで,このカメラに絞りは無く常に開放で,NDフィルタの出し入れで減光しているということですね.m(__)m
『5.5 と 8 との間が妙に開いてるのが不審ですが』のところをもっと追究すればすぐに分かったことでした.f(^^; ちょっと言い訳しておくと,日経トレンディのレビュー記事で,“円形絞り羽根の採用で、望遠端のボケ味が良い”なんて書かれていたんで,先入観が出来てしまってたのかな?
HX5V にはM(マニュアル)モードがありますが,これをやってみると,絞り値として F3.5 と F8 の2種類しか選べません.それで,ネットでも勘違いしている人がいましたが,HX5V は要するに NDフィルタを入れているだけでレンズとしては常に開放で撮ってるんだと.
しかし...おそらくそれは違うと思います.実際に撮影した写真の F値を Exif で確認してみると,3.5, 4, 4.5, 5, 5.5, 8, 9, 10, 11, 13 と少なくとも10種類の値が出てきます. 5.5 と 8 との間が妙に開いてるのが不審ですが.
もちろん,この絞り値も,なんらかの非絞り and/or ソフト的な方法で実現している可能性もゼロではないと思いますが,単純に考えればこのGレンズ,ちゃんと絞りが入っているんではないでしょうか?
レンズの先から覗いて撮影すれば分かるのかな? と思ってやってみましたが,スローシャッターでも良く分かりませんでした.何かが動いていることは分かるんですが.:-p
(2010/03/06)
・マクロ撮影
HX5V には,SONY のデジカメはみなそうなのか,マクロモードというものがありません.無くても大丈夫ということなのか...とりあえずいつもの十円玉テストでやってみました.
上から,ズーム表示の x1, x1.5, x2, x3, x4 です.もちろん,フォーカスの合う最短距離での撮影.
なんでこれ以上の倍率の写真が無いのかというと...これ以上の倍率では,どうやってもフォーカスが迷い続けるだけで,合いませんでした.うす曇の窓際での撮影なので,特に低照度の条件というわけでもなく,不可思議です.マクロモードが無いのが,こういうところに現れているのかも.
で,これ見て分かるように,もっとも撮影倍率が高くなるのは,TZ5 とは違ってワイド端ではなく,x2(焦点距離 8.64mm)の時でした.まあこれくらい大きく写るのなら文句は無いのですが.
その x2 での等倍クロップはこのとおり.
なんだか手ブレしていますね...フォーカスも甘いような.シャッター速度は 1/50s なので,ちょっと不審です.もちろん,十数枚撮って,これが一番良かった結果です.何度繰り返しても同じでした.絞りは開放ではなく,F4.5 となっています.ISO は最低感度の 125.私の腕の悪さもありますが,TZ5 ではそんなに苦労しなかったので...手ブレ補正の効きが悪いのか? それとも??
(2010/03/06)
・付属バッテリーの不思議
なんだかネガティブな話ばっかりですが...
購入時に付属しているバッテリーは,NP-BG1 というものです.ところがこれは既に生産終了となっていて,スペアバッテリーを買うと,NP-FG1 というものになっています.形も容量も同じわけだし,いったい何が違うのかと思ったら,“インフォリチウム”対応になっているんですね.
FG1 をカメラに入れて液晶モニタ見ると,バッテリー残量マークの横に 189分 とか表示されて,確かにインフォリチウム仕様になっていることが分かります.
私は静止画主体なので,こういう情報はほとんどどうでもいいし,昔使ってた SONY のビデオカメラでこの“インフォ”がいかに信用できないものか良ーく分かっているので,個人的にはどうでもいいんですが...付属バッテリーがカメラ発売時には既に生産終了になっていて一応機能アップした『別の』別売りバッテリーが売られているというのは,まったく解せません.少なくとも『交換サービス』をするべきではないのかと.
SONY というのは,(知ってたけど)不思議なメーカだな...(^^;
(2010/03/06)
・設定項目の少なさ
SONY のコンデジは初めてだったんですが,4万円台の“高級”コンパクトなわけだし,信じきっていました.ところが,実際使ってみて,まさか?!と思ったことがあります.『設定項目の少なさ』です.
・シャッター切ったあとのクイックプレビューをオフに出来ない.私はクルマの中から信号待ちの時に撮る場合が多いので,プレビューが出てしまうと結構鬱陶しいです.今まで使ったカメラではすべてオフにしてました.それが出来ない.プレビューが出てるときにシャッターボタン押すとプレビューが解除されることは分かりましたが,ズームレバー操作では解除されないので,画角変えてどんどん撮りたいときには,待たされる感じでまさにいらいらします.
・液晶モニタの明るさを調整できない.それだけならまだそんなものかと許せるんだけど...(以下,次)
・再生表示のときに詳細項目を表示させることが出来ない.というか,出来るんだけど,モニタを明るくするモードと一緒になっていて,明るくしたくはないんだけど!! こういう関係のない二つの設定が一緒になっているのは,どういう意味があるのか,実に不思議.
・縦位置写真を縦位置に表示しない設定が無い.そもそもコンデジなんだから,縦位置写真はカメラ縦にして見れば良いわけで,なんでわざわざ表示面積小さくして縦に表示しなくてはいけないのか.こんなカスタマイズくらいどんなカメラにもあると思ってた.もちろん『カメラの回転方向を記録しない』という設定はあるわけだが,それじゃ本末転倒だろ!
・画質に関する調整項目が一切無い.シャープネスやコントラストもそうだけど,JPEG 画質(圧縮率)も設定できない.前者は,TZ5 もそうだったけど,“カラーモード”というやつで一応3段階くらいに設定できた.
・これは,設定というわけじゃないけど,ISO AUTO で撮影時に決定された ISO が(撮影時に)液晶モニタに表示されない.TZ5 ではこれ,けっこう重宝してた.Exif にはちゃんと記録されてるので,記録されない IXY ほど最悪ではないけど.Exif が出てきたのでついでに買いとくと,“35mm相当焦点距離”が Exif に記録されない.これはけっこう痛い.11mmとか表示されてもどういうレンジなのかとっさにはまったくわからなくて計算する必要があるというのはな....
・ISO AUTO 時の ISO 上限が設定できない.撮ってみた限りでは,ISO400〜800あたりに実際の上限があるみたいだったけど.
・手ブレ補正にモードが無い.TZ5 ではモードが二つあって,常時とシャッターリリース時を選べた.HX5V では前者のみのようだ.
とりあえずこんなところかな? ちょっとがっかりです.
(2010/03/06)
・レンズの伸縮
Lumix TZ5 ではちゃんと確認しなかったけど,10倍ズームということで,レンズの伸縮量はコンデジとしてはやっぱり気になります.そこでちょっと確認してみました.上が電源投入時のワイド端,下がテレ端です.
一眼デジの75mmで開放付近で撮っている(暗かった)ために焦点深度が浅く,肝心のレンズのところまでフォーカス来てませんけど,ご勘弁.
なんというか...意外にテレ端でも伸びずコンパクトですね.もう一段くらいは伸びるのかと思ってました.なにしろ 250mm 相当ですから.このくらいだと,周りに威圧感と言うか,“怪しい感”をあまり与えずに済むかも.(^^;
(2010/03/05)
・当然真っ先に気になる高感度ノイズ
センサーの感度を向上させると言う,裏面照射CMOS,さてその高感度ノイズの実力は?
夜の居間の暗い室内光下でこういう写真を撮り,各ISOで撮り,そこから分かりやすいところをピクセル等倍クロップして比べてみました.撮影した写真はすべて適正露出だったのですが,暗部ノイズが分かりやすいように,レタッチでガンマを 1.2 に補正しています.
・ISO125
・ISO200
・ISO400
・ISO800
・ISO1600
・ISO3200
さてこれをどう考えればよいんでしょうか...? ノイズ量だけ見ると,ISO3200 が Lumix TZ5 の ISO800〜1600に相当していると思います.2〜3段分の改善と言ったところでしょうか?
しかし“写っている情報量”を見ると,どの感度でものっぺりとしていて,精細感はまったくありません.もちろん低感度ではさすがに手振れが来ているので,そのままでは比較は出来ませんけど.TZ5 が最低感度(ISO100)で既にノイズまみれだったのに比べると,雲泥の差です.ただ,その“雲”(HX5V)の方が,ナチュラルなものを写し取っているかというと,はなはだ疑問な絵だと思います.
まあ,常用感度が ISO800 くらいは堅い,ISO3200 でも緊急用なんて構える必要もない,と考えると気は楽になりますが.なんだかうそ臭い...(^^;
(2010/03/05)