尻高沢層珪長質水中火砕流堆積層

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極めつけはこれである.水中火砕流堆積物.住田町柏里沢.撮影時期は不明であるが1970年代後半.

島弧地質体である日本列島では,別に珍しくもなんともないが,南部北上古生層中にこんなものがあることは,当時誰も気づいていなかった.沢の中腹部斜面にある露頭なので,そもそも誰も見ていないか,仮に見ても何だか分からなかったのだろう.それにしても私はなんでそんなところを歩いていたのだろうか?

ハンマーの置いてあるところが珪長質火砕流底面で,荷重変形でボール状となり,その間を充填する泥が火炎状になっている.下位は砂泥互層であるが,その上部数十cmほどの厚さの部分が流動変形し,砂層の破断やストリング状の泥質薄層などが見られる.今見ても実に楽しい.

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