SDHCカードについて(Class UHS-I 編)


記事は新しいもの順です.

※ 2枚の Kingston 16GB ※ 

 下で Kingston には裏切られているのに...また買ってしまいました.所詮2流メーカだし,別に好きでもなんともないのですが,新しく出た茶色ラベルのやつが,読み込み 90MB/s,書き込み 80MB/s というハイエンドスペックのようなので,どんなものかと.もしかしたら(昔みたいに)東芝OEMかも?ということもありますが.



 うらみがましく,ダメカードだった 45MB/s とのツーショットですが,デザインは地味です.ultimate といったモデル名もないし,速度表示がなかったら金ラベルより安ものだと思ってしまうかも.ただ,SDA3 という規格名?が目をひきます.なんでも最低書き込み速度 30MB/s を保証するものだとか...そんなのいまさらどういう意味があるのかな??と思いましたが.

 Crystal DiskMark でベンチ取ってみると,シーケンシャル読み込み 89.99MB/s,シーケンシャル書き込み 73.75 MB/s とほぼ公称通りの値です.非UHS-I 環境のベンチも読み込み書き込みとも 20 MB/s前後と特に問題はありません.あと,キングストンのカードは,45MB モデルもそうですが,512KBランダム書き込みが 1〜2 MB/s と異様に低いのが不思議です.このことはまた,このカードが東芝の OEM ではないことを示していますが.
 とはいえ,シーケンシャルのベンチ結果は,サン・東芝よりは下ですが,レキサー・パナよりは上の値です.デジカメでの使用を考えると,まあ悪くないです.

 信頼性がなんとなく不安ですが,とりあえず使ってみようかと.これで二軍落ちに回されたのは,シリコンパワー Superior でした.そろそろ書き込み 45MB/s のカードは一軍から抹殺されてしまいそうな状況になりつつあります.

(以上,2014/03/03)


※ Kingston ultimate 16GB ※ 

 SDHC を買ったのはしばらくぶりですが...Kingston 要するに安物メーカー.しかし最近出た新型?が読み込み 90MB/s,書き込み 45MB/s とまあまあのスペックだったので買ってしまいました? で,久しぶりの大失敗.



 このパナ風のゴールドのラベル,なんかメタルっぽく見えますが,買って実物見たらただのそれ風印刷で,とっても安っぽいのでした.このへんから悪い予感が...Read/Write 値がラベルにきっちりと書いてあるのはよかったのですが.
 Crystal DiskMark でベンチ取ってみると,シーケンシャル読み込み 90.51MB/s,シーケンシャル書き込み 42.11 MB/s と公称通りのまあまあの値です.しかし,非UHS-I 環境でベンチ取ってみると,シーケンシャル書き込みがなんと 11MB/s 台.Class10 をクリアしているとは言え,他のカードの 1/2,こんなカードはほかに1枚もありません.
 で,ここまでは『UHS-I非対応カメラだったら大変だなぁ』と他人事だったのですが,K-3 に差して連写してみると,“書き込みが異様に遅い”.ちょっと遅いな,なんてレベルではなくて,バッファ解放まで延々と待たされます.計ってはいませんが,大体ほかの UHS-I カードの3〜4倍の時間がかかります.うーん...40MB/s のはずなのに?? これはもしかすると(カメラとの相性で?)UHS-I モードで動いてはいないんじゃないかという気がします.

 いずれにせよ K-3 で使うレベルのカードではなく,そのまま捨ててしまおうかとも思いましたが,まあコンデジで使うこともあるかな?と一応持っておくことにしました.即二軍行き,どころではないですね.

(以上,2013/12/07)


※ Integral SDHC 16GB ※ 

 この国内では聞いたこともないメーカは,UHS-I 8GB の時も買ったことがあるのですが,珍しいイギリスのメーカです.Amazon.com で見つけて,最初は送料が $40 と論外だったので買わなかったのですが,そのうち $7 くらいになっていたので,買ってしまいました.本体の値段は $46 ちょっとでした.



 最近のはやりというか,Read/Write 値がラベルにきっちりと書いてあります.これはいいことだと思います.で,この値から,おそらく Sandisk か東芝のOEMだと思っていました.ベンチを取ってみると,Sandisk の傾向とはちょっと違っていて,東芝EXCERIA type1 のとそっくりでした.ということで,東芝のOEMでしょう,確実に...と思って裏面見たら,はっきりと“Toshiba, Made in Japan”と明記されていましたw.
 これがヨドバシの EXCERIA type1 より安く買えるんだからまあ結構なことです.デザインは無骨というか,まったく飾り気のないものですが,黒と青という色使いは悪くないと思います.

 これで二軍落ちしたのは,Transcend です.その結果,Seq.Write 40MB/s 以下のものは全部2軍へ行ってしまいました.肝心のカメラ(K-5)の方がまだ UHS-I 対応ではないというのが笑えますが,次機種に期待するということで.

(以上,2013/09/14)


※ Samsung SDHC 16GB ※

 今まで大メーカ Samsung の SDHC は買ったことがありませんでした.入手性も悪いし.で,たまたまネット見てたら手頃なのが売られていたので,どんなものかと買ってみました.



 モデル名は“PRO”となっています.デザインは他に類例を見ないもので,表側はラベルなしのプラにプリントしたそのままです.プラには,同心円状のヘアラインが入っており(写真ではモアレになってしまってますが),結構かっこいいです.

 パッケージには公称 R 80MB/s, W 40MB/s と書いてあります.うーむ...まあ Transcend みたいなものかな? さっそくベンチ取ってみると,up to ...という公称値どおり,Seq.R が 76MB/s,Seq.R が 37MB/s でした.まあまあの数値なんだけど,一軍ビリの Transcend より Seq.R がかなり遅いです.
 ということで,せっかく買ったんですが,使うこともなく,二軍落ちとなってしまいました.

(以上,2013/05/28)


※ 2枚の安物 16GB ※

 下に,『Siliconpower, Kingmax がHPに掲載されている Seq.W 45MB/s 以上のモデルを売ってくれたらすぐに買っちゃうんだけど,どこにも売ってない...あと,Transcend も Seq.W 高速タイプをなかなか出さない』なんて書いたらすぐに,SiliconPower の Superior モデルが某ショップから売られているのに気付きました.Transcend も,先日低速(Read 45MB/s)タイプ(青虎)が出たので,もしかするとと思ってHPを見ると,赤虎が Write 45MB/s スペックになっていました.
 ということで,いまさらそんな“安物”買ってもね,とは思うんですが,買ってしまいました.



 Transcend は,前に買った Write 20MB/s の 8GB モデルとまったく同じデザインだし,Write 45MB/s とはどこにも書いてないので不安でしたが,ベンチ取ってみると,ちゃんと 45MB/s(前後)だったので安心しました.
 SiliconPower は,最近はこんなデザインになってしまって,なんだかなよなよした感じですね...まあどうでもいいんですけど.

 とりあえず,これまで購入した 16GB UHS-I カード 15枚のベンチを下に載せておきます.USB3 での UHS-I モードのSeq. Write/Read だけです.Random は私は全然興味がないので.あと,Class10 モードでは,どのカードもほとんど見事に Read/Write 19MB/s あたりに揃っていて,差が全然出ないのでこれからは無視することにします.左から順番に,Seq.Write の速い順番に並べています.



 Seq.Write は順当に Sandisk Pro と Exceria type1 が80MB /s でトップを占めています.Dane Elec. は後者の OEM でしょう.45MB/s 前後のモデルで公称値に届いていないのがある(Transcend, Pana SDUB)のがちょっと気になるけど,そんなものか.値段から言うと,SiliconPower Superior がけっこう健闘しています.
 Seq.Read は,Delkin x600 を除くと,どれも 80MB/s 以上で揃ってますね...安物カードもそうなんですから,なかなかすごいです.Exceria type2 がランクに比べて異様に速いのはたまたまなのかな?
 この結果二軍落ちしたのは,Delkin x600 とパナSDUB です.Transcend は微妙だったけど,Seq.Read が速かったので取り込み時はアドバンテージがあるだろうと.

注)『UHS-Iに対応してないデジカメ(K-5)使ってるのにこんな数字(= Seq.Write)意味ないでしょ?』と思った皆さん,そんなこと関係ないんです.ここはカード・コレクターのページなんですから.(^^; それに,そのうち新モデルが出て UHS-I対応になると思うし.

(以上,2013/03/25)


※ 2枚の海外ブランド ※

 おそらく国内では,だれも持っていないだろうカードを2枚,amazon.com で買ってしまいました.在庫さえあれば,priority delivery で4日程度でアメリカから届きます.よい世の中になったもんです.



 どちらも$10ちょっとの送料込みで,$70台.ベンチはめんどくさいので載せませんけど,国産一流90MB/sカードと同等です...というか,カードの裏には堂々と“Made in Japan”と書いてあります.数値から類推すると,Dane Elec. が東芝EXCERIA type1,PNY が同じく東芝Premiugate(青芝)のOEMだと思われます.

 ということならば国内ブランドの海外リテール版を風見鶏あたりで買った方がずっと安いことは分かっているのですが,そういう意味合いではないわけです.つまり,コレクション趣味というわけで...f(^^;

 これで,16GB UHS-I へのグレードアップは当面終わりです.完成したラインナップは下の通り.



 A-data 16GB が12枚枠から1枚だけ外れて二軍落ちとなってしまいました.やっぱり Seq.W 20MB/s じゃな...ちなみに,某ショップで 45MB/s となっていたのを買ってみたら届いたのはすでに持っている 20MB/s版だったので即返品しました.
 Siliconpower, Kingmax がHPに掲載されている Seq.W 45MB/s 以上のモデルを売ってくれたらすぐに買っちゃうんだけど,どこにも売ってない...あと,Transcend も Seq.W 高速タイプをなかなか出さないですね.

(以上,2013/03/10)


※ 16GB へ完全移行 ※

 特に何か不都合や必要があったわけではありませんが,ふと思い立って,手持ちの 8GB カードをすべて 16GB にアップグレードすることにしました.
 手元に残っていた 8GB カードのうち,1級品以外のものは里子へ出し,1級品はコンデジ(TZ30)で使うことに.

 アップグレードの結果はこんな感じ.左が今回新しく購入したカード,右が旧 8GBカードです.




 東芝は新しく立ち上がったブランドなので,一新されたというか,良く見ると,WRITE値が 80MB/s から 90MB/s へ性能アップしています.Premiugate のぎらぎらしたブルーは好きだったけど,EXCERIA はなんとなく地味になってしまいました.
 サンディスクは単に容量アップだけなので,全く変わり映えしません.上の金色の帯が少し派手な色になってますが.そろそろ次のモデルでも出るのかな? あと,パッケージに WRITE値も(他のカードのように)明記してほしいと思います.
 パナソニックは,一応 B型番の新モデルです.しかし外見はまったく同じなので,区別がつきませんね.性能も似たようなものでした.
 デルキンは国内ではマイナーなもので,持っている人を見たことがありませんが,けっこう好きなブランドです.パッケージデザインは一新されていますが,WRITE値 は上がってないので,旧Premiugateの OEM なのかも...なおこのカードは,国内でも(HSGiで)買えますがすごく高いので,米国アマゾンで買いました.三日で届くと書いてあったので半信半疑で待っているとほんとに三日で届きました.これは驚きました.実は米国アマゾンでは,去年の8月にオーダーしてまだ届いていない(出荷されてない)ものが...

 実際のベンチマークは,もちろん取っています.全体のパフォーマンスとしては,やはりサンディスクが一番の数値でした.数値の細かいところに関してもいろいろと考えるところがあるのですが,今回は(面倒なので)割愛させてもらいます.

 さて,16GB への移行というのは,実は 24MP以上のデジタル一眼への移行をにらんだものなんですが,そちらの方はさっぱり現実になる気配がありません.ちょっと気のもめるところです.

(以上,2013/02/05)


※ Team Xtreem ※

 いろんなところで悪名高い Team の新しい UHS-I SDHC が出回っているので買ってみました.



 左が新しい Team Xtreem,右が昔買った Team の旧UHS-I です.Xtreem のラベルには誇らしく 85MB/s と書いてありますが,これはもちろんシーケンシャル・リードの値です.古いやつは公称 40MB/s でしたから,大きく進化していますね.デザインも黒ベースでなかなかかっこいい.

 さっそく,ベンチを取ってみると;



 まあまあです.悪くないです.値もほぼ公称どおりです.旧(無印)Taem UHS-I とは段違いの性能となっています.これで壊れなければお買い得ですね...なにしろ1600円ですから.
 あと,この数値を眺めているうちに,先日買った Patriot の安物 UHS-I カードのベンチと数字がすごく似ていることに気付きました.これは同じ OEM元なのかもしれませんね.

 ということで Team Xtreem,めでたく一軍スタメンとなりました.これで2軍落ちしたのは,なんと Sandisk Extreme Pro 45MB/s です.栄枯盛衰です...

(以上,2012/10/27)


※ パナ SDUB ※

 下に書いた;
>シーケンシャル・ライトが 20MB/s 台のものは,全部二軍落ちさせていく
というポリシーにしたがって,パナSDU を SDUB 16GB に買い換えました.



 左が SDUB,右が旧 SDU です.ほとんどまったく同じものに見えますが,速度表示が Write 45MB/s となっています.この他にも,防水とかにもなっているようですが,(私には関係ないので)よく知りません.

 さっそく,ベンチを取ってみると;



 うーむ...微妙なところで,シーケンシャル・ライトを除くと,旧SDU からほとんどすべての項目で下回っています.シーケンシャル・リードは 83MB/s と,公称値をかなり下回りました.肝心のシーケンシャル・ライトも 38MB/s と微妙な値です.Class10/USB2 の値もふるいません.あと,ランダムが異常に悪いのは旧モデルと同じ傾向ですね.

ということで同じ2級品に相当する EXCERIA type2 に比べるとあまり満足してはいないのですが, まあしょうがないか...(-_-; これで2軍落ちしたのは,当然,旧 SDU です.

(以上,2012/09/16)


※ 東芝 EXCERIA ※

 SDHC カードの購入はひさしぶりです.

 東芝の SDHC/SDXC のラインナップが一新され,Premiugate から EXCERIA ブランドに変更されました.4月に TypeHD がすでに発売されていましたが,これはシーケンシャル・ライト 30MB/s という買う価値のないものなので,Type 1,2 が発売されるまで様子見をしていたわけです.で,買ったのは,これ.



 なんで最上級品 Type 1 じゃないの?かというと,“高いから”.(^^; これは一つには見込み違いがあったのですが,Sandisk なんかと違って,いまだに安い“海外リテール品”がネットに出てこないんですね.パナもそうだけど,なんでだろう? そんなわけでデリバリの異常に速いヨドで買ってしまいました.
 もう一つの理由は,8GB版で買った最上級品(青芝・パナSDA・サン95MB)を2軍落ちさせるのはやっぱりもったいないということで,16GB の最上級品は買わないことにしたんです.貧乏ですね...

 さっそく,ベンチを取ってみると,2級品とはいえ,これはなかなか素晴らしいものでした.



 シーケンシャル・リードは 92MB/s と,Premiugate(青)が届かなかった 90MB/sを越えています.シーケンシャル・ライトはさすがに Premiugate(青)には届かないものの,公称値を軽く越えました.これなら文句はまったくありません.
 ランダムはけっこう数値が良くないので,某巨大掲示板では“やっぱり MLC/TLC”などとクサされていますが,デジカメでの使用では,まったくとるに足らない評価軸だと思います.

ということで EXCERIA が1軍スタメンに収まり,2軍落ちしたのは,トランセンドです.これからデジカメの方も UHS-I 対応になっていくでしょうから,シーケンシャル・ライトが 20MB/s 台のものは,全部二軍落ちさせていくつもりです.

(以上,2012/09/13)


※ 出る菌で培せず ※

 Delkin からは(おそらく)東芝(青芝)のOEMであろう Elite633 という UHS-I 8GB カードを買っていますが,その下位(廉価)モデルが出たので,16GB に移行しつつある事情もあり,買ってみました



 左が今回買った下位モデル(SD600X)です.HPの画像では当初,WRITE 45MB/s となっていたので,仕様表の 30MB/s は何かの間違いと期待して買ったのですが,届いたものはしっかりと 30MB/s の表記となっていました.(-_-;
 で,このモデル,HPの説明には,『自社開発・自社製造』みたいなことが書いてあったので,半信半疑でしたが,OEMでなければバリエーションが増えて面白いだろう,と.それにしても(良くも悪くも)アメリカっぽいデザインだな...

 さっそく,ベンチを取ってみると,まあまあ普通のものでした.



 シーケンシャル・リードは 78MB/s と,公称値にかなり届いていないのはちょっとですが,シーケンシャル・ライトは公称値にピッタリのものです.まあこれで信頼性は高いだろうから3千円台でお買い得といったところでしょうか?

 ところで,このベンチを眺めているうちに,各数値が Lexar 400x モデルに非常に良く似ていることが分かりました.ランダムも含めてほとんど傾向が同一です.これは Lexar のOEMということなんじゃ?と思っています.さて真相は?

ということで,“出る菌”が1軍スタメンに収まりましたので,2軍落ちしたのは,キングストンです.なにしろ(黒芝Class4と同じく)非UHS-I動作時のシーケンシャル・ライト(=撮影時パフォーマンス)がダントツに悪いもので.でも,デジカメ側が UHS-I 対応したらまた復活するかもしれないな...

(以上,2012/05/31)


※ 2枚の安物 UHS-I カード ※

 UHS-I カードも,そろそろローエンドのカードがぞろぞろと出てきました.Class10 の時には,はっきり言って安かろう悪かろうというレベルだったメーカです.



 A-DATA は,品質は別としても,けっこう品が出ていてポピュラーだったので,使っている人も多かったようですが,Patriot なんてのは,使って(・持って)いるという話をネットで聞いたことがありません.おっかなびっくりで買ってみた Class10 カードはひどい性能でした.まさにローエンド.

 ところが...これらの UHS-I カード,ベンチを取ってみると,なかなかいいのです.



 Patriot は公式スペックとしては Read 50, ライト 35MB/s となっていますが,実際にはシーケンシャル・リードは 90MB/s に迫るものです.シーケンシャル・ライトも 45MB/s と公称値をはるかに上回りました.はっきり言って Sandisk 45MBバージョンより速いのです.これにはびっくり.
 一方 A-DATA の方も,シーケンシャル・リードは公称値通り 90MB/s,Sandisk の95MBバージョン並みの値です.シーケンシャル・ライトは公称値を若干上回る 27MB/s.しかしこれは,トランセンド・ソニーより良い値です.

 ということでこの2枚,単にコレクション目的で注文したのですが,1軍スタメンに回すことにしました.2軍落ちしたのは,東芝Class4(黒芝)と,なんと SONY です.両者とそれぞれ同じ性能のキングストンとトランセンドが残ったのは,単にデザインとブランドの問題です.

 さてこの2枚の安物16GB UHS-I,壊れなきゃいいんですけどね...:-p

(以上,2012/05/17)


※ 現在使用中の“一軍”カード12枚 ※

 ということで,Lexar がやっと出たことで,当面もう UHS-I カードの新発売は(東芝の新ラインアップを除いて)無いように思うので,今現在の一軍使用カードの集合写真を出しておきます.



東芝・パナ・サン・レキサーがそれぞれ性能の高低で2枚ずつ.東芝のOEMが性能高低で2枚.どこか(サムスン?)のOEMカードが2枚,合計12枚となっています.

(以上,2012/03/24)


※ 大本命登場? Lexar UHS-Iカード ※

 私のように CF から入ったものとしては,高性能メモリカードと言うと Lexar を外せません.パナ・東芝・Sandisk と大手のハイスピード UHS-I が出揃ったのに,Lexar からは音沙汰なしでやきもきしていました.で,確かリリース予告が出たのは昨年末だったと思いますが,それから3ヵ月,やっと Lexar UHS-I カードを手に入れることができました.



 デザインは,いつもの Lexar ですが,下半分のところは,これまでにも増して金ぴかになっているようです.x600 版がなんで 16GB かと言うと,8GB はラインナップにないんですね.8GB 使うようなローエンドユーザは x400 を使っとれということなんでしょうか.:-p
 パッケージには,x600 版が Read 90MB/s Write 60MB/s,x400版が Read 60MB/s Write 20MB/s と明記されています.x400版の Write が Class10カード並みなのがちょっとがっかりですが...気を取り直して恒例のベンチを取ってみると.



 まず 400x版ですが,シーケンシャルRead/Write 共に,公称値を大幅に上回りました.特に Write は公称値の1.5倍の値です.これなら,まあまあですね.あと 512KBランダムライトが異様に高い.
 次に 600x版は,素晴らしい値を叩き出しましたが,残念ながら Sandisk 95MB版にはわずかな差で及ばず2位という結果でした.これも 512KBランダムライトが異様に速く,UHS-I ではこれまで首位の SONY を軽く2.5倍上回る結果でした.512KBランダムがどういう現実的意味を持つのかはさておいて,すごいなと思います.

 一応,これまでに購入した16枚の UHS-I カードの UHS-I/Class10 シーケンシャル・ライトの棒グラフを出しておきます.



 さて,この2枚の Lexar 購入で,どれを予備軍落ちさせるのか悩みましたが...とりあえず Greenhouse と,海のものとも山のものともつかない Integral を落としました.東芝Class4 は,パッケージに(実際は Class10相当なのに)Class4 と書いてあるのが鬱陶しいのですが,黒一色はかっこいいし,実際の使用感は悪くないし,何よりも信頼性が,ということで残しました.

(以上,2012/03/23)


※ SONY からも UHS-Iカード ※

 大メーカ SONY からも UHS-I カードが出ました.ただ SONY のSDカードは Class10 の時は全然パフォーマンスが良くなかったので,あまり良い印象はなかったのですが...製品説明では転送速度が 94MB/s となっているので,ちょっと期待してしまいました.ヨドバシで5千円弱とけっこうな値段でした.



 デザインは,まあ可もなく不可もなく,といったところでしょうか? ところが製品パッケージには,なんと UHS-I での書き込み 22MB/s と明記されており,えっ!そりゃないよ〜...とがっくり.

 気を取り直して恒例のベンチを取ってみると...



 ほぼパッケージ上の公称値マイナスアルファで,それはそれで納得できました.で,数値を見てると,Transcend の UHS-I カードとほぼ同じことに気付きました.上の表はそういう意味の比較です.4KB のランダム値なんかそっくりです.おそらく同じOEM元(サムスン?!)なんでしょうね...値段の高さは SONY のブランド代か.(-_-;

 Transcend の購入で予備軍落ちしたのはパナSDYでしたが,今度の SONY 購入では,めでたく Team が予備軍落ちとなりました.

(以上,2012/02/25)


※ ついに Transcend からUHS-Iカード ※

 “あの”トランセンドから,やっと UHS-I カードが出ました.公式アナウンスもなかったと思うのですが,風見鶏で突然売り出したので,即買いしてしまいました.風見鶏の説明では転送速度が 85MB/s となっており,トランセンドにしては高い(?)3千円弱という値段で,ちょっとは期待してしまいます.



 デザインはこんな感じで,とてもスマートなセンスとは言い難いのですが,まあいかにもトランセンドらしいというか.これまで買った UHS-I カードがいずれもカラフルではなく地味な感じだったので,まあいいかと思います.
 製品パッケージには,85MB/s が明記されており,ULTIMATE という品名らしい文字も.

 さっそく恒例のベンチを取ってみると...



 なんというか,不思議な数値です.UHS-I(USB3) でのシーケンシャル・リードは公称値を若干上回っていて,素晴らしいです.ランダム・ライトもなかなかの値で,もしかすると SLC なんじゃ?なんて思ってしまうほどです.し・か・し...このシーケンシャル・ライトの値はなんでしょうか? ほとんど最低クラスです.これが 50MB/s あたりだったら,文句なくコストパフォーマンス最高だったのに.残念.
 私の持っているもので,これに似た特徴の値を示すものは,パナ SDU です.上には比較のためその値を示しています.しかし,ランダム・ライトはトランセンドが明らかに数倍速く,これが OEM元ということはなさそうです.メモリアッセンブリメーカであるトランセンドの自社製品ということなんでしょうか?

 ちなみにこのカードを Class10 カードとして見ると,シーケンシャル・ライトが 19MB/s 台で,トップクラスの素晴らしい値です.ランダムライトも悪くない.東芝並みか.これまでのトランセンドの Class10 カードとは一線を画す出来で,なかなか素晴らしいです.Class6 の時の x150 SLC カードの再来か?とも思ってしまうほどです.これなら非UHS-Iデジタルカメラでの使い心地は悪くないでしょう.

(以上,2011/12/22)


※ 安物UHS-Iカード購入 ※

 まあ安物といいますか...Team と並んで2千円前後の価格帯は,やっぱり安物なんでしょうね.



 左は国産安物ブランド定番のグリーンハウスですが,右側は何でしょう? 海外の Amazon サイトを見ているときに見つけた,聞いたこともないブランドで,『45MB/s』という数字を見て,これは Sandisk の OEM に違いないと直感し,アブナイと思いながらも買ってしまいました.
 一方グリーンハウスは,製品情報では Read 40MB/s,Write 12MB/s という摩訶不思議なもので,特に Write の数字は当然シーケンシャルなんでしょうけど,嘘でしょ?という数字です.なにより,自社Class10より遅い最低クラスの数字ですからね...そんなはずは.半信半疑でしたが,とりあえず真偽はどうなのかと買ってみました.

 で,届いてさっそく定番のベンチかけてみると...



 参考のため,現在の最低クラス Team の数字を併記してあります.グリーンハウスは思ったとおり,12MB/s なんてことはなくて,予想通り 20MB/s でした.まさか中国語の誤訳なんじゃないだろうな...二十の逆は十二ですからね...って,中国語でそう書くのか知らんですけど.:-p あとはまあ普通の数字です.
 Integral のは,残念ながら予想が完全に外れて,シーケンシャル・リード以外は,Sandisk 45MB/s のそれとは似ても似つかない数字でした.

 こうやって数字見てると,この Greenhouse と Integral は傾向が非常に良く似ています.4KB のランダム・ライトが異様に高い値なのも共通しています.どうもこの二つは,出所が同じなんじゃないでしょうか? Team はランダム512KBまではよく似てるけど,ランダム 4KB の値が全然違いますね.
 そう言えば,筐体のプラが青色というのも共通点です.ほかは Team を除くと全部黒.さて,出所はどこなのか?

 この二枚の購入で,私の持っている UHS-I カードは12枚となりました.めでたくカードケースの空きが埋まり充実した気分です.(^^;



 本音を言うと,3枚の最低クラスカードは,Class10 の時の Transcend や A-data の位置付けに近いので,K-5 であまり使いたくはありません.速度だけではなく信頼性という意味でも.しかし,実写では特にフィーリング的にストレスは感じないので,とりあえず実戦投入していこうと思います.そのうちもっと良いカードが出てきたら2軍に落としていくということで.

 とりあえず現時点での12枚の UHS-I カードのシーケンシャル・ライトのグラフを出しておきます.



 これ見ると,UHS-I カードの『3ランク区分』がだんだんはっきりとしてきましたね...素人なんで良く分かりませんが,これはもしかすると,UHS-I の三つのスピードモードに対応しているのかもしれませんけど.

(以上,2011/12/10)(2011/11修正)


※ Sandisk 最速! ※


 Sandisk の XPA (95MB/s) がやっと国内でも買えるようになったので,さっそく購入しました.最初は 16/32GB からで,なかなか 8GB が出てこなかったのでやきもきしましたが.ヨドバシでは国内版(J35)の発売が予告されていますが,11月下旬で,しかも値段は輸入品(X46)の約2倍.なんだかな...(-_-;



 弟分の 45MB/s 版とのツーショットです.デザインはまったく変わらず,95MB/s の文字と Class10マークが増えているだけ.もうちょっと(区別する上で)何とかならなかったもんかと思いますね.ラベル上端のゴールド部分の色が 45MB/s国内版と比べると少し薄いのですが,これはまあ単なる揺らぎなのかと.

 さっそく定番のベンチを取ってみました.比較として東芝とパナの最速カードのベンチを並べてます.



 青文字部が3カードで最速の数字,赤文字部が最遅です.UHS-I(USB2) は頭打ちでどうでもいいので判断してません.
 文句なしに,最速カードです.パナは残念賞ですね.おそらく MLC でしょう.東芝の値は微妙ですが,Sandisk はどう見ても SLC でしょうね.さすが Sandisk というか,45MB/s で十分と思って出したのに,青芝や金パナSDAにしてやられれて,だいぶ本腰入れたんでしょうか?
 XPA で特筆すべきなのは,Class10 でも最速だということです.デジカメ側はまだ UHS-I に本格対応したものはないと思いますから,これは現実的に重要なメリットでしょう.

 参考までに,これまで購入した10枚の UHS-I カードの Sequential Write の棒グラフを出しておきます.



 こうやって見ると,Sandisk が 95MB/s(Writeは90MB/sが公称値ですが)版を出さなくてはいけなかった理由がはっきりしますね.(^^;

(以上,2011/11/12)


※ 追加購入−その3 ※

 どうも UHS-I カードは,どの SDHCベンダからも,これ以上出る気配がありません.で,なんとなく東芝の Class4 “黒芝”のスペックを見ていたら,『R60・W35 MB/s』とあります.ん?これはどこで見たことがあるような...そう,Kingston UltimateXX の公称スペックと同じなんですね.うーむ...これはもしかすると.
 Class4 黒芝のシーケンシャル・ライトは,諸所のベンチを見ると,大体 12MB/s なので,そんなの一眼デジ使えるかい,と思っていたのですが...もし Kingston が黒芝の OEM だとすると,黒芝も 16MB/s あたりの可能性があります.これは十分使える.

 ということで,最初はまったく眼中になかった黒芝 premiugate を買ってしまいました.



 さっそく恒例のベンチを取ってみると,ビンゴ!と言いますか,各読み書きの値が,Kingston UltimateXX と瓜二つ.下に数値を示しますが,USB3/UHS-I はまったく同じ値だし,ほとんど小数点1桁まで同じというのが多いです.



 これはやはり推測どおり,黒芝premiuagate のOEMということのようですね.
 それにしても東芝は,というか日本のメーカは奥ゆかしい.このスピードなら非UHS-I でも Class10 を名乗っても全然問題ないし,実際 Kingston なんか Class10 と堂々と.

 これで私の UHS-I カードコレクションは9枚となりました.8枚入りケースにはもう入らなくなったので,Class10時代に使っていた12枚入りケースをもう一度復帰させました.空きスペースは3枚.ここが埋まる日は来るんでしょうか...? Lexar,Photofast あたりは当然出して欲しいけど,Transcend,Siliconpower,A-data,Kingmax,Supertalent,Wintec あたりにもがんばって欲しい.

(以上,2011/09/09)


※ 追加購入−その2 ※

 楽天見ていたら,こんな UHS-I カードが発売されていたので,買ってみました.下にも書いた Team Group の製品です.



 Team というと...そう Class10 時代は地雷どころかゴミみたいな扱いでした.それがメモリカードベンダ大手に続いて6番目の UHS-I ベンダになったとは.普通だったら,こんなところのカード買いません.(^^; 何しろ値段が \1,500 ですから,話のネタに買ってみようと.\3,000台だったら買わなかったでしょうね.

 と・こ・ろ・が...! さっそくベンチ取ってみると,不思議な数値です.というか,金パナ SDY よりはいいのです.(@_@) 詳しくは後ほど書きますが...これは使ってみようかな? いや,やっぱり地雷かも.悩む.

 ちなみに,写真暗いので分かりにくいかもしれませんが,筐体のプラスチックが青いというのは,私の持っている UHS-I カードではこれだけです.ということは,今まで出てるベンダのどこの OEM でもない??

 ということで現有8枚のベンチのグラフを出して置きます.



 シーケンシャルリードは最下位ですが,なぜかパッケージ記載公称最大値の 40MB/s を上回っています.サンディスクより少し遅いという程度で,これなら.
 一方,シーケンシャルライトは,なんとパナSDY よりちょっぴり速く,パナSDUよりちょっぴり遅い7位というもので,全然悪くありません.これらパナ廉価版のさらに半分の値段ですからね.
 それから,Class10 の値を見てください.リードもライトも他のカードとほとんど同じで,ライトは Kingston を軽く上回りました.ということは,現環境のデジ一眼では,他の高いカードと同等のパフォーマンスになるということです.なにしろ \1,500 ですからね...これで“壊れなければ”すごい得したと思う.パッケージには『10年間完全保証』とありますが,それが“よく壊れるから保証してあげるね”ということでなければよいのだが.:-p

(以上,2011/08/17:08/18追記)


※ 追加購入 ※

 あちこちのサイト調べて,どうも SDHC UHS-I カードがどこかから新しくリリースされる可能性というのがほとんどないようなので,パナソニックの古いタイプ(SDY)を買ってしまいました.出た当初は確か7-8千円以上はしていたと思いますが,某所で3千円台で売っていたので.



 パナのほかのUHS-Iカードもそうですけど,まさにこれこそ金パナですね.Class6/10 は控えめだったけど,これは金ぴかと言ってもいいくらい.せっかくなので,私の手元にそろった金ぴかパナ兄弟のそろい踏みをお見せしておきます.左から,SDA, SDU, SDY です.区別するポイントは速度を書き込んだ帯の色・有無ですが,ぱっと見には区別は難しいです.



 まあそんなことはどうでもいいので,問題はこの旧版の性能です.ラベルには,新版と違って Read/Write speed が書いてないのですが,パッケージのほうには『Read up to 60MB/s,Write 18MB/s』と書いてあります.18MB/s ですかぁ...それってもしかして非UHS-Iインタフェースでの話なんじゃ?
 考えててもしょうがないので,さっそく定番のベンチを取ってみました.



 ということで,パッケージ記載に齟齬はなく,シーケンシャル書き込みの速度は 17.9MB/s...とても UHS-Iクラスとは思えないような情けない数値です.しかし,シーケンシャル読み込みは 71.5MB/s と,パッケージ記載を大きく上回りました.512KBランダム読み込みが 59.3MB/s なので,このへんを書いた数値ということなんでしょうか? いずれにせよシーケンシャル読み込みはサンディスクを大きく上回り,Kingston より上という結果でした.
 これらをヒストグラムにしてみるとこうなります.



 書き込みは確かに最低ランクですが,Class10の速度を見ると,Kingston よりは上で,別に遅いわけではありません.読み込みになると,サンディスク・Kingston を抜いて7枚中5位となっています.
 USB3/UHS-I 環境での読み込みはそこそこで,USB2/Class10 環境での速度もそこそこ...つまり,UHS-I非対応デジ一眼での書き込みとUHS-I+USB3カードリーダを使った読み込みでは,どちらも他のカードに比べて遜色のないパフォーマンスということになります.これもやっぱりコスト考えた落としどころだったのかと思います.

 とりあえず,買って後悔するようなものではありませんでした.それにしても,早く他のベンダからいろんな UHS-I カードが出てこないもんか...

(以上,2011/08/12)


※ 実際の使用感 ※

 購入から1週間,とりあえず K-5 ですべてのカードを一通り実際の撮影に使ってみました.いまのところ『全然悪くない』です.まあ当たり前か.特にベンチ取ったとかいうわけじゃないので,すべて体感の話ですが.

 まず,非USB3/UHS-Iディバイスである K-5 での使用感ですが,『高速な Class10 カード』そのものです.高速というのは,“SDHC 8GB編”のページで書いた,Sandisk や Toshiba などの上位高速グループそのものということです.連続撮影後の書き込み時間も,気になることはありませんでした.1枚だけシーケンシャル書き込みが16MB/s台の Kingston ultimate XX がどうなのか心配でしたが,体感的には他のカードとほとんど変わらなかったです.ちなみに体感的に一番速かったのは,Sandisk でした.

 次に,USB3+UHS-I 環境でのPCへの取り込みですが,こちらはただ1枚公称 45MB/s という Sandisk が心持ち遅いな...と感じただけで,それ以外はすばらしい速さでした.約22MB の14-bit RAW の取り込みが,USB2+Class10 でファイルサイズ 3-5MB のコンデジJPEGを取り込んでいたときとほとんど変わりません.これは期待通りで,非常に満足です.

 今一番の不満点は,“もっといろんな UHS-I カードが欲しいのに市場にない”ことでしょうか? (^^; 海外含めていろいろ調べてみましたが,SDHC UHS-I カードをリリースしているのは Team Group だけでした.チームですかぁ...:-p シーケンシャル書き込みが 16MB/s という公称スペックには驚きました.市場で見かけないからどうせ買えないんだけど,これはたとえ買えたとしても買いたくない.

(以上,2011/07/24)


※ あれこれ個別コメント ※

 今回購入したカードについて,個別のコメントを書いておきます.いつもの通り,内容にはまったく責任を負いません.

・Toshiba
 デザインとモデル名がすごいです.Premiugate って,(造語でしょうけど)どういう意味なんでしょうか? パッケージは下の写真見ると暗い青に見えますが,特殊印刷で光の具合によって明るいブルーに輝きます.SDHC のロゴは虹色になります.見ようによっては下品だというか...UHS-I の速度は快速で文句なし.Class6/10での快速“白芝”の伝統を守ったものだと思います.
・Delkin
 国内ではなかなか手に入らないのですが,HSGi というオンラインショップで買えます.私はなんとなく好きで, Class6/10 いずれもそこで購入しています.値段に比べて特に秀でた速度のものではなかったのですが,この UHS-I は違いました.東芝に比肩する高速カードです.というか,そのOEMで同じものなのかも?
・Panasonic SDA
 パナの SDHC(金パナ)は,SD や SDHC Class6 での高い評判を Class10 でぶち壊してしまったような気がします.しかしこの SDA はパナの高品質復活!と思えます.すばらしいです.廉価版との違いが黒帯一本だけというのがもったいない.
・Sandisk
 Sandisk はなんかのインタビューで,45MB/s に抑えたのはひとえに価格というかコストパフォーマンスが観点と答えていました.このへんが落としどころと考えたようです.実測値はほぼ公称値どおりであり,やはり信頼できるブランドなんだな,と思います.皮肉に聞こえますか? (^^; あと,Class10 でのシーケンシャル書き込みが6枚の中で最速だったのはさすがというべきか.マーケットを正確に把握しているということでしょうね.
・Panasonic SDU
 この廉価版は,正直ちょっと存在が疑問です.けっしてダメカードというわけではありませんが,UHS-I のシーケンシャル書き込みが Class10 とほとんど違わない 22MB/s ちょっとというのは,なんだかな.でも一方,シーケンシャル読み込みはトップクラスなので,実際の使用環境ではあまり気にならないでしょう.これも落としどころということなのか?
・Kingston
 Class10 ultimate X がなかなか良かったので,こちらの UHS-I ultimate XX も期待していたのですが,ちょっとイマイチでした.でもまあ,Sandisk Extreme Pro とほぼ同じ性能ですから,よくやってるというべきか.Class10 シーケンシャル書き込みが1枚だけ 20MB/s クラスではない(=Class10 での平均的セカンドグループ)のは残念です.まあそれでも実機での使用に不足はないでしょうけど.

(以上,2011/07/16)


※ Class UHS-I への移行 ※

 Class10 8GB に移行してまだ半年しか経ってないというのに,このたび Class UHS-I に全面移行してしまいました.『カメラ(K-5)が UHS-I に対応してないのに何の意味があんの?!』と思われるかもしれませんが,それはおいおい読んでいただければ.まあ単純に新し物好き,というだけのことかもしれませんけど.
 値段もだいぶこなれてきて,8GB の高いほうの値段?が大体7千円台まで落ちてきたので,これは潮時かな?と.ほんとは16GBに逝きたかったのですが,さすがに金が足りませんでした.

 で,『国内市場で買える 8GB UHS-I カードを全部買う』ことにしました.買えたのはこの6枚です.



 この他に,東芝の黒がありますが,非UHS-Iインタフェースで Class4 というのはあまりに.それからパナソニックの旧版(SDY)がありますが,SDU がある以上意味ないだろうと.海外のサイトもチェックしてみましたが,大体こんなもので,残りは聞いたこともないブランドのおそらく単なるOEM品ばかりで,食指をそそるようなものはなかったです.

 さて,『なぜ今この時点で UHS-I?!』という大事な点ですが...たしかに私が現有しているカメラには UHS-I 対応のものはありませんので,高い UHS-I カードを買っても,単なる“高い Class10 カード”にしかなりません.
 しかし,PCへのインポート時には話がまったく変わります.私の撮影スタイルだと撮影時のカードの速さというのはほとんど問題になりません.一枚撮って次を撮る頃には書き込みは終わってるし,連写じゃない“連続撮影”でも,『あ,書き込みランプが点いてるな』と思うだけで,何の支障もありません.ところが,じゃあ 20MB の RAW を 300枚(= 6GB)撮ってきて,インポートしようとすると,Class10 のシーケンシャルリード(大体20MB/s)だと,ざっと5〜10分かかります.これって結構長く感じます.そこで,最大 95MB/s とかの UHS-I なら,と考えるわけです.もちろんこの“迅速読み込み”の実現にはこれが必須です.



 理論最大転送速度 480Mbit/s = 60MB/s の USB2 でもいいじゃないかとも思うのですが,やっぱりね...

 ということで,6枚の UHS-I カードと USB3 カードリーダが届いて,さっそくベンチを取ってみました.
 動作モードとしては,UHS-I モードを USB3(@),USB2(A) で,USB2 での Class10 の速度(B)をUHS-I 非対応の古いカードリーダを使って,それぞれ Crystal Diskmark で測定しました.@はもちろん帯域幅に事実上制限のないフル性能でということですが,Aは Nikon D7000 のような USB2 インタフェース(ですよね?)で UHS-I 対応という機種(持ってませんけど)での使用を想定したものです.Bは言うまでもなく UHS-I 非対応の K-5 でどうなの,という想定です.



 この数字を技術的にどう考えるかというのは,素人の私にはまったく難しいので,ユーザの観点で考えてみると...まず USB3 でのシーケンシャル読み込み速度は,すべてが 45MB/s 以上で最速 88 MB/s と見事なものです.トップは伏兵 Delkin でした.といっても東芝との差は誤差でしょう.両者の他の数字(ランダムとか)の傾向が非常に良く似ているので,おそらくOEMなのではないかと私は邪推しているのですが,どうなんでしょう?
 次に USB3 でのシーケンシャル書き込みですが,読み込みと同じく,まったく値段なりで,高いものは速く・安いものは遅いです.下のグラフで分かりやすいですが,見事にくっきりと分かれています.それにしてもパナ廉価版 SDUは,見事な(アナウンスどおりの)低性能ですね.:-p



 USB2 での UHS-I モードですが,素人にはちょっと不思議な結果になりました.USB3 での上位グループでも,シーケンシャル読み込みが 35MB/s,書き込みが 30MB/s あたりで見事に頭打ちになっています.前者は素直に 60MB/s あたりに迫るかと思っていたのですが,そうではありませんでした.なんででしょうね...USB って帯域をひとつのディバイスがフルに使えるという仕組みにはなってないんでしょうか? 使用した USB2 カードリーダは,結構新しいものなので,そちら側のボトルネックとは考えられないような.良く分かりませんが,これが結果です.

 最後に,一番実用的な USB2 での Class10モード.ちなみにテスト環境には TurboUSB は入れていません.USB3環境と混在させてやったので,一度アンインストールしたものを一時的なテストのためにまたわざわざ入れるのもめんどくさいという,ものぐさな理由です.TurboUSB 入れればおそらくこの 15%増しくらいにはなっただろうと思います.
 で,予想通りというか,シーケンシャル書き込み・読み込みが 20MB/s 前後という Class10 カードとして妥当な結果でした.Kingston だけが書き込み 16MB/s でしたが,まあ平均的なレベルでしょう.

 ということで,だいたい雰囲気が分かったので,UHS-I非対応の PENTAX K-5 で UHS-I カードを使っていくことにしました.上の写真見るとお分かりのように,カードケースにはまだ空きがありますので(笑),UHS-I 8GB カードの新しいものが発売されたら,どんどん買っていく予定です.安遅カードで王国を築いているトランセンドなんかは,どうするつもりなんでしょうね?

(以上,2011/07/16)


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