RAW現像ソフトについてのあれこれ
Capture One Pro 8
Capture One Pro 8 が例によって突然リリースされました.Pro 7 の動作速度や機能には十分満足しているので,当初はバージョンアップするつもりはなかったのですが...『ハイライト補正が進化した』という文句に惹かれて,ポチってしまいました.バージョンアップ価格は 69ユーロですから,1万円近いですね...高い.
GUI は相変わらずというか,旧バージョンとほとんど違いません.ただ全体に最近の傾向というか,さらに“フラットな”方向に変更されています.露出やコントラストなどのスライダもその方向性で変更されており,見ようによっては,なんだか垢抜けていない感じも.肝心のハイライト補正の効きも,ちょっとやって見た限りでは,旧バージョンと何も違わないみたいな...orz
ただ,OpenCLを使った現像速度は,十分に速かった旧バージョンよりもさらに上がっているようで,すごみのあるスピードです.次々に JPEG が生成されていく様は圧巻です.この点は,他の現像ソフト(AfterShot Pro2 は知りませんが)に対して明確に勝っていると思います.
もう一つ,(私的に)CaptureOne の今までのバージョンの最大の欠点は,K-3 というかペンタ機種に対する色プロファイルの出来(=紫が青になる)だと思うんですが...この点は Pro 8 で見事に解消されていました.これは嬉しいです.そのほかに赤がオレンジがかるといった点もあるのですが,それらについてはまだ検証できていません.
(2014/09/21)
Silkypix Developer Studio Pro 6
前バージョンはいろいろな意味で時代に取り残されていたような気がするので,待望のメジャーバージョンアップ,といったところです.
このバージョンの売りは...なんなんでしょうね? 新NR とかいろいろ書かれていますが,個人的には覆い焼き・HDRのところに『焼き込み』が新設されたことでしょう.Silkypix Pro 5 の最大の弱点は,ハイライトリカバリの弱さだった(=ハイライトコントロールは全く役に立たず)ので.この点では Lightroom や CaptureOne などの一流現像ソフトとやっと肩を並べられたかな?という気がします.
ただ現バージョンでは,動作の安定性がいまいちというか...プレビュー表示も NR が絡むと異様に(Pro5 よりも)遅いし.まあ,今後のマイナーバージョンアップに期待しましょう.なにしろ貴重な国産RAW現像ソフトですからね.
(2013/12/23)
DxO Optics Pro 9
書くのを忘れていましたが,DxO Optics Pro の最新バージョンです.たしかリリースは10月だったと思いますが,その後 K-3 が発売されてしまい,DNG に対応してない DxO Optics では現像できなくなってしまったのでそのままお蔵入りしてました.その後12月に入って無事 K-3 PEF がサポートされたのでまた使えるようになったわけです.
このバージョンの売りはなんと言っても,『プレミアムNR』ということになるわけですが...私は全然使ってません.処理速度が遅いみたいだし,普通のNRで十分というか.あと,現像速度が 8 と比べて半分以下に落ちてしまったような...ちゃんと計ってませんけど.これはなんだかなぁ.まあそれら以外は,(良くも悪くも)DxO Optics だなという感じです.
私の場合は,出てくる色合いが他の現像ソフトと全然違うので,alternative としての意味合いがありますね.他のソフトの現像結果に比べて採用率はすごく低いのですが,ハマるときにはハマるとでもいうか.そのせいで捨てられません,このソフト.
(2013/12/23)
RAW現像ソフトの現像スピード
Capture One 7 ですが,バージョン 7.1 あたりから OpenCL にかかわるあれこれの問題がフィックスされ,安定してきました.それと同時に,現像スピードが尋常ではなく速い,ということがはっきりと分かるようになりました.
今回,たまたま約100枚の RAW (PEF) を4つの RAW 現像ソフトでバッチ現像する機会があったので,実際のところ,現像スピードはどうなんだろうと測定してみました.
手法は,単に4つのソフトでバッチ現像し,その結果の JPEG ファイルのタイムスタンプを最初と最後で比べてかかった時間を得るというものです.
結果を下に示します.
グラフは,1秒間に何枚の RAW が現像されたかを表したものです.結果は,CaptureOne (7.1.4) の断トツ一人勝ち.何しろ1枚が1秒ちょっとです.Lightroom/DxO Optics のほぼ3倍のスピードです.Silkypix はやっぱりビリでした.
この結果に大きくかかわっているのは,やはり OpenCL の使用だと思います.CaptureOne での現像時にはグラフィックボードの冷却ファンがブーンブーンと勢いよく回り,いかにもグラフィック演算チップを使いきっているという感じがします.DxO Optics(8.2.0) ももちろん OpenCL を使用していますが,そこまでではありません.
Ligtroom (5.2) は,グラボをモニタしてみた限りでは OpenCL は使っていないようです.それでこの結果は,さすがだという気がします.Silkypix(5.0.37) は1枚が4秒...やはりアーキテクチャの古さが身にしみますね.刷新した Pro6 の登場を期待したいところです.
(2013/09/30)
RAW現像ソフトランキング
RAW 現像も,Lightroom, CaptureOne, DxO Optics, Silkypix の“四台体制”がほぼ定着したので,これらの現像ソフトを項目別に評価し,それを集計してランキングを作ってみました.
もちろん,評価は主観的なものが大半です.勘違いや認識不足もあるかもしれません.まあそれはそれとして...
項目別に1〜5までの5段階評価を与え,それに対する点数を(適当に)設定して換算し,その合計点数からランクを決定するといいうものです.
結果は,Lightroom の勝ちでした.やっぱりというべきか...その後ろに僅差?で CaptureOne が付け,DxO Optics はかなり離されて3位.国産唯一のソフト Silkypix はやっぱりビリという結果でした.
CaptureOne の2位は,やはり新バージョン7でのノイズリダクションやハイライトリカバリのアルゴリスムの改良が大きいと思います.これでやっと Lightroom に肩をならべられたという結果です.
DxO Optics と Silkypix は僅差ですが,その意味はかなり違っているように思います.DxO Optics は『気持ちはすごくわかるけど』結果はちょっと残念,というものが多いです.そういう意味で意欲的・積極的な“ナイストライ”の結果というか.一方 Silkypix ですが,Pro 5 以来の進化改良がほとんどない.アップデートは新機種への対応とバグ取りだけ,というのは活気がなく実に味気ないです.本来なら周りの進化に合わせた Pro 6 がとっくに出ていなくてはいけないと思うんだけど...この辺が限界なのかな?
(2013/02/05)
DxO Optics Pro 8
こちらは1週間くらい前から予告されていたのですが,ニューバージョンが出ました.前バージョンに不満があったわけではないのですが,DxO Optics の良さがだんだん分かってきた気がするので,すぐに購入です.
これも,GUIは cosmetic が変わっているだけで,いつもの通りです.ほとんど7と区別がつきません.
CaptureOne と同じく,現像スピードが7に比べてかなり速くなっています.これも現像にグラフィックチップを使えるようになったためのようです.これで,従来の DxO Optics の最大の欠点だった現像速度は,ほぼライバルと肩を並べるところまで来たようです.
ただ,この新バージョンでその効果が強調されている Smart Lighting は,ちょっとやってみた限りでは,それほどの効きは出ないような.HPのサンプルだと,ほとんどHDRみたいな効果が得られるようになっていますが,いったいどうやったらあんな結果が得られるんだろう? もうちょっと追究が必要かも.
(2012/10/30)
CaptureOne Pro 7
いつものように,突然ニューバージョンが出ました.CaptureOne 6 にはいろいろと満足できない点があったので,すぐに購入です.
GUIはフォントというか cosmetic が少し変わっていることを除くと,いつもの通りで,ほとんど6と区別がつきません.
ただし,ハイライトシャドウ補正とNRのアルゴリスムが一新されていて,なんとなく Lightroom に良く似た結果が得られます.6のハイライトシャドウは,極端に言うと,ハイライト補正をすると全体が暗くなってシャドウ補正をすると全体が明るくなるだけでしたが...(^^; 7では,ほとんどHDRのような効果が得られます.NRも6ではその効きの悪さに歯がゆい思いをしてきましたが,今回は(まだあまり試してませんけど)十分な効きが得られるようです.
あと現像スピードがかなり速くなっています.最初の1,2枚は遅いのですが,そのあと驚くべき加速をします.6でも十分速かったので,このスピードアップには驚きです.これは現像にグラフィックチップを使うようになったことによるメリットのようです.
ただしこのバージョン,安定性はまだイマイチのようで,ディスプレイドライバによっては OpenCL のエラーで起動しないとか,バッチ現像後にフリーズするとかの問題が出てています.いずれも致命的ではないのですが,サービスリリースで早く改善して欲しいと思います.
それから,下で書いた K-5 のカラープロファイルの問題(=紫が青になる)は,そのままでした.PhaseOne はこう思っているということなんでしょうね...とりあえず直りそうにないので,下の手でしのごうと思っています.
(2012/10/29)
Corel AfterShot Pro さらば
もうだいぶ前のことなので,いつだったか忘れてしまいましたが,Corel AfterShotPro,アンインストールしました.短い命でしたね(合掌).
その理由は,第一に『不要である』ためです.他に四つも常用RAW現像ソフトがあるのに,どこと言って特徴のない AfterShotPro は存在意義がなくなってたわけです.Bibble の時のように,たまに目を見張る絵が出てくるわけでもなかったし.
もうひとつの理由は,なんだか Corel の開発陣にごたごた?が発生して,それに嫌気が差したことです.具体的には,旧Bibble開発スタッフが全員 Corelから解雇されたことでしょうか.もしかするとそれはソフトウェア買収の定石なのかもしれませんが,Bibble の志に共感してユーザとなった私としては,どうもなぁ...
まあ,どうでもいいことなんですけどね.(^^;
(2012/10/27)
Corel AfterShot Pro アップデート
Corel AfterShot Pro のアップデートバージョン 1.0.1 がリリースされました.で...一番問題だった Magenta/cyan color artifact は,開発者の予告通り,解消されていました.Bibble 5.2 から引き継いだバグですから,解決までに1年半近くかかったということになります.まあめでたい事なんですが,どうもなぁ...(-_-;
で,Bibble の使用を中止したこの1年のうちに,私のメイン RAW 現像ソフトの席は Lightroom, CaptureOne, DxO Optics Pro, Silkypix Pro に占有されてしまい,Aftershot Pro の座る席はもうありません.うーん...どうしようか.潔くアンインストールしてしまうか,それとも5番目の現像ソフトとして使ってやるか.悩ましいところです.
(2012/04/16)
Corel AfterShot Pro 購入
下で紹介した Bibble 5.2.X の後継ソフト Corel AfterShot Pro ですが,その後,Bibble ユーザ対象のスペシャルディスカウントの案内が来たので,結局買ってしまいました.なんと,$19.99 = \1,578 という破格の価格です.これなら買って結局使い物にならなくても腹も立たんか,と.
まあなんというか,Bibble とほぼ同じですが,随所にコーレル味のアイコンが...まあそういうことはどうでもいいんで,問題は color artifact がいつフィックスされるか?ということですね.
これに関しては,Bibble Forum で開発者の dthorup 氏から『first priority でフィックスする』というアナウンスがありましたので,気を長くして待つことにしましょう.
(2012/01/10)
Bibble 5 の Color artifact
下で紹介した Bibble 5.2X の『ハイライトエッジ領域の色artifact』問題ですが...Bibble Forum がいつ閉鎖されるか分からないので,問題を明らかにするために投稿した画像をこちらに転載しておきます.
ひどいもんですよね...フォーラムでも勘違いしてるメンバーがいましたが,この artifact は hilight recovery をかけたときやマイナス露出補正をかけたときに初めて現れる,というものではありません.
また,K-5 や PENTAX の RAW にだけ現れるというものでもなく,Olympus E-5 での発生例もありました.それに,きわめてまれなシーンで現れるというわけでも,“RAW現像では良くあること”でもありません(上写真の比較参照).
いずれにせよ RAW 現像ソフトとしては致命的な問題で,問題提起から三つのマイナーバージョンを経て約1年が経過しても解決されなかったわけですから,(死者に鞭打つわけではありませんが)ユーザに見放されるのも当然と思います.
(2012/01/07)
・Bibble/BibbleLabs 買収
下に“次は Bibblelabs の番なんじゃないか”と書いたら,やっぱりそのとおりになってしまいました.もっとも,死亡・終了というわけではなく,Corel 社に買収されたということですが.
Corel というと私には悪い思い出があって...昔,業務上の常用ソフトだった Micrografx Designer というドロー・ソフトが Corel 社に買収されました.Corel には CorelDraw という立派なドロー・ソフトがあるのにどうするんだろう?と思っていたら,最初の1バージョンのみ Corel Designer というソフトとしてリリースされましたが,それっきり.
Bibble がどういう扱いになるか(= Corel Bibble?とかいう形でリリースされるのか)は,はっきりしませんが,おそらく Corel PaintShop Pro に技術統合(・吸収)されるんじゃないかな?と思っています.
いずれにせよ,Bibblelabs からの公式アナウンスの通り,Bibble は 5.2.3 で終了・アップデート無しということなので,下に書いた hilight artifact はそのままになるということです.もちろんそれでは使い物にならないので,このニュースを聞いて,即 Bibble をアンインストールしました.今まで何度もそうしようと思っていたのに一種の“未練”でそうできなかったわけなので,なんだかすっきりしました.
一種独特の良いところがあるソフトだったので残念ですが,Ver.5 の開発状況はまったくひどいもので,晩年には多くのユーザに見放されているようなところがありましたから,しょうがないでしょうね.
そう言えば,Bibble は私が Lightzone の次に購入した(海外)RAW現像ソフトなので,『買った順番に死亡』しています.その次は CaptureOne ですが,さすがにあれはそういうジンクスにはまったく無関係でしょう.
追記)上の予想は間違っていました.Corel から独立ソフトとしてリリースされたようです.その名前は Corel AfterShot Pro.Bibble Pro からのアップグレード価格 $79.99.うーん...欲しくないな.$30 くらいだったらとりあえず買っといたかもしれないけど.ちなみに,ちょっと試用してみましたが,上の Color artifact は(当たり前ですが)Bibble 5.2.3 とまったく同じでした.(2012/01/08)
(2012/01/07)
・DxO Optics Pro 7
DxO Optics が7になりました.普段使ってもいないしスキップしようと思っていたんですが...
・現像速度が4倍になった.
・プロジェクト管理が廃止された.
...というので,アップグレード価格が\4900と安いこともあって即買ってしまいました.
GUI はご覧の通りあまり代わり映えしません
で,一番気になる現像速度ですが...K-5 の RAW を10枚バッチ現像すると2枚の並行処理で 69秒,4枚並行処理で 55秒でした.つまり約6秒/枚ということになります.前バージョンから2倍強程度にはなっていますが,4倍ということはないな...他のソフトに比べると大体 1/2 〜 1/3 のスピードだと思います.まあでも,この程度なら(前バージョンのように)使い物にならないということはないと.
そういうわけで,現在“停職”中の Bibble に代わって,私の常用現像ソフトのひとつとすることにしました.Bibble は開発者の態度・対応の悪さにもう愛想が尽きたので“解雇”しようと思います.
DxO Optics を常用ソフトとするというのは,速度が改善されたからだけではなく,このソフトの特徴である『基本的に自動補正』という性格があります.つまり,他の三つのソフトとの差が大きいわけで,その分 alternative としての存在意義が大きいわけです.実際に DxO 現像がどのくらい採用されるかどうかは運用に入ってみないと分かりませんが.
(2011/12/04)
・Lightcrafts/Lightzone 死亡?
DPReview のフォーラム読んでいて気付いたんですが,マルチプラットフォームRAW現像ソフトの草分けである Lightzone のメーカ Lightcrafts のウェブサイトが消滅しているようです.私もアクセスしてみたのですが,存在しませんでした.
Lightcrafts のフォーラムアドミンをしている Tex Andrews 氏も事態を把握してないようで,おそらく会社そのものが破綻してしまったんでしょうね.
Ligtzone は 3.5 以来まったくアップデートされておらず,新バージョンの 4 もフォーラムで紹介されただけでそのまま出る気配もなかったので,いつかはこうなるだろうとは思っていました.
このページの一番下見るとお分かりのように,Lightzone は私が初めて買った海外の RAW 現像ソフトなので,非常に残念です.Zone 編集機能と,現像パラメータ保存ファイルがJPEG 形式になっているという手法は斬新で,私も当初はかなり注目していました.結局ほとんど使うことはなく,Windows7 x64 へのアップグレードの際もインストールは行いませんでした.Lightzone で保存された現像結果も数枚以下のものです.
あくまでも個人的な観測ですが,アップデートの雰囲気とか見てると,次は Bibblelabs の番なんじゃないかな...下の 04/14 に報告した問題は,やっと出た 5.2.3RC4版でも全然解消されていませんでしたし.
とりあえず Lightcrafts に合掌...
(2011/10/09)
・CaptureOne のカラープロファイル
かなり下に一度書いたとおり,RAW 現像の色合いというのは,現像ソフトによってまったく違うものです.どころか,同じソフトでも適用されるカラープロファイルによって大きく違ってきます.それはまあ当たり前のことなんですが...私の一番のお気に入りの現像ソフト,CaptureOne が Ver.6 になって PENTAX K-5 に対応して以来,あまりの大きな色の転びに参っていました.例を挙げると,紫が青に,ピンクが朱色に,青がトルコ青に...一例として,最初のものについてテスト画像を挙げると下のとおりです.
左上は,PEF ファイルから抜き出したフルサイズJPEG で,カスタムイメージ設定はナチュラルになっているほかは,何もいじっていません.これが,PENTAX の考える K-5 の紫(のリファレンス)だということになります.
左下は,Lightroom 現像ですが,現バージョン(3.4)では,K-5 のカメラプロファイルは用意されていないので,Adobe standard になります.少し赤みが弱いけどまあまあかと.同じように,Silkypix の“自然”と“忠実”,Bibble の Product と Product reduced です.微妙な差はありますけど,基本的にOKですよね.
で...! 問題なのが CaptureOne の K-5 generic プロファイル.紫が完全に青になっていて,キキョウがまるでメコノプシスのようです.(^^; これは色温度などをいじっても回避できず,おそらく部分色域編集を行う必要があると思いますが,私の性格的にそこまで追究していません.
これでも PhaseOne のユーザフォーラムで K-5 ユーザから激しい突き上げを食らって改善した?結果なので,これ以上サポートに文句言う気も起きません.これは困ったなと思っていたのですが,某所で別機種の話を読んでいるうちに,ひらめきました.同じSONY CMOSセンサーを使っている Nikon D7000 のカラープロファイルのデータファイルを K-5 用として認識されるようにリネームコピーしてやるという方法です.その結果が,右下です.ビンゴ!!ですね.緑やピンクの彩度が結構上がるという副作用はありますが,この問題に比べたら微々たるものなので,満足しています.
それにしても,PhaseOne に限った話ではないのですが,RAW コンバータのベンダは,もうちょっとまじめに PENTAX 用のモジュールを作ってくれんものか.マイナーだからな,ですか? :-p
(2011/08/10)
・Silkypix Pro 5
純国産 RAW 現像ソフト Silkypix が Ver.5 へメジャーバージョンアップしました.βテストはだいぶ前から始まっていたのですが,その掲示板のあまりの荒れ具合に,少しばかりびびって(あきれて?)しまい,私がβ版を使ってみたのは,だいぶ後になってからでした.
そのうちに RC 版がリリースされ,もう大丈夫だなと思っていたのですが,やっと...という感じですね.さっそく優待版を購入しました.このバージョンからライセンスが『2台まで』となっているのは嬉しいです.
GUI はご覧の通り,前バージョンからさっぱり代わり映えしないものですが,細部は結構変更されています.マウスが近づくとスライダーのつまみが大きくなるといったギミックがけっこう目立ちます.
で,肝心の現像機能ですが...ノイズリダクションが進化したのが一番の進化ポイントでしょうね.βテスト段階で出されたNRアルゴリスムは,βテスターたちの猛反発(?)で撤回され,その後新たに『NR3』と称するアルゴリスムが実装されています.短時間でよく方向転換できたもんだと,ちょっと感心しました.その効きですが,多少お世辞っぽく言うと,『Lightroom3 の強力NR に比肩する』ものかな?と感じます.いずれ比較サンプルを出してみたいと思います.
それ以外は,(簡易)HDR 機能が目新しいところです.しかし強度を増すとまったく不自然なものになってしまう(上の画像参照)ので,隠し味程度に効かせるのが吉かなと思います.
それ以外は...ホワイトバランスとかミックス光補正とか,パープリン除去機能とかいろいろありますが,私自身はあまり魅力を感じていません.
(2011/07/04)
Bibble 5 使用中止
Bibble 5.2 を私の『普段使用するRAW現像ソフト』から外しました.これ以降の動向によっては復活する可能性もありますが,このままアンインストールという流れになりそうな気も.
その理由は,Bibble フォーラムにポストした『ハイライト領域の色artifact』問題です.
現象としては,hilight recovery をかけたときの色付きに似ていますが,もちろんこのサンプルは,HRはかけていません.単にマイナスの露出補正をかけただけです.しかし,その根っこはHRの問題となにか共通したものであるように思います.
いずれにせよ致命的な問題ですが,問題報告から3ヶ月が経過し,マイナーバージョンアップがあっても改善されていません.これでは使えませんね.
あと,すごい効きだと思っていた Bibble のHRも,『単にデフォのカーブが飽和気味なだけ』で,HRかけた Bibble と Lightroom や CaptureOne のデフォのハイライト特性がほとんど違わないことに気づいてしまったので,なんだか騙されてしまってたみたいな.
Bibble labs のカスタマーに対する態度も最近とみに defensive になっているような感じで,創設者(Eric Hyman)も既に Bibble から離れてしまっているし,なんとなく“傾いて”いるようなイメージも.
(2011/04/04)
・RAW現像ソフト番付−K-7編
PENTAX K-7 の売却からちょっと日がたってしまいましたが,K-7 での RAW 現像ソフトごとの頻度を集計してみました.
私の常用している RAW現像ソフト四つがすべて K-7 PEF に対応したのは 2009年11月末ですので,その時点から今年10月の K-5 購入までの間で集計すると,下のグラフのようになりました.現像した RAW の総枚数は,ちょうど 4000枚でした.
K20D のときは,最初に気に入った現像ソフトである CaptureOne がダントツでしたが,K-7 ではもう少し幅が広がったと言うか,トップであることには変わりありませんが,そのアドバンテージはかなり下がりました.全体の約 40 % です.前にも書いたとおり,“結果があまり変わらない場合は CaptureOne を選択している”せいもありますけど.
K-7 では Bibble の躍進が著しく,Lightroom, Silkypix を抜いて2位に上がりました.まあやっぱりなんだかんだ言って,あの鮮やかさに惹かれて選ぶ場面が多かったです.
あと,Photomatix の現像が絶対数は少ないけど,K20D のときの3倍に増えてます.ACDSee Pro はほとんどゼロですが, DxO Optics, Lightzone はまったく使っていません.そろそろ捨て時か.それから,K-7 ではパノラマ撮ってないんですね...仕事では必需品だけど.
...ということで,現在は K-5 PEF に対応しているのが Silkypix だけなので,DNG で撮って Lightroom と二つで現像しています.CaptureOneと Bibble が K-5 に対応するまでどれくらいかかるか...
(2010/11/10)
・Bibble 5.1 RC
5.0 正式版リリースから半年,やっと 5.1(RCですけど)がリリースされました.はっきり言って,5.0x は未完成版で,4.x にあったさまざまな機能が欠けたまま,商売上の理由で 5.0 としてリリースされたものでしたから,これでやっと,という感じです.
5.1 で新たに搭載(というか戻ってきただけですが)された機能は,Perfect Clear と Heal & Clone tool です.前者はおそらく私は使うことはないので,どうでもいいとして,後者は『なんでこんな実装に時間かかるのぉ?』とあきれます.私の使っている RAW 現像ソフトでこの機能がないのは,Bibble だけでしたから.
とかなんとか言いながら,最近,Sikypix, Bibble, Capture One, Lightroom 現像結果の中で採用数がかなり増えているのが Bibble なんですよね...派手だと思いながらも,あざやかなのをつい選んでしまうというか.
一度は捨てようと決心したソフトだけど,離れられそうもない.悔しい.:-p
(2010/06/08)
・Lightzone 3.9
Lightzone 3.9 がリリースされました.このバージョンでやっと K-7(&K-x) 対応となりました.K-7 発売から10ヶ月,このメーカはもう死んだのでは?と思っていただけにちょっとびっくりしました.
Lightzone はK20D でも全然使っていなかったので,いまさらと言う感じですが...このソフト,RAW現像ソフトとして私が初めて買ったソフトという思い入れも多少あるけど,いろんな考え方というかインタフェースというか,すごく独特なソフトで嫌いじゃないんですよね.
K-7 対応が長く行われない間は,もういい加減に捨てちゃおうかとも思っていたけど,もう少し持っていることにしました.結局使わないだろうけど.
Ver.4 の噂が出ていますが,当然有償アップデートになるだろうし,そのときはどうしようかな?
(2010/04/02)
・Capture One Pro 5.1 の Advanced NR
Capture One 5.1 がリリースされました.このメーカは,マイナーバージョンアップ(5.0.2まで)がちょっと止まるとその直後にどーんと中程度のバージョンアップをしてくれるので,けっこう好きなところです.Bibblelabs にはこういう真似は逆立ちしても...(^^;
で,今回の目玉の一つは,“Advanced Noise Reduction”です.具体的に言うと,これまでの Luminance と Color の二本立てだったノイズリダクションに新たに“Surface”という調整項目が加わったということです.リリースノート読むと,クルマの表面のようなある程度均一な表面のノイズを縮減してスムースにするみたいなことが書いてあります.
Cature One のノイズリダクション機能は,他の RAW現像ソフトに比べて,どうも効きが今一歩みたいに感じていたので,なんにせよパラメータが増えるのは嬉しいことです.ちなみに,もう一つ“Fine Grain”とかいうのが増えていますが,これは粒状ノイズを縮減するのではなく,逆に加える,というものです.フォトショとかにもありますが,いまいちメリットを感じません,個人的には.
さっそくテストしてみました.この画像は K-7 の ISO1600 で撮ったもので,いずれいろいろな現像ソフトのノイズリダクションの総合比較をやってみようと用意したものです.そちらはまだ手をつけてませんが.
こうやって縮小イメージを見るとそんな感じませんが,現像時にノイズリダクションのパラメータを全部ゼロにしてやると,こういうクロップになります.
まさに“砂絵”ですね.DPReview の常連の誰かさんが言ってたように,『K-7 は K20D と違って RAW に対する NR はかけていない』というのは本当なんでしょうか? ちなみに FW は 1.02 です.高感度特性が評判の K-X の RAW も見てみたいものですが.
これに対する Capture One のデフォルトの NR 値(Luminance=25)ではこういう状態.
K-7 の ISO1600 がノイジーだということかもしれませんが,Capture One は読み込み時に解析して NR のパラメータを決めているみたい(未確認)なので,もうちょっと効いて欲しいところです.特に右側のクロップ部のようなボケのグラデーション部では,かなり粗い感じです.
次が,それでは,と Luminance=100 にしたもの.
まあ悪くはないですよね.悪くはないけど,右側の均質色部に残るノイズ消しの残渣のぶつぶつは,どうもコンデジみたいで気味が悪い.
それでは,新しいパラメータはどうなんでしょうか? Luminance=0 にリセットして,Surface=100 に目いっぱいかけたものです.
なるほど...あえて粒状ノイズを残した上で,全体にスムースにしたような感じです.これは悪くない.フィルムグレインっぽいですね.
最後に,それなら,と Luminance=100, Surface=100 と両方目いっぱいかけてやると...
まさにコンデジ風というか,模様硝子みたいだ.(^^; まあ,普段こんなにかけまくるということは絶対にないでしょう.
ちなみに,両方をそこそこ(Luminance=60, Surface=60)かけてみたものは,こんな感じです.
あんまり変わらないというか,ディテール保持性は良くないですね.結局,CaptureOne では,Luminance のアルゴリスムが,他の現像ソフトに比べて,すこーし遅れを取っているような気がします.
そういう意味では,あたらしい NR パラメータ,Surface はこれからかなり使っていくことになるのかもしれません.
(2010/02/24)
・現像異常と,現像ソフトによる違い
これはユーザとしてはヤな話ですが,時たま,RAW現像結果が異常な写真が出てくる場合があります.
・Lightroom 2.6
上は,Lightroom で現像した K-7 PEF ですが,別に何も問題はありません.ところが,おなじ PEF を Capture One で読み込んでみると...
・CaptureOne Pro 5.0.2
こんな具合に,砂嵐状態のプレビューが出てきます.最初はプレビューだけの問題かと思ったのですが,現像出力してみてもまったく同じです.実は Capture One でのこういう結果は,最近初めて気づいたわけではなく,いつからだったかは忘れましたが,Capture One 4 のどこかのバージョンからだったと思います.いずれにせよ,K-7 で1万枚以上撮って,こうなったのは2,3枚だったと記憶していますが.
で,Capture One だけの問題かと思ったら,Bibble Pro 5 で読んでみるとこうなってしまいます.もちろん現像結果も.
・Bibble Pro 5.0.2
なんだか,マッチしていないカラーテーブルを使って読み込んだような結果ですね.K-7 PEF の Exif カメラ名を K20D に編集して,K-7 非対応の RAW 現像ソフトに読み込ませた時みたいな画像です.
手持ちの RAW 現像ソフトにこの写真を読み込ませてみると,DxO Optics Pro 6 では,読み込みエラーが出てしまい,そもそも絵が出てきませんでした.
しかし他のソフト(RAWTherapee,Silkypix, ACDSee Pro3)では,まったく問題はありませんでした.こうなると,データ自体が壊れているというわけでもなさそうだし,一体どっち(K-7 or 現像ソフト)が悪いのか分からなくなります.
いつも思うんですが,こういう時現像ソフトを一つしか持ってないと,にっちもさっちも行かなくなってしまいますよね.7つも8つも持っている私は,はっきり言って異常だと思うけど,せめてフリーの RAWTherapee(=DCRaw)くらいは持っていたほうがいいみたいですね.
(2010/02/22)
・DxO Optics Pro 6.1.2
アナウンスどおり,1月中に K-7 対応版がリリースされました.まあ,良かったです.(投げやり ^^;)
正式対応ということなので,ちょこっと試してみましたが,相変わらず現像時間は超遅.これは,直るとかいうものではなく,このソフトの“出来”というものなんでしょうね.いままでどおり,常用現像ソフトとしては使う気は起きません.おまけに,プレビュー画像が2秒おきくらいで明るくなったり暗くなったりする現象が...バグ?
あと,DxO Optics の最大のウィークポイント,レンズモジュールですが,K-7 は,なんと! DA18-55, 50-200 の2本だけ.この2本で K-7 使えということなんでしょうか? もちろんこれから出てくるんでしょうけど,ロードマップ見る限りでは,K20D と同じく,DA初期のレンズで手一杯のようです.やっぱり最大のウィークポイントですね.
ただし,Ver.6 からモジュールなしでも,いろいろな補正が可能になっています.たとえば色収差補正が自動で出来るようになっています.まあそのへんは評価したいけど.(-_-;
(2010/01/30)
・Bibble 5 正式版
年末年始のごたごたで書いてなかったんですが,Bibble 5 (pro) の正式版が,昨年末にリリースされましたね.機能やインタフェースは,PV3.1 とほとんど変わっていません.
やっと,というか...Bibble5 のプレビュー版が出たのが昨年2月ですが,Bibble4 の最終版が出たのがたしか2008年だったと思うので,足掛け3年ですか...長かったですね.
ただ,Bibble 5.0 の出来というか,機能はイマイチです.なにしろ Bibble4 から多くの機能が追加されたんじゃなくて,カットされてますから.Perfectly Clear と Spot & Heal tool は結局実装が見送られ,次バージョン(5.1)からになるみたいです.各種バンドルプラグインもなし.
おそらく,正式版出さない限り Bibblelabs にはキャッシュが入ってこなくなってるわけですから,もう財政的にぎりぎりのところだったんでしょうね.それは理解できるけど,なんだかなぁ...(-_-;
本音としてはこんな開発状態のソフトはもう使いたくないんだけど,シーンによっては他の現像ソフトの追随を許さない眼の覚めるような絵を吐き出してくれるもので...困ったもんです.
(2010/01/04)
・Bibble 5 PV3.1
K-7 PEF の出力サイズに関するあれこれの問題が,今回の PV3.1 でやっとフィックスされました.PV3a のリリースから2週間なので,Bibblelabs としてはかなり早かったほうですね.やっぱり,少しは根性入れ替えたのかな?
この2週間,ほんとにもう Bibble なんてもういらないから,アンインストールしてやろうかと思っていたところなので,首の皮一枚でつながったような感じですね.それにしても長かった...K-7 の発売から5ヶ月かかったわけですからね.
あとは Bibble 4 のウリの一つだった Perfectly Clear 機能が実装されれば,とりあえず私としては,満足なんですが.いったいいつになることやら.
(2009/11/28)
・DxO Optics Pro 6
結局買ってしまいました...K-7 対応版が出る来年初頭以降にしようかと思っていたんですが,12月までに買うと ver.5 からのアップデート版が40%ディスカウントの \5,400.どうもこの手にはいつも引っかかっているな.
まあ,あまり代わり映えしませんが...ちなみに表示させている RAW はすべて K-7 のもので,ExiftoolGUI でカメラ名を K20D に変更したものです.こうすると現像結果もまったく問題なし.そんなんだったら,なんのための K-7 対応なんだか...(-_-;
で,一番気になっていた現像速度ですが...16枚 RAW をバッチ現像して 198秒でした.つまり12.4秒/枚.遅いですね...私の環境は Core2Quad Q9550,メモリ 4GB ですが.比較のために Bibble5 でやってみると 42秒,つまり 2.6秒/枚.この差はあまりに大きすぎる.もちろん,現像設定が同じではないので,その辺もあるんだろうけど,Bibble は NoiseNinja オン状態なので,DxO Optics の遅さはやはり際立っています.これが解決しない限り,このソフトを常用RAW現像ソフトとして使うことは不可能な気がします.
あと,『tempフォルダに膨大な数の tmp ファイルをぶちまけたままにする』という悪癖も改善されてませんでした.これはアクティベーション関連のモジュールがやるものらしく,DxO Optics 本体ではないみたいなんですが...なんだかなぁ.
(2009/11/21)
・Bibble 5 PV3a
下の出力サイズをフィックスした Bibble 5 PV3a がクイックリリースとして出ました.BibbleLabs がこういう素早いことをするのは結構珍しいので,少しは根性入れ替えたんでしょうか?
で,早速試してみたのですが,出力が 4552x3034 ピクセルにクロップされないように修正されているのはいいのですが,今度は,出力サイズ 4692x3128 ピクセルのうち,横位置で右側が 13ピクセル,下側が 9 ピクセルの“黒枠”が出てしまいます.おまけに,黒枠の内側 2ピクセルは,輝線状になっています.
つまり出力の右15ピクセルと下11ピクセルは常にクロップする必要があるということで.(-_-; まあそれでも4677x3023ピクセルになりますので,普通の RAWコンバータの4672x3014ピクセルよりも広い領域が写っているわけですが.
さっそく BibbleLabs のユーザフォーラムにレポートしましたが,休みのせいかレスポンスがまだありません.
まあなんにせよ,これだけ“あからさまな”バグを連発する RAW ソフトって他にないですよね.Bibble の愛すべきキャラクタなのか,それとも...?
(2009/11/15)
・Bibble 5 PV3
やっと Bibble 5 PV3 が出ました.2.2b からほぼ3ヶ月...早速インストールし,K-7 PEF の出力サイズが直っているかと思ったら...全然直ってませんでした.(-_-; 2.2b/c と同じ 4552x3034 ピクセルにクロップされてしまいます.
次のメジャーリリースで直すと約束されていたので,Bibblelabs のユーザフォーラムで文句つけたところ,最初はキャッシュクリアしろとかバグとして認めていなかったのですが,結局他のメンバーの書き込みもあって,問題の所在を認めてくれました.なんでも,“他のカメラ”と誤認しているんだとか.おいおい...
まあしょうがないので待つしかないんですけど,また1ヶ月以上かかるんですかね.この会社の開発力のなさというか,スローペースにはもうほんとにあきれ果てているので,今度こそ見限ってしまおうかとも思ってます.まあ,Silky, Lightroom, CaptureOne で用は足りているので,Bibble はとりあえず無いものと考えようと.
前に書いた Bibble のハイライトリカバリの良さですが,最近,『デフォでハイライト側のカーブが立ち気味なので,見かけ上リカバリが効いているように見えるだけ?』とも思えてきました.画面で,効いたな!と思っても出力見ると他のソフトの結果とそれほどの違いがない,という経験をしているので.
(2009/11/12)
・DxO Optics Pro 6
これも突然リリースされました.このバージョンでは,対応レンズモジュールがなくても,ビネットや歪み補正が手動で出来るようになったということで...やっとそんなことに気づいたんでしょうか? (^^;
このソフトは,モジュール対応の話を置いとくと,とにかく『現像が超遅い』のが最大のデメリットです.その点がどうなったのかな?と思って,とりあえず購入しようと思ったら;
『PENTAX K-7対応は2010年の早い時期の予定』
...なんだそうです.いったい何をやっているのやら.(-_-; とりあえず購入はやめときます.
もう一度書きますが,こういう新機種への対応の遅い RAW ソフトメーカって,新しいカメラのユーザに対してどう考えているんだろうな?と正直思います.私は他のソフトを持って・使っているからまあいいんですけど,そうでなければ,2009年6月から2010年2月?まで半年間,RAW で撮ってどうせよというんでしょうか? メーカ純正ソフトを使っとけ? それに満足できないからこそ市販 RAW ソフトを買っているというのに.
Silkypix はいろいろと評価の分かれるRAW現像ソフトですけど,新機種に対しては Early Preview 版として遅くともその発売日までには確実に対応しています.この点はおそらく世界的にもトップクラスであって,高く評価できると思います.
(2009/11/07)
・Capture One 5 Pro
C1 Ver.5 が突然リリースされましたね.10月上旬にデジカメウォッチで予告を見たのですが,本家 PhaseOne のサイトでは何もアナウンスがなかったので半信半疑でした.
で,当然 5 Pro にアップグレードしました.
特筆すべきは,レベル・カーブが RGB 独立して出来るようになったことでしょうか? 上のような“青がすみ”写真を調整するときには,この機能は必須とも言うべきものなので,ありがたいです.というか,Silkypix Pro にはとっくにある機能なので,やっと追いついたというべきか.ちなみに Lightroom にはこの機能はまだありません.
それ以外は,画面のデザインとかあまり変わり映えしてないし,プレビューなどの動作速度が改善している気配もないので,1万円のアップグレード代はちょっと高いかな?という印象がしてますが.ペンタユーザとしては,K-X にさりげなく対応しているのが嬉しいです.Silkypix についで2番目ではないかと.
Bibble5 は K-7 のアウトプットサイズのバグが2ヶ月も放置されているし,正式版の気配もせず,そろそろあきれています.Lightzone, DxO Optics も K-7 対応の気配まったくなし.こういうソフトメーカって新しいカメラのユーザに対してどう考えているんだろうな?と正直思います.
(2009/11/03)
・RAWTherapee 2.4.1
dcraw が K-7 PEF に対応した余波で,RAWTherapee も 2.4.1 で K-7 に対応しましたね.dcraw のバージョンは 8.97 だそうです.
このほかにもパノラマ合成ソフト PTGui が 8.2.2 で K-7 に対応したみたいです.この流れがもっと進んでくれれば良いのですが...Photomatix はまだみたい.大手 ACDSee Pro がまだなのがとにかく腹立つけど.Bibble 5 は最新 2.2c でも出力サイズの問題が解決されていなくて,問い合わせたら次リリースまで待てとか.(-_-;
Lightzone は 3.8 最新ビルドの 9479 でも対応まだですね.Helicon Filter が最近全然更新されてないけど,死亡寸前なのかな? IDimager も K-7 PEF は表示できるだけで現像すると色化け.この世界で最新版(4.2.0.6)が今年1月というのも腹立つ.
DxO Optics Pro は対応希望フォームから希望を出しているのですが,あそこはとにかく対応がすごく遅い(し,不十分な)ので...ほとんどあきらめの境地.
K-7 PEF への各種ソフトの対応状況,進んではいるけど,まだまだですね.
(2009/09/04)
・dcraw
やっと dcraw が K-7 PEF に対応しましたね.いつから対応したのかは密着ウォッチしていたわけではないので正確には分かりませんが,8/14 に公開された 8.96 からではないかと思われます.
この dcraw,基本的には Linux 上で RAW を decode するプログラムなので,私には何の関係もない...はずなんですが,作者さんも言っているように,このフリーコード,多くの RAW をハンドリングするプログラムで使われています.dcraw.exe を直接呼びだすソフトもありますが,“ソースに dcraw のソースを copy/paste している”ソフトもあるようなんですね.
したがって,本家 dcraw が K-7 に対応したということは,多くのソフトの K-7 対応が進むということでもあります.これで私もかなり気が楽になりました.
今のところは,(dcraw を使っているかどうかは知りませんが)Photomatix が早く対応してほしいです.現在は,Adobe DNG converter を使って一度 DNG 形式に変更し,それを Photomatix に読み込んでいるので.
(2009/08/16)
・Bibble 5 PV2.2b
やっと Bibble 5 が K-7 PEF に対応しましたね.ほんとは 2.2 で対応のはずが,担当が入れるのを忘れてしまったとかで...結局 2.2b での対応となりました.
ところがっ!...いざ現像してみると,画像サイズが 4672x3104 ピクセルのはずが,4552x3034ピクセルしかありません.画像を確認してみると,リサイズされているのではなく,横位置で右・下側がこの差の分だけクロップされています.これは使えませんね...K-7 の 100%ファインダーがだいなし.
Bibble フォーラムに報告したところ,向こうも既に気づいていて,手元の版では修正済だとか.で,2.2c がすぐに出てくるのかと思ったらその後音沙汰なし.2.3 まで待たされるとすれば,また2ヶ月か...
もうほんとに見限っちゃおうかと思ってしまうのですが,Bibble のハイライトリカバリは,他のソフトにはない素晴らしい結果を出してくれるので...なんだか“悪い女”に引っかかってしまったような気分です.
ところでついでの話ですが,Lightzone も最近 3.8 がリリースされたのですが,K-7 への対応はなし.E-P1 は対応しているというのに不公平だ.おまけにこの 3.8,バッチ現像すると必ず途中で落ちてしまうという...JAVA の問題らしいのですが,これも使えません.RAW 現像ソフトって,難しいものなんですね.(-_-;
(2009/08/15)
・Capture One 4.8.2
K-7 に対応した Capture One 4.8.2 が先日リリースされました.(日本での)K-7 発売から1ヶ月以上かかりましたが,予想(=遅ければ2,3ヶ月?)よりも早かったので,まずは嬉しいです.
で,さっそくいろいろ現像してみたのですが,すぐに気づいたのは,K20D で悩まされた『空の青が薄く&マゼンタっぽくなる』点が解消されており,Capture One のキャラクターかと思っていたので,けっこうびっくりしました.どちらかというと Silkypix に近い青の出方になっており,なおかつそれよりも自然な彩度ということで,これは結構嬉しい誤算.
全体の処理が変更されたというよりは,K-7 のプロファイルの作りが良くなったということなんでしょうけど...Capture One は赤・オレンジと緑の出方もなかなかなので,私の主力現像ソフトの地位をますます強めていきそうです.
Bibble 5 は...依然としてプレビュー版から脱却しておらず,K-7 対応版も出る気配いまのところなし.なにしろ K-7 ユーザからの対応要求に『あなたがファイルくれれば少しは対応早くなる』なんて答えているメーカですから...メーカ側で努力してなかったのぉ?! 基本機能の欠如と大バグが依然として取れず,開発も遅々としている状況なので,私もそろそろ見限りつつあります.Bibble に期待することもほとんどなくなってきたしな.
(2009/08/02)
・RAW現像ソフト番付−K20D編
本日,PENTAX K-7 を購入しました.私の持っている RAW 現像ソフトには K-7 対応版が出てないものがあるので,良い機会と思い,K20D での RAW 現像ソフトごとの頻度を集計してみました.
“私のワークフロー”を読むとお分かりのように,私は選別した PEF ファイルを常に CaptureOne, Bibble, Lightroom, Silkypix の四つで現像し,その結果が一番良いものを最終的に残しています.
これを昨年8月から今年6月までの間で集計すると,下のグラフのようになりました.RAW の総枚数は,3800枚余りでした.
やっぱり,CaptureOne がダントツでしたね.最初の1ヶ月余りは CaptureOne 一つでやっていて,それが 300枚近くあり,そのあとは800枚あたりまで Lightroom と二つでやってました.
そういう点を差し引いても,CaptureOne が一番であることは確かです.あと“結果があまり変わらない場合は CaptureOne を選択している”せいもありますけど.
Lightroom, Bibble はどちらもほぼ 15% 前後で,いい勝負です.Silkypix が約 10% でこれに続いています.雰囲気的には Bibble はこれからも増えていって Lightroom を抜きそうだけど,Silkypix はこのへんが頭打ちかと.
Photomatix, ACDSee Pro, DxO Optics, Lightzone は普段は使わず,“これはもしかすると?”というときだけ動員される格好です.あ,Lightzone はゼロですか.
...ということで,CaptureOne(とBibble)が K-7 に対応するまでどれくらいかかるか分かりませんが,それまでは Lightroom と Silkypix しかないわけなんで,これはけっこうつらいですね.DNG 撮影でもいいんだけど,調整機能が限定されるソフトもあるしな...
(2009/06/27)
・現像ソフトによる色の出方(赤・オレンジ編)
今度は,花撮りだったらこれも誰でも気になる,『赤い・オレンジの花』です.
CaptureOne, Bibble, Lightroom のデフォです.
《赤い・オレンジの花》
Capture One Pro 4
Bibble 5 PV2
Lightroom 2
こうやってみると,CaptureOne が一番自然に感じます.Bibble はちょっと彩度が高すぎのような.Lightroom はオレンジ〜黄色のトーンが平板な感じですね.
結論は青い花とやはり同じで,複数ソフト現像の出たとこ勝負,というのが自分の性格には一番あってるのかと.ちなみに,Lightroom と Silkypix の違いは,青い花もそうでしたが,他の二つと比べると小さめでした.
(2009/06/05)
・RAW 現像の憂鬱...
...て,何のことかというと;
私が RAW 現像に移行したのは,K20D 発売後半年以上経った去年夏だったので,すべての RAW 現像ソフトがすでに対応しており,何の問題も無かった.ところが,今度はそういうわけには行かない.予約した K-7 が届くのは(おそらく)今月末.その時点で K-7 の RAW を現像できるのは,おそらく純正ソフトと Silkypix くらいかと.
Lightroom はおそらくもうすぐ 2.4 がリリースされると思うので,タイミングが合えばいいのですが,そうでなければその次の 2.5 まで待たされるかも.
Capture One は比較的対応が早そうだけど,それでも発売後すぐということはまず無いような.Bibble 5 にいたっては...なにしろ Preview 版のリヴィジョンが一つ上がるのに早くて1ヵ月半かかっている状況ですから,悪くすると,何ヶ月も待たされるかもしれません.
ペンタックスのリリース見ると,純正ソフト(PPLとはもう言わないのか?)は覆い焼き機能があるということなので,どうも Silkypix Pro 4 がベースみたいです.ということは,現像傾向も同じなのかも.私の“違う傾向で複数現像してチョイスする”というのは,しばしお預けで,その間は Silkypix の単一テイストでしのぐしかないような気がしますね...
ということで,K-7 入手しても,しばらくの間は K20D で撮ることになるのかな?なんて考えています.RAW ソフトの対応が揃ってから K-7 全面移行という.なんだか,本末転倒だ...(-_-;
アドビの DNG 構想にはあまり気を惹かれないけど,『メーカの proprietary な RAW フォーマットに自分の写真を託してよいのか?』という主張は,同意できるみたいな.
(2009/06/01)
・Capture One 4.8 "Sharpness fall-off"
Capture One Pro が 4.8 になったのでアップデートしてみると,レンズ補正の項に,"Sharpness fall-off" というのが増えていたので,どんなものかテストしてみました.前バージョン(4.7X?)からあったのかもしれないけど.
まずテスト写真はこんなのです.レンズはタム17-50のワイド端で,このレンズは値段なりのものなので,周辺部の収差はけっこう多いです.
《全体》
この写真に Sharpness fall-off 補正かけて,その右下隅を見ると,こうなっています.
《右下隅等倍クロップ》
Sharpness fall-off 適用後
これだけ見ると,ふ〜ん...としか思いませんが,補正かけないものを見るとこうなので,けっこうな効きです.
オリジナル
比較してみると,シャープネスだけではなく,色収差も自動的に補正されているようです.なおこの機能,Capture One 4 Pro に昔から搭載されている Light fall-off 補正機能とは違って,レンズパラメータを使って,とか言うものではないようで,どんなレンズでも補正できます.したがってタム17-50みたいな安レンズでも補正できるわけで,得したみたいな.
ちなみに,写真中央部付近をチェックしてみると下のようになっていて,補正前と後で,ほとんど違いがありません.
《中央部等倍クロップ》
Sharpness fall-off 適用後
オリジナル
(2009/05/31)
・ハイライトリカバリ revisted
これは前にもRAW現像テストで一度やってますが,ソフトによって扱いや手法がそれぞれ違ってくるので,なかなか評価が難しい.けど,多少経験を重ねてきたら,なんとなく直感的にですけど,そのメリットや限界が分かってきました.
まずは,事例写真のオリジナル.
《オリジナル現像》
これはもう,JPEG 撮影だったら“失敗写真”レベルですよね.捨ててます.背景の暗い緑に引っ張られて,肝心の花のところが見事な白とび写真.
で,RAW 現像で露出補正マイナス,さらにハイライトリカバリをかけてやると.
《ハイライトリカバリ適用後》
うれしいですね.失敗写真がこのとおり,復活.使ったソフトは Silkypix ですが,Bibble 5 だったらもう少しリカバリできたかもしれません.
やっぱり RAW 現像は(めんどくさいけど),やめられないな...と思います.
ちなみに,上の白とび現像JPEG に対して直接,ハイライトリカバリをかけてやるとこんな感じです.
《参考:JPEG リカバリ》
まあ正直言って,思ったより健闘してますね.これだったら,と思わないこともないけど,花びらの真ん中は完全に白飛びしているし,背景とのエッジのところ見ると,やっぱり.
(2009/05/31)
・現像ソフトによる色の出方(ブルー編)
下でちょっとやってますが,現像ソフトによっていろいろな色の出方がするのは,その仕組みは(知らないので)ともかくとして,ユーザから見ると,いいような悪いような...
まずは,誰でもが気になるというか,この色がどうなるかでカメラの絵の大半が決まってしまう『青空』.
CaptureOne, Bibble, Silkypix のデフォで比較してみました.現像パラメータは何もいじらずに,読み込んでそのまま出力したものです.
《青空》
Capture One Pro 4
Bibble 5 PV2
Silkypix Pro 4
Bibbble 5 が黄色っぽいというか,一番ヘンな色に感じますが,ここではやってませんけど,Lightroom の ACR プロファイルでも,こんな傾向です.CaptureOne はマゼンタっぽく,青が薄い感じです.Silkypix は一番青空っぽくて好感が持てますが,なんとなく記憶色に偏っているような気もします.
次はこれもけっこう違いが出てしまう,青紫の花,です.
《青紫の花》
Capture One Pro 4
Bibble 5 PV2
Silkypix Pro 4
CaptureOne はとにかくダメですね.青紫ではなく赤紫になってしまっています.これはほかの花でもまったく同じ傾向なので,K20D のカメラプロファイルの作り方が悪いのかも.
青みは Bibble が一番こってりと出ていますが,これは少し出すぎのような.Silkypix も出すぎ(=青の彩度が高すぎて平板)と感じる場合が多いのですが,この場合はまあまあかな?
結論ですけど,ものを突き詰めない性格の私には,この手しかないと感じます.つまり,複数の現像ソフトで現像して,その結果からチョイスする,と.
どれかのソフトで自分の好みのパラメータを追い込んでおいて...ということは可能なんだろうけど,いままでの経験では,『写ってるものによって一長一短』になるんですよね.そうすると場面ごとにさまざまなパラメータを作っておかなくてはいけないことになるので,これは大変な手間かと.
結局,複数ソフト現像の出たとこ勝負,というのが自分の性格には一番あってるのかと.
(2009/05/31)
・Silkypix Pro 高速化版
というものがベータ版としてリリースされたので,ちょっと試してみました.高速化というのは RAW展開だけではなく,UIも含んでいるようなんですが,とりあえず現像時間をチェック.
K20D の RAW を11個そのまま現像し,最初と最後の JPEG のタイムスタンプの差が10枚分の現像時間,という Silkypixサポートに教えてもらった方法です.
Silkypix Pro 4.13 (Core2Duo 3GHz) : 10.2秒/枚
Silkypix Pro 4.13 (Core2Quad 2.83GHz): 6.1秒/枚
Silkypix Pro 4.16 (Core2Quad 2.83GHz): 4.0秒/枚
ということで,高速化される前(4.13)と後(4.16)では約 30% 高速になったという結果でした.ちなみに一番上は,Duo vs. Quad ということで参考データ.
まあまあですかね...もっと速くなるかとも期待していたんですが.Silkypix サポートによると,高速化版は Core i7 では 50% 近く高速になっているとか.
Bibble5 の爆速を経験していると,この程度ではあまり驚かなくなっています.(^^; あと,この程度のリビジョンでβテストというのはどうなのかな...? 4月中には 4.16 か 4.17 の正式版が出そうなので,ベータ版はアンインストールしてしまいました.次にベータ版が出てもスキップするつもりです.
(2009/04/03)
・Capture One 4.7
4.7 がいつのまにかリリースされていました.どこが新しくなったかとリリースノート読んでみると...なんだかデジバックとかテザードシューティングとか,私にはほとんど関係ないみたい.なんだよ.(-_-; ...と思ったら,一つだけ.『JPEG が編集できるようになった』んですね.
RAW 現像に完全移行する前だったら感動したかもしれないけど,いまさらだな...色収差補正はできないとか,結構制限があるみたいだし.
(2009/04/02)
・Bibble5 Public Preview 1.1 & WINDOWS Vista
Bibble5 Preview 1.1 がリリースされました.で,このバージョンで Pentax RAW がサポートされて,やっとこんな画面を見ることができました...じゃないんですよね,これが.(-_-;
鋭い人はもう気づいているかもしれませんが,このスクリーンショットは,今までの XP + Zune ではなくて,正真正銘の Vista です.
要するに,Bibble5 PV 1.0, 1.1 は WINDOWS XP SP3 では金輪際立ち上がってくれませんでした.というか,立ち上がりはするんですが,RAW を読み込んだとたんに,サムネール表示で落ちてしまうんですね.勤務先の XP マシンでも同じだったので,これはもう『日本語WINDOWSに問題がある』のかと思ったんですが...ダメモトで Vista の入ったノートパソコンでやってみると,すさまじく遅いけど問題なく動いた.
Vista はこのまま WINDOWS 7 までスキップするつもりだったんですが,これには悩みました.たかが一つの RAW 現像ソフトのために何もそこまで...でも結局誘惑には勝てませんでした.悪い女に引っかかったみたいな気持ちです.(^^;
で,Bibble5 のパフォーマンスですが,さすがに Eric 社長?が威張りかえるだけのことはありました.
実は Quad コアに換装したのは,Silkypix のフォーラムで『Silkypix Pro の推奨動作環境は Quad 以上』と言われたのが要因でした.私には気づいてませんでしたがそのとおりでした.たしかに Quad にしてみると,10枚の K20D PEF を現像するのに Duo (E8400:3GHz) で 100秒かかっていたのが Quad (Q9550:2.83GHz) で60秒に高速化した.動作周波数が下がってのこの結果ですから素晴らしい.
と・こ・ろ・が...! 同じテストを Bibble5 でやってみて私は目の玉が飛び出ました.というか,いつ現像が終わったのか分からない.タイムスタンプで確認してみたら,1枚の現像時間が 0.6秒!!でした.10枚で6秒ぽっきりです.一桁違うというのは信じられませんが,事実です.
さてさて...これであまたの機能欠如と不安定性が正式版で解消されれば Bibble5,最強の RAW現像ソフトになる,と思うんですが...
(2009/03/07)
・Bibble5 Public Preview
...がやっとリリースされましたね.リリース直後にダウンロードしたんですが,ライセンスキー発行のトラブルがあり,すったもんだ.
で...なんでこの画面に RAW がロードされていなくて単に真っ黒なだけなのかというと;
1.このプレビュー版では,PENTAX RAW はサポートされていない.orz
2.じゃ DNG で,ということになるのだが,それも未サポート.
3.おまけに JPEG もダメ.
4.極めつけは,サポートされた RAW ファイルでも読み込んだ瞬間にエラーメッセージも出さずに落ちてしまう,んですわこれが.(-_-メ
要するに,Bibble5 で私はただの一枚の写真も読み込めてないわけです.もちろん動いている人はいるわけなので,“環境”ということになるんでしょうけど,噂では『日本語WINDOWS』に問題があるとかいう未確認情報も...おいおい.
それにしても,去年の PMA でβ版?が披露され,年内には正式版と期待させた割には,あまりにも完成度が低く,正式版がいったいいつになるのか心配になります.現在の完成度から推測したいまのところの予想としては,早くて『年内』(2009年ですよ)という感じが.
Bibble Labs は現行 4.10.1 のアップデートは絶対行わないと公言しているので,このバージョンでサポートされていないデジカメユーザは,他へ流れ出すしかないのではないかな?と思います.私も Lumix G1 ユーザなので,他のソフト(Silky, Lightroom)持ってなかったら,相当アタマに来たでしょうね...
(2009/02/07)
・Bibble Pro 4.10.1 のノイズリダクション
Bibble 4,なかなかナチュラルな現像結果で,場面によってはしびれるんですが...最近,たまたま K20D の ISO1600 で撮った写真を現像したら,そのノイズリダクションの結果がなにやら全然おかしいことになっているのに気づきました.
写真はいわゆる“イルミもの”で,こんな感じのものです.K20D では ISO800 以上には上げたくないのですが,このシーンではしょうがない.
で,Bibble にはビルトインの普通のノイズリダクションと,NoiseNinja による(プラグイン?)の二つがあるわけですが,当然,ノイズリダクション入れてみればどうなるか?ということになるわけです.
まずは,Bibble にビルトインのノイズリダクション.
ちょっとかけ過ぎたかな? でもこの状態でもまだカラーノイズが残存しているのがはっきりと.そうなると,Bibble の特徴である組み込み Noise Ninja ではどうなるかとやってみると..
うーむ.なんなんでしょうか,この artifact というか,maze 風のうねうね模様は...ちなみに,この設定での Bibble 編集画面の等倍スクリーンショットを見てみると下のような感じで,artifact はたしかに見えていますが,現像出力とは全然違います.出力結果もこうだったら,あまり驚かなかったんですけどね.
一体なにが悪いのか?と,ノイズリダクション off の設定で現像したものの一部をピクセル等倍で切り出すとこうなっています
いかにも K20D の ISO1600 らしいノイズの出方ですが,既にこの時点でかなりの maze 風のパターンが見えてますね.他の現像ソフトでは,こうはなりません.
となると,決定的なことは言えませんが,Bibble4 特有のデモザイクの artifact が 組み込み Ninja のシャープ処理で強調されてしまっているような感じもします.
そこで,misc タブにある“Demosaicing Artifact reduction”というチェックボックスをオンにしてみると,こんな出力結果に.
もやもやした輝度ノイズの clot が見えますが,まあまあですね.なんでこのチェックがデフォールトではないのか...なにか副作用があるのかもしれません.
あと,私はスタンドアローン版の Noise Ninja も持っているので,ノイズリダクション off の JPEG 出力をそれで処理してみると,下のように,全然問題ありません.少しパラメータきつすぎて綿菓子みたいになっていますが.
もうすぐ,Bibble 5 の public preview がリリースされると思いますが,そちらではこういう問題が出てないことを祈ります.これではちょっと高感度画像を Bibble で処理する気にはなれない.
(2009/01/21)
・RAW ソフト使用比率
私のワークフロー見るとお分かりのように,現在,四つの RAW 現像ソフトを併用しています.“併用”というのはつまり,四つで同時に現像して,一番好みのものを採用しているということで...多少枚数が出てきたので,それらの『選出割合』を集計してみました.
枚数 | % | |
Capture One | 300 | 63.29 |
Bibble | 77 | 16.24 |
Lightroom | 61 | 12.87 |
Silkypix | 34 | 7.17 |
ACDSee | 1 | 0.21 |
DxO Optics | 1 | 0.21 |
計 | 474 | 100.00 |
(2008/12/20)
・Silkypix Pro 4
βテストサイクルも無事に終わり,本日発売となりましたね.私も Developer Studio 3.0 からの特別優待価格で購入しました.
私の RAW ワークフロー見るとお分かりのように,RAW 現像では四つのソフトを併用しているわけですが,最近 Silkypix の出番が徐々に増えています.やっぱり“覆い焼き”機能の実装が効いてます.あと,空の青は Silkypix が一番しっくりくるというか...
ちなみに DxO Optics Pro はしばらくの間,実戦的に使ってみたのですが,結局常用ソフトの地位を獲得することは出来ませんでした.なにしろ fill-light も(本来の意味での)hilight-recovery もないもので...通常モードではコントラストの補正も出来ないという.(-_-; まあしかし,独特な味をもったソフトなので,アンインストールはせずに,予備として取っておきますが.
(2008/12/16)
・Silverfast
SilverFast という RAW 現像ソフトを試用してみました...が,K20D PEF は対応してることになってるのに読み込めませんでした.(-_-メ おまけにインターフェースは古臭く,まあそれは良いとしても,『次に何をどうすればよいか?』が直感的にまったく分からない,いまどき珍しいバツなインタフェース.現像してみるか,という気がとても起きませんでした.ドイツのソフトのようなんですが,ゲルマン文化というのはこういうもんか...? 即アンインストールしたです.製品構成も摩訶不思議なものでしたが.
(2008/12/13)
・RAW現像ソフトのキャッシュと設定データの扱い
いくつかの RAW 現像ソフトを併用して使っていると,RAWファイルのサムネール・プレビューキャッシュの扱いと,現像設定データの扱いについて,非常に大きな違いがあることに(いまさらながら)気づきました.これはけっこうそれらのソフトの“思想”に関わるようにも思われます.そこでこの点について,勘違いや認識不足もあるかもしれませんが,私なりにまとめてみました.
Capture One Pro 4.5.1
サムネール・プレビューキャッシュ: ローカルキャッシュ.現像対象ファイルと同じフォルダにサブフォルダを作成して格納.キャッシュクリア機能はない.
現像設定データ: 上と同じサブフォルダにキャッシュデータと一緒に格納.設定のクリアは Adjustments の reset で行なう.
Bibble Pro 4.10.1
サムネール・プレビューキャッシュ: グローバルキャッシュ.Document and Setting の user フォルダに格納.キャッシュのクリアは Preference で行なう.
現像設定データ: Preference で保存する設定にすると,サイドカーファイル(*.bib)として現像対象ファイルと同一フォルダに,同一ファイルベース名で保存.また,設定に関わらず,暗号化されたファイル名を持つサイドカーファイルがグローバルに Document and Setting の user フォルダに保存される.いずれも設定のクリアは Settings - Remove image settings で行なう.
Lightroom 2.1
サムネール・プレビューキャッシュ: カタログフォルダ中の巨大なプレビューファイル中に保存される.キャッシュのクリア機能はない.なお,RAW ファイルを読み込んで作られる(一次的な?)プレビューキャッシュもあり,このクリアは Camera Raw キャッシュのクリア機能として Preference に用意されている.
現像設定データ: カタログフォルダ中に保存されていると考えられるが,具体的なファイルは不明.設定のクリア機能はないが,履歴ペインで最初に戻ることによって可能.
Silkypix Proβ 4.0.7
サムネール・プレビューキャッシュ: グローバルキャッシュ.デフォールトでは temp フォルダにサブフォルダを作成して格納されるが,設定で任意のフォルダに作成可能.キャッシュのクリア機能はない.
現像設定データ: 現像対象ファイルと同一のフォルダにサブフォルダを作成し,その中にサイドカーファイル(*.spd)として保存される.設定のクリアは現像パラメータの初期化で行う.
DxO Optics Pro 5.3.1
サムネール・プレビューキャッシュ: なし.ちょっと信じがたいがそうだと思う.そのためか,RAW データを編集しても編集画面のサムネールはそれに応じて更新されるわけではない.また編集対象ファイルを移動すると,プレビューは読み込み時の最初の状態からもう一度描画される.
現像設定データ: サイドカーファイル(*.dxo)として現像対象ファイルと同一のフォルダに作成される.設定のクリア機能はない.
Lightzone 3.6.1
サムネール・プレビューキャッシュ: デフォールトではDocument and Setting の user フォルダに格納.Preference でローカルキャッシュにすることも可能.また temp フォルダに巨大なスクラッチ・ファイルが生成される.いずれも Preference からクリアすることが可能.
現像設定データ: このソフトの一番の特徴であるが,現像設定は『JPEGファイルとして』保存される.場所は現像対象ファイルと同一フォルダなので,一種のサイドカーファイルである.JPEG 画像ファイルがなぜ現像設定ファイルになれるのかというと,その XMP セクションに現像設定がすべて保存されている.JPEG 画像のサイズは可変なので,それをオリジナルと同一に設定(Don't limit)すれば,サイドカーファイル=現像出力となる.また現像設定(結果)をそのまま JPEG 画像として見ることが出来るということになる.これは非常にユニーク.設定ファイルのクリア機能はないが,その JPEG ファイルを削除すればよい.
ACDSee Pro 2.5
サムネール・プレビューキャッシュ: カタログフォルダ中に巨大・大量のプレビューファイルとして保存.個別のクリア機能はないが,データベースのメインテナンスからフォルダごとに削除することは可能.なお,これとは別に RAW 現像(読み込み?)を行なうと別のキャッシュが作成される.これは Options から RAW Preview としてクリア可能.
現像設定データ: 保存する設定をオンにすると,XMP 形式のサイドカーファイル(*.xmp)として編集対象ファイルと同一フォルダに作成される.
『どれが一番良いか?』と言うと,一長一短でなんとも言い難いのですが...Capture One がフォルダ1個だけをハンドリングすればよいということで,一番シンプル・簡単かな??
(2008/12/11)
・DxO Optics Pro standard 5.3.1
結局,Dxo Optics Pro 買ってしまいました.なにしろ12/31まで 33% のディスカウント価格だったので...(^^;
レンズモジュールの問題といい,独特のインタフェースとか,いろいろと問題のあるソフトなんですが,他の RAW 現像ソフトとは一味も二味も違うテイストのソフトなので,持っていて損はないだろうと.
(以上,2008/12/04)
・RAW現像のカラーキャリブレーション
Adobe Lightroom にはカメラキャリブレーション機能があります.しかし現時点ではプロファイルとして Camera RAW 4.4 という選択肢があるだけです.ところが,Adobe Labs のサイトを見てみると,カメラごとのプロファイルのβバージョンが出ています.これをちょっと試してみました.
インストールすると,プロファイルのところに Adobe Standard と Camera Standard という選択肢が現れます.インストールフォルダを見ると,それぞれカメラごとのプロファイルが用意されていますので,Exif 情報を参照して該当カメラのプロファイルを適用しているんでしょう.ニコンなどではメーカ独自の画質設定も選択肢にあるようですが,ペンタックスは残念ながら自動設定されるカメラ機種だけです.“雅 Miyabi”があると面白かったんですけどね.
で,この新しく増えたプロファイルですが, Adobe Standard と Camera Standard とではかなり色合いが違います.後者はカメラメーカ提供のプロファイルと言うことなんでしょうか...
下に,左から Camera RAW4.4,Adobe Standard,Camera Standard のプロファイルを適用した画像を示します.
Camera RAW4.4 は,いままで『Lightroom のデフォ』と思っていた色合いで,まあまあニュートラルなんですが,空の青さがちょっと平板で気になってました.Adobe Standard はかなり黄色っぽくて,なんとなく AdobeRGB っぽい色合いです.これははっきり言ってノーサンキュー.Camera Standard はマゼンタっぽいんですが,悪くはありません.
同じ写真を Capture One Pro4.5 と Bibble Pro 4.10a と Silkypix Proβと DxO Optics Pro 5.3 で現像してみるとこんな感じです.いずれもデフォですが,Capture One はカメラプロファイルを内部的に持っていますので,K20D のそれが適用されていると考えられます(DxO も?).
Capture One は明らかにもっともマゼンタっぽく,これが気になるときもあるし,良いときもあります.Lightroom の Camera Standard と似たような傾向なので,これがペンタ提供の K20Dカメラプロファイルの特徴なのかな?とも思ってしまいます.Bibble は Camera RAW に似た感じかな? Silkypix はさすがに空の青さが一番鮮やかで深く,これだけ見ると,一番お気に入りなんですが...他の点がね.:-p DxO の青は Silkypix と似た傾向ですが,それよりもはるかに濃いですね.なんかやり過ぎみたいな.
ということで,当たり前ですが,現像した色もプロファイルひとつでこれだけ違ってしまう...何回繰り返しても難しいのが色の道,なんだなと,オヤジギャグで〆ておきます.m(__)m
(以上,2008/11/26)(2008/12/08 加筆)
・Silkypix pro 4β
次期(上位?)バージョンβが出ていましたので,さっそく試してみました.
たしかに DS3 とはいろいろな意味で段違いになっていますので,正式版になったらアップグレードするつもりです.特にDS3 には,他のソフトには当然ある“fill-light”に相当する機能がないのが不満でしたが,これが『覆い焼きツール』として実装されました.なんでこれが Marine Photography にしかないのかきわめて不思議だったのですが,やっとテスト期間が過ぎたということなんでしょうか.ただ,輝度ではなく色情報の出現頻度で制御しているとかいう画期的な機能らしいんですが,その効きまでが“画期的”ではないみたいですけど.(^^;
しかし...インタフェースは相変わらずのようですね.というか,これで自信があって変えるつもりなどないようです.よく海外の掲示板では“crappy interface”と呼ばれていますが,それほどひどくはないとしても...私にとっても『使いやすい』とはとてもいえない代物です.
一つはいかにも日本人らしいというのか,各調整機能がきちんと整理されているのはいいんだけど,そのおかげでよく使う機能があちこちに分散してしまっている.おまけにタブ切り替え機能がないので,それらを全部フローティングウィンドウで広げておくしかない...これではちょっとなぁ.例えば Capture One なんかは,同じ調整機能があちこちのツールの中にあったりします.これを“冗長だ”と言えばそうなんだけど,そのおかげであちこちツールを切り替える手間が省けて実に使いやすいんですよね...こういうフレキシブルな考え方が Silkypix にもあれば,常用現像ソフトとして考えることができるようになるんだけど.
(以上,2008/11/09)
・RAWTherapee 2.4β1
いつのまにか新バージョンのβ1が出ていました.さっそく試してみると...
2.3 ではどうしようもなかったプレビューの遅さが完全に解消されていました.(注)その後あれこれ使ってみたら,“完全に”というほどではないようでした.やっぱり遅いな.) キャッシュを導入したらしいのでそのせいでしょうね.あと,バッチ現像機能も実装されてます.これで 2.4 というマイナーバージョンとは信じられません.Ver.3 と言ってもおかしくないような.β1ですが,安定性もなかなかのようです.これだったら,使い物になる...?
もう一つ驚いたのは,『メーカノートを JPEG に完全に転記してくれる』です.この機能を持った RAW 現像ソフトは私ははじめて見ました.これで,ペンタのレンズIDもAF情報もちゃんと JPEG に保存されるわけなので,素晴らしい.
ただまあ,インタフェースはまだちょっと練れてないような気もします.いまだに“必ず全画面で起動する”し...CaptureOne みたいな使いやすさは感じません.
ハイライト・リカバリもパラメータなしの on/off だけで,効きもいまひとつみたいな.(注)その後あれこれ使ってみたら,別の場所にある“hilight compression”がパラメータに相当するようです.しかし効きがいまひとつなのは同じ.) そんなわけで,インストールはしておきますが,私の常用 RAW 現像ソフトということにはならないと思います.
しかしこの機能満載のソフトがフリーとは...脱帽です.
(以上,2008/11/01)
・Capture One 4.5.1 Pro
やっとサービスリリース 4.5.1 が出ました.下に書いた K20D FW1.01 での問題は修正されていました.
4.5 で気づいて PhaseOne のサポートにレポートした『出力ファイル名の job name の前に余計なスペースが二つ入る』は,残念ながら直ってませんでした.まあ,ファイルリネームソフトのバッチ処理でなんとかなるわけですが.
(以上,2008/11/01)
・DxO optics again...
DxO optics Pro の新バージョン 5.3 がリリースされたというニュースを読んで,どうも気になり,ほとんど買うつもりで再度試用してみました.最初の試用で『プロっぽい割には意外に調整項目が少ない』というのは私の認識不足で,階層化された調整項目が何段にもあるんでした.これはさすが.
しかし...『レンズも私の持っているものでモジュールが用意されているのは DA★50-135 と DA12-24 だけ.』という状況は変わっていませんでした.果たして他のレンズモジュールが出るのか出ないのか,出るとしたらいつなのか,が全然分からないというのはどうもな...おまけにタムロンなどのサードパーティレンズのモジュールははゼロなので,これはおそらく出さないということなんでしょう.私のメインレンズはタム28-75ので致命的.なにしろレンズモジュールがないとビネット調整も出来ないんですからね...せめてジェネリックな調整が出来るようにして欲しいんだけど.
あと気になったのは,レンズモジュールのあるレンズに対する“自動補正”の思想が,ちょっと.歪みやビネットが無条件で補正されてしまうというのは,写真としてどうかな?という気持ちが残ります.もちろんプリセットで補正無しにすることも出来るんだろうけど...“レンズブラーの補正”なんかは私の感覚では明らかにやりすぎ.なんだかコンデジみたいで,レンズの個性が薄まってしまうのではないかと.
...という理由で,DxO Optics Pro 5.3,やっぱり買いませんでした.f(^^;
(以上,2008/10/25)
・色収差補正:Capture One 4.5 Pro vs. Lightroom 2
Capture One を 4.5 pro に大枚はたいてアップグレードした最大の理由は,色収差補正機能とパープルフリンジ除去機能でした.さてどういうものなのか...
まずは,DA10-17mm ワイド端で撮ったもの.ちょうどよく明暗差の大きいエッジ部があるので,色収差が出ています.こんな感じ.PPL で補正なしで出力したものの右端をピクセル等倍で切り出したものです.
なかなかビビッドな色収差です.(^^; これを Capture One 4.5 Pro(左)と Lightroom 2(右)で色収差・パープルフリンジ除去を行ったものを並べてみると...
どちらもかなりの程度除去されています.多少残ってはいますが,まず問題なしというレベルです.しかし重要なのは『 Lightroom の色収差除去は,二つのスライダをあれこれ試行錯誤で動かした結果』だということです.要するに手動.それに対して Capture One の方は,色収差除去から“analyze”を選ぶだけの全自動ワンクリックだということです.この違いは大きい...もちろん“全自動でうまく行かなかったときはどうなるのよ?!”ということはありますけど.
私が色収差補正機能に初めて接したのは PTLens ですが,Lightroom はそのインタフェースというかロジックから何も変わっていません.処理枚数が多いときはけっこうつらいかも.はっきり言って Capture One Pro の完勝でした.
(以上,2008/10/23)
・Capture One 4.5 Pro
下の件,PhaseOne のサポート受けてみたんですが,とりあえず改善版のリリースがいつになるのか,埒が明かないみたいなので...まあ理由ははっきりしているわけです.つまり K20D FW1.01 のExif メーカ名が“PENTAX”だけになっていると.これは Capture One 4.1.1 あたりで修正されたわけなんですが,4.5 でレベルダウンしてしまったんでしょうね.
しょうがないので,ExifTool GUI の手を借りることにして,4.5 Pro にアップグレードしてしまいました.もちろん Exif書き換えの術で,K20D PEF,問題なく読めています.早くこうすればよかった.
(以上,2008/10/22)
・Capture One 4.5
Capture One 4.5 (Pro) がリリースされましたね.特に Pro 版では,下に書いた短所の『ビネット補正機能がない.色収差補正機能がない.』がクリアされています.おまけに歪み補正やモアレ補正も出来る...
これはもう(高いけど)4.5 Pro にアップグレードするしかない!...と思って試用版をインストールしてみたら,なんと K20D の PEF ファイルが読めない.(-_-; もちろん 4.1.2 では読めていたものですから,“レベルダウン・バグ”だと思われます.
Phase One のサポートとやり取りしている最中ですが,いずれにせよこのバグが取れないと買えないですね...orz
(以上,2008/10/18)
・RAW現像ソフトの robustness
SDHC カードの項に書いた“カード破壊事件”で,RAW ファイルが破損してしまいました.その多くはレキサーの ImageRescue3 で復旧できましたが,ファイルサイズがゼロのものや,読めても画像の大半がノイズになっているもの,などがあり,それらはあきらめるしかありませんでした.
また,一見無事に見えるものでも,フルサイズのプレビュー画像が失われたものや,『画像の端がノイズなどで失われているもの』が何枚かありました.それらを RAW 現像ソフトで現像してみると,いろいろと興味深いことが分かりました.
この写真はその例です.右側の黒いバンドがデータ異常部です.このくらいならばトリミングしてしまえば,問題ないわけですが...
実際に RAW 現像してみると,以下のような結果です.
CaptureOne 4.1.2:問題なし.黒いバンドは黒い.
Lightzone 3.6.1:問題なし.黒いバンドは白地に斜線などの幾何学的ノイズが入ったバンドに.
ACDSee Pro 2.5:問題なし.黒いバンドは白いバンドに.
Lightroom 2.0:ファイル終端が異常というメッセージが出て現像不可.
Bibble Lite 4.10a:現像結果はすべて真っ黒一色に.
SilkyPix 3.x:読み込んでも内容がまったく表示されずダメ.
...ということで,要するに RAW 現像ソフトにもいろいろな強靭性(robustness)を持ったものがあるらしいと.Lightroom(というか,ACR)は,ちょっとセンシティブすぎるのではないかと思います.まあ読んだ振りして実は内容がない Bibble や Silkypix よりは良いのかも.(^^;
これをもってソフトの優劣ということにはなりませんが,とにかく現像できるのと全然出来ないのとでは,写真失うかどうかの天と地の差なので...結論としては『 RAW 現像ソフトはいろいろ持っていたほうが良い』(^^;
(以上,2008/10/15)
・Capture One と Lightroom
ワークフローの項にも書いたとおり,RAW 現像ソフトとして,Capture One と Lightroom の二つを並行して使っています.なるべくそういうことはしたくはないのですが,なにしろこの二つのソフト,甲乙付けがたいというか一長一短というか...それをちょっと書いておくと下のような感じです.多少の勘違いもあるかもしれませんが.
Capture One (v4.1.2)
長所:現像結果や補正の効きが非常にナチュラル.私好み. レベル補正ツールがある. ハイライトリカバリの結果が自然. バッチプロセスの進行状況がビジュアルに分かる. バッチプロセスを実行中に順番変更・削除ができる. 短所:現像スピードが遅い. 紫が赤紫になる傾向が...? 調整・キャッシュデータのクリア機能がない(サブフォルダ一つ消せば良いだけなんだけど. そういう意味では長所??) ビネット補正機能がない(特殊なカメラ・レンズのみOK). 色収差補正機能がない. ライブラリのフル表示切り替え機能がない.Lightroom (v2.0)
長所:現像スピードが速い. ビネット・色収差補正機能がある. 現像結果がビビッド目(これは同時に短所にも) 黒レベル調整機能は使いやすい. ハイライトリカバリの結果で写真全体のコントラストが落ちない. アップデート対応が速い. 調整ヒストリ機能がある. 短所:青の発色が転び気味.少し黄色っぽい? ハイライト側のレベル補正機能がない. ハイライトリカバリで白飛びハイライトがそのまま残ってしまう傾向.
(以上,2008/10/15)
・Capture One 4
...を買っちゃいました.
下で『試用したけど買わなかった』と書いていながら,しかも,JPEG 派のはずの私がなんで JPEG を編集できない Capture One を買ったかというと...その理由は別項で詳しく(の予定).
それにしてもインタフェースというか画面デザインは LightZone もかっこいいけど,やっぱり Capture One が一番かな? Bibble も,もっとかっこよくしてくれないだろうか? 次バージョンでは Lightroom 風に変わるようですが.
(以上,2008/08/26)
・お引取り願ったソフト
これまで使ってきたソフトで,アンインストールしたものを.
RAW Shooter Essentials: あまり記憶がありません.良かったとも悪かったとも.ただまあ,ご存知の通り,Pixmantec は Adobe に吸収・買収され,バージョン2006 で消滅してしまいました.したがって,*istD の RAW で遊んでみただけでしたが.ACR や Lightroom の中で生きているんでしょうか?
Arcsoft Digital Darkroom: 前宣伝に乗ってしまったというか,けっこう期待して購入したパッケージソフトでしたが,なんともダメなソフトでした.動作は軽かったのですが,肝心のクォリティが...パープルフリンジ除去するとエッジに“ピンクの豆腐”が出現するとか,評価以前でしたね.特に重宝する機能やGUIもなかったし.
RAWTherapee 2.3: 悪くないソフトだと思うんですけどね...GUIは普通だったけど.ハイライト・リカバリは素晴らしかった.なにが悪かったかというとただ一点,『動作が遅すぎる!!』.パラメータ動かしてもそれがプレビューに反映される(赤信号消える)まで数秒.これでは interactive な調整など出来るはずもありません.2.4 milestone がリリースされているみたいだけど,この根本的な点が直ってないと,試す気にもならない...
(以上,2008/08/03)
・Capture One, DxO optics, Breeze Browser Pro
...というソフトを...買いませんでした.(^^;
もちろん買うつもりで試用してみたのですが;
Capture One: JPEG は表示だけで,編集・調整は一切出来ない.あくまでも RAW 専用ソフト.GUIは一番気に入ったのですが.また,収差関係の修正は,レンズモジュールが内部にあるらしく,それとマッチしないレンズはまったく修正できません.
DxO optics: JPEG も編集できるのですが,『カメラモジュール』『レンズモジュール』というものが用意されていて,それが用意されていないカメラ・レンズは編集・調整機能が制限されます.K20D はもちろんOKなのですが,Exifメーカ名が変わった FW 1.01 はなんとダメです.レンズも私の持っているものでモジュールが用意されているのは DA★50-135 と DA12-24 だけ.10-17も16-45もタム28-75もなし.こりゃダメだ.あと,プロっぽい割には意外に調整項目が少ない.
Breeze Browser Pro: DPReview で良く出ているのでそれなりに期待して試用してみたのですが...GUIは古臭いし,なにより調整関係が『interactive でない』.これはキツイですね.RAW は現像ダイアログの中でパラメータを設定するタイプだし.これはないよな...
短時間の試用なので見落とし・勘違いもあるかもしれませんが,こういう理由で購入はしませんでした.
(以上,2008/07/27)(2008/08/03更新)
・Bibble Lite
...というソフトを買っちゃいました.
GUIは平凡なセンスのもので,機能も特に目を引くようなものはありません.調整メニューもありがちな普通のものです.なんで買っちゃったんでしょうね?? 7千円くらいだし,K20D RAW に対応したオーソドックスなやつをとりあえず持っておきたいという気持ちだったのかも.
このソフトも,“非破壊”(というより“可逆”)ソフトです.パラメータファイルだけを別個に保存する(SilkyPix と同じような)タイプのソフトで,Lightroom, Lightzone と三者三様といったところでしょうか.
ということで,こちらもまだ全然使い込んでいないのですが,とりあえず.
(以上,2008/07/24)
・LightZone
...というソフトを買いました.レタッチツールはげっぷが出るほど持っている私ですが,このソフトは,どこか違う...
GUIはいま流行のシャドウを基調としたもので新しくもなんともありませんが...右側のツール類をご覧になるとお分かりのように,独特の雰囲気をもっています.下の Helicon Filter もそうでしたが,いまさら Photoshop 型のレタッチツールなんぞ欲しくもないので.このソフトは,トライアル版を使いはじめて15分で,“お支払い”に進んでいました.で,何が違うのか...?
まずは,画面右側のアクティブになっているツール,ZoneMapper です.ソフトの名称の由来になっているツールですが,やっていることは,フォトショなどのトーンカーブと同じようなものだと思います.しかしインタフェースがまったく違っています.その上に表示されているグレー画像は,画像を輝度(?)によっていくつかの“ゾーン”に分けたものです.このゾーンごとにスライダを上下させることによって,トーンを微妙に・大幅に(矛盾してますが)いじってやるというもの.これやり始めると,ナントカ猿のようにやめられなくなりますが,(^^; 実に面白いUIです.
あとは,フォトショのハイライト・シャドウ効果みたいな Relight ツールも面白いけど...実はこのソフト,一番の特徴は,ファイル保存の中に隠れています.HP見ると『非破壊レタッチ』と書かれていたので Lightroom みたいなパラメータ保存型かと思って保存してみると,普通にレタッチされた画像ファイルが保存される.なんだこれ?過大広告か!と思ってそのファイルを開いてみると,ちゃんとレタッチのパラメータも履歴もスタックとして亡霊のように現れてくるのでした.もちろん自由にやり直したり追加することが可能です.要するにこれ,それらを XMLメタデータとして JPEG の中に埋め込んでいるんですね.なるほど.
この方式は,レタッチすると画像データを常に二重に持つことになるというデメリットもありますが,“他のソフトから(export しなくても)レタッチ済み画像を普通に見れる”というメリットがあります.
ということで,まだあまり使い込んでいないのですが,とりあえず.
(以上,2008/07/24)