GPSデータとデジタル写真について



以下,記事は新しいもの順です.

GPSタグ埋め込みとファイルタイムスタンプ

 最近気づいたんですが...Image Tracker で JPEG に GPSタグ埋め込むと,写真ファイルのタイムスタンプが,タグを埋め込みした時刻に変わってしまうんですね.まあ考えてみると,それで当たり前のような気もするんですが...ちょっと確認してみたら,カシミール3Dのデジカメプラグインも,Geosetter もオリジナルなタイムスタンプを保持しています.
 私の場合,JPEG はカメラ撮って出しではなく,RAW 現像によるものですから,いずれにせよそのタイムスタンプというのは撮影時刻ではなく RAW 現像時なので,あまり変わらんといえばそうなんですけどね.それに撮影時刻は Exif にあるわけだし.
 でも,Faststone Viewer みたいに,サムネールの並び順を Exif 時刻順ではできないものも使っているので,できればオリジナルなタイムスタンプは保持して欲しい.

 ということで,Image Tracker は捨てて,Geosetter でこれからやることにした,と思ったら...『CS1KSP のログを統合する』という機能は Image Tracker にしかないんですよね.これは電池交換でいったん電源 on/off したときのログを結合してくれるので非常に便利.あと『いったん読んだトラックをそのまま表示し続ける』というのも Geosetter にはない機能だし.やっぱり,Image Tracker も捨てられないか.

(以上,2009/03/31)


Microsoft Pro Photo Tools2

 これは前に WINDOWS XP環境で一度試してみたものですが,Vista で該当の RAW codec がインストールされていると RAW にGPSタグを埋め込めるということで,Vista に移行した現時点でもう一度試してみました.



 で...××でした.

 まずは,上の画面でもよく見ると分かるのですが,たしかに SONY の LOG ファイルをそのまま読むことができます.ところが,タイムゾーンのハンドリングがうまく行ってないようで,GPS時間が9時間遅れています.したがって,そこに写真ドロップすると『トラックが終わった後に撮られた写真』ということになって位置が specify できません.もちろん,写真の date の判定の設定で9時間早めてやるという手を使えば何とか可能ですが,そのたびに調整が必要なので,ノーサンキュー.

 で,仮にその手を使ったとしても,実際には『saveできない』というエラーメッセージが出てしまい,ペンタ PEF RAW ファイルにGPSタグを埋め込むことはできませんでした.埋め込み設定を内部+XMPサイドカーにすると,もちろん XMP ファイルが生成しますが,それじゃな...

 あと,縮小画面ではわかりにくいのですが,トラックポイントがかなり間引きされて表示されています.他のソフトで同じログを読み込んだときに比べて,交差点などのショートカットが多くて,ただでさえ記録間隔の長い CS1KSP なのにこりゃないよ状態です.これが表示だけ間引かれているのか,それとも読み込みデータ自体間引かれているのは不明ですが,いずれにせよノーサンキュー.

 ということで,Microsoft Pro Photo Tools2,速攻でアンインストールしました.

(以上,2009/03/14)


GPS-CS3K,ダメじゃん

 下に,“3月に出るとかいう外部メモリ付きの CS3K に期待しましょう”と書きましたが,発売されたようです.ところが...データ書き込み間隔は CS1K と同じで15秒固定のようです.いったい外部メモリスロットは何のためにある?と思ったら,CS-3K 内部で写真にGPSタグを埋め込む機能のためなんだとか.なんだそりゃ.(-_-;

 こうなったら,M-241 でも買うしかないのかな? でもあのデザインだけは勘弁してほしい,というか.

(以上,2009/03/14)


Image Tracker の不具合?

 SONY 純正ツールの Image Tracker ですが,どうもかなり重大なバグがあるようです.いずれも,RAW 現像ソフトから出力された JPEG ファイルとの間の問題です.

・Silkypix Pro: 全部ではありませんが,写真によってはGPSタグ書き込み時に『問題が生じる可能性がある』という警告メッセージが出ます.そのまま続行してみると,少なくとも表面上は正常にGPSタグが埋め込まれており,他の Exif タグにも画像にも,特に問題は見つかってはいません.そういう意味では実害はありません.

・Bibble Pro 4: こちらは実害あり.GPSタグを書き込もうとすると『サポートされていない形式です』というエラーメッセージが表示され,実際書き込みがされていません.これはどうにもなりませんので,カシミール3Dのデジカメプラグインで書き込んでいます.これには何の問題も出ないので,Bibble に何らかの不互換性があるにせよ,Image Tracker のバグなんではないかと思います.

(以上,2009/03/14)


GPS-CS1KSP のトラッキング

 購入後,何回か実際にトラッキングをやってみての感想です.

・感度精度は...巷で言われているほどゴミカスではないみたい.私の場合,クルマの後部座席の窓側に放り出しているだけですが,この状態で,まずほとんどの場面でGPS捕捉してくれます.トラックデータを良く見ると,ところどころ飛んでいたりしますが,まあ何の実害も無し.

・電池の持ちは,まあまあ仕様どおりです.いまのところ手持ちの単3アルカリを使っていますが,だいたい10時間弱と言ったところです.このあとはエネループを使ってみる予定.

・データ取得間隔が15秒固定というのは,この機種コンセプトではまあそんなもんだろうけど,できれば5秒とかもね.特にクルマで信号待ちなしの通常速度でずっと走ってると,曲がり角やカーブなんかではみごとにトラックがショートカットしてくれます.このへんは,3月に出るとかいう外部メモリ付きの CS3K に期待しましょう.

(以上,2009/02/17)


SONY Picture Utility

 というわけで,とりあえず GPS-CS1KSP に付属してきた SONY Picture Utility (Utilities じゃないのか?)を使ってみました.
 このスーツは二つのソフトから構成されています.Image Tracker と Picture Motion Browser です.まずは前者から.

【Image Tracker】


 ご覧のとおりのシンプルな GPS トラック管理ツールです.管理と言っても,できるのはトラックの読み込みと統合くらいのもので,表示色の設定も何も出来ません.マップは定番の Google Map を使ったもので,したがって,インタネット接続環境がないと,(おそらく)何も出来ません.
 写真の GPS タギングは,右側のボックスに写真をD&Dするだけなので,非常に簡単です.ただし写真はピンマーカで表示されるだけで,サムネールで出てくるわけではない...

 そういう作業と言うか表示は別のソフト Picture Motion Browser で,ということになります.なんだか統合性が貧弱みたいな.

【Picturew Motion Browser】


 で,PMB を開くとこんな画面に.GPSタグがついている写真にはコンパスのアイコンが付いています.ただこれだけなので,ここからさらに写真を選択してから MapViewer というサブウィンドウを起動してやる必要があります.

【PMB: Map Viewer】


 なんだかモロ Google Map という感じです.単にそのフロントエンドを PMB がやっているだけ??

 それにしても,この無統合性というかバラバラなソフトウェア操作が気になります.うーむ...

 で,それに輪をかけているのが,GPS-CS1KSP に付属している Super Mapple.こちらは SONY Picture Utility の一員と言うわけではなく,あくまでも別ソフト??

Super MAPPLE



 写真のサムネールがそのまま表示されているし,地図データがローカルなのでインタネット接続不要で使えるのがありがたい...んですが,なにこれ?状態は『GPSトラックが表示できない』!!.おまけに Super Mapple は Version 7 で,既に Mapple サイトではとっくにサポート終了.要するにこれはデモ版みたいなものなんで,9を買いなおせと?

 いったいなんなんでしょうな.このめちゃめちゃGPS環境は.(-_-;

 ということで,結局頼りになるカシミール3Dの登場ということに.

カシミール3D



 最初,NMEA ツール使っても CS1KSP のログファイルはダイアログに出てこなくて焦りましたが,拡張子無視してやると,そのまま無事に読み込んでくれました.
 GPSタグ付けも(デジカメプラグイン入れて)これ一つでできるし,地図(これはウォっちずですが)はオフラインでも使えるし,トラックは表示できるし,その色も太さも設定できるし,トラックポイントの編集も出来るし,写真はサムネールで表示されるし...ほとんど言うことなし.

 唯一の不満は,RAW ファイルの表示やGPSタギングが出来ないことくらいかな?? RAW に直接タグつけて保存ということは私の場合無いんだけど,なんかのときに RAW の撮影位置を素で確認したいという場合はあるかも...と思ってネットをぶらぶらしていたら,こんなのを見つけました.

Geosetter



 ドイツかどこかの人の作ったフリーウェアですが,左のファイルペイン見るとお分かりのように,RAW のサムネール表示とGPSタギングができます.これはすごい...プレビュー表示はなんか変で真っ黒になってますが,まあこれは K20D に対応してないのかも.
 マップは Google Map で,サムネールのマップ上直接表示は出来ません.あと一番びっくりしたのは右側の EXIF 情報ペイン.なんとペンタックスのレンズ情報が表示されています.おそらく Exiftool かなんかを使っているんだとは思いますが,それにしてもさすがですね.SONYにはこんなセンスはありません.

(以上,2009/02/10)(2009/02/17追記)


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