JPEG圧縮率について


 新ファーム 1.10 で『JPEGの圧縮率=画質が改善されている』という噂を目にしたので,下の方法で JPEG 解析してみましたが,まったく同じでしたよん.(^^;

 なおついでに書いとくと,この JPEG ファイルサイズの問題は DPReview でも問題にされていて,そのスレッドで例の Roland Mabo 氏が『K10D では JPEG の圧縮アルゴリスムが改善されていて,同じ画質でファイルサイズをかなり小さくできている』と答えていました.
 うーむ...でも JPEG 圧縮って,共通仕様で規定されているんですよね...多少のパラメータの違いはあり得るけど,独自に改善というのはないみたいな??

 でもまあ,圧縮率95 でも 97 でも,いくら拡大して見ても違いが全然分からないので,別段いいんですけど.(^^;

(2007/01/25)


 これは,いいことなのか悪いことなのか分からないので,とりあえずこの項に.

 私はすべて JPEG撮りですが,K10D を買っていろいろ撮り始めてみると,JPEGファイルサイズが妙に小さいことに気づきました.

 1GB SDカードを入れると撮影可能枚数は200枚ちょっとと表示されますので,大体 5MB/枚という想定であることが分かります.*istD では 512MB のメディアを入れると 120 枚前後と表示されていましたので,4MB強/枚という想定です.あまり変わりませんね...あ,もちろん☆三つ・Sファインの設定です.単純に考えると 1000/600 = 1.666 ですから,K10D の場合は 6.5MB強になるはず.ということは 1GB カードだと 160枚程度のはずです.うーむ...

 で,実際に撮ってみると,JPEG ファイルサイズは 600万画素 *istD とほとんど変わりません(!).ちなみにいま撮ってきた約50枚の写真の平均ファイルサイズは 2.5MB でした.

 私はフォトレタッチは Ulead PhotoImpact というソフトを使っていますが,これで保存しなおす場合,“画質”のパラメータは 97 を使っていました.これだと,*istD の場合,ほぼ同じファイルサイズになります.
 K10D の場合,画質97で保存すると,オリジナルの 1.2〜1.4倍程度になります.画質92-93程度でほぼ同じサイズに.

 さてこれはどういうことなのかと悩んでいると,K10D 撮って出しの JPEG を JpegAnalyzer で解析すると以下のような項目があるのに気づきました.

0000CE42 [0084] DQT :Define Quantization Table 【IJG 画質95】
0000CE46 QT0-8bit IJG輝度 画質95
0000CE87 QT1-8bit IJG色差 画質95

 このような項目は *istD の JPEG には見えません.技術的なことは私には分からないのですが,PhotoImapct で画質97で保存すると

0000EBBE [0043] DQT :Define Quantization Table
0000EBC2 QT0-8bit IJG輝度 画質97
0000EC03 [0043] DQT :Define Quantization Table
0000EC07 QT1-8bit IJG色差 画質97

...という項目が見えてきますので,これが JPEG圧縮のパラメータと考えてよいでしょう.

 もちろん画像の再圧縮になりますから,これイコール *istD の撮って出しSファインが画質97という結論にはなりませんが,少なくとも『K10DのJPEG圧縮は *istDに比較して圧縮が強くなっている』ことは明らかでしょう.
 JPEG圧縮には他のパラメータもありますから,これが“K10D の JPEG は画質が下がっている”という結論にはならないと思いますが...さてどうなんでしょう.

※もちろん,メディア一枚あたりのJPEG撮影可能枚数ということになると,これは大きなメリットになります.これだとおそらく 1GB メディアで軽く 300枚は撮れるんじゃないかと.

(2006/12/16)


K10Dの目次へ戻る