廃墟・廃屋系(2009年)
すいません,何度も撮っている被写体です.厳密には廃墟ではなくて,農作業小屋だと思います.でもほとんど,廃状態か? 雪が舞う中に,モノトーンの朽ちた小屋の壁,そして思いのほか鮮やかな黄色い看板の残渣.この看板,もともと何の看板だったんでしょうね? 一文字が『第』ですか...占冠村双殊別付近.(2009/12)
これはもちろん廃墟系ではなくて,ここの展示物かあるいは売り物?!なんでしょうけど...こうやって撮ると廃墟系にしか見えない,ということでこのページに.壊れ朽ちたものが(少なくとも私にとって)魅力的だというのは,なぜなんだろう?と,いつも思います.恵庭市えこりん村.(2009/10)
これはですね...もう数年になると思いますが,この奥を走っている高速道路からこの農家の廃屋がいつも見えるんですよ.高速道路から見ると,実に味のある崩壊っぷりを見せているので,今回下の一般道から思い切って,歩いて行ってみました.残念ながら崩れっぷりの見事な部分はこの裏側でアワダチソウのすごいうヤブに囲まれており,その中を掻き分けて行ってみたのですが,地面(昔の畑)からは(高速道路から見えるようには)うまく写せませんでした.しょうがないので,正面から.ちなみにどうでもいい話ですが,私はこういう廃屋を撮らせてもらうときは『廃屋の中に立ち入らない』『廃屋の中を覗き込まない』を原則としています.あくまでも“外から見えるように撮る”だけです.この廃屋が放棄されてからおそらく十年以上は経っていると思うのですが,奥の屋根と壁は崩れていても,入り口のカーテンはまだ朽ちていません.ガラス戸もそのまま.けっこうな豪雪地帯なので,不思議なもんだなと思います.栗山町滝下付近.(2009/09)
おそらく説明がなければ,寂れた公園の下手な建築物にしか見えませんね...一時期けっこう注目を集めた『UFO寄せ基地』の廃墟です.この台形の構造物の横には,アンテナらしきものが立っているテラスが付いています.ここで呪文を唱えるのかな...? 下に見える石造りの階段は,高さおよそ 70 m くらいはあり,道路から続いています.おそらく入り込んで登れそうなんだけど,『災害のため危険』といった看板が立っているのでやめときました.建造物侵入とか言われるとかなわんし.平取町義経神社付近.(2009/09)
これはまあ,置いてあるところどこか分からなければ,まさに廃屋写真といってもよいのかと.狭い屋内で DA★60-250 なので,けっこう体勢はきつかった.最短距離が 1.1m というのは有難かったけど.こういうシーンもなんなく写し取ってくれる実に良いレンズです.富良野市麓郷付近.(2009/09)
厳密にはこれが廃墟写真というのは当たらない.なにしろ人の大勢来る見世物ですからね...ただ,この舞台装置が使われたドラマの中に入ると,やっぱりこれは廃墟だな,と思う.風車のオレンジ色が,青い空とのコントラストで実に鮮やかでした.風であっち向いたりこっち向いたりするので,シャッターチャンスがけっこう大変だったけど.DA★60-250 です.遠くからこれらを撮るつもりで入ったのでこのレンズだったけど,結局 50-135 でも良かったみたいな.富良野市麓郷付近.(2009/09)
場所そのものは廃墟じゃないけど,このブツは紛れもなく廃墟かもしれません.なんかの釜らしいんですが...よく分かりません.一体何度塗ったのかと思うほど分厚く塗られた錆び止め塗料をその内側から剥ぎ取るような勢いで噴出している廃墟(つまり赤錆び)のエネルギーに圧倒された.栗山町小林酒造.(2009/09:K20D)
えーと...ここは実は“稼働中の酒蔵”であって,廃墟ではないです.単に雰囲気が廃墟っぽいということでご勘弁.この“無断出入りを禁ず”のホーロー引きメタルの看板,いいなぁ...すごく懐かしい,この濃紺の地に潔い真っ白な文字.私の生家は雑貨八百屋でしたので,こういう看板見ると,原体験みたいなものを感じて胸がきゅっとなります.渋い緑色の掛け金もいい.栗山町小林酒造.(2009/09:K20D)
これを廃墟廃屋系としてしまうことにはだいぶ無理があるとは思いますが...なにしろ現役の道路橋ですからね.でも欄干のひび割れ具合に加えて,誰かクルマでもぶつけたのか,見事に壊れていてそこに黄色い注意喚起テープの切れ端が絡まりついている...完璧な廃墟系です,はい.恵庭市島松付近.(2009/08)
いや〜...暗い,実に暗い写真です.夏なのにこういう写真が撮れると,実に満足してしまいます.左下隅に見える黄色い色は,これまたこの季節に味のあるオオハンゴンソウです.名前が実にアレなのですが,花自体には暗い雰囲気はないですけど.トリミングで取っちゃおうかと思ったけど,あえて残しました.倶知安町大和付近.(2009/08)
ちょっとひねった写真になっちゃいましたが,私としてはれっきとした廃墟写真です.サイロはぼかしていますが,一部屋根とか崩壊しており,完全に放棄されたものです.前景はエゾニュウ,かな? 道東(に限りませんけど)の海岸線近くではどこでも生えている,実に変わった雰囲気の草?です.草というにはあまりにもごっつい植物ですが,草には違いないだろうと思います.浜頓別町豊寒別付近.(2009/08)
こちらは縦坑(の外屋)なんでしょうか? 澄み切った夏空の下で暗い眼窩のように開いている割れ窓がなんとも言えない雰囲気です.もちろんこの中に立ち入ることなどできない話なわけですが,そういう夢を見そうです.巨獣の化石みたいな赤さびた機械がこの中にうずくまっているような気がする...羽幌町羽幌炭鉱跡.(2009/07)
これも前に一度行っているところです.この廃墟の全体像を伝えるのは実に難しく,今回は夏なので,この棟の向かい側にある棟は木々の緑の中にほとんど覆い隠されていました.知らないで通りかかったら,おそらく気づかないと思います.こちらの棟はまだ木々の繁茂の上に顔を出していますが,時間の問題なのかも.その前に取り壊されてしまうのか,それともこのまま木々と草に絡め取られた廃墟になっていくのか...札幌から非常に遠いので,しょっちゅう見に行くというわけには行きませんが,何年かに一回は,と思っています.今度は冬(というか雪解け時)にでも? 羽幌町築別炭鉱跡.(2009/07)
ずっと前にも撮ったことがあって,『剥がされた家』と呼んでいます.何年か経って会いに行ったのですが,まだ健在でした.要するに家の本体がすべて崩壊崩落してしまい,前面の壁だけが残っているというものです.以前は気づかなかったのですが,虫除けの網戸のブルーが切なかったです.羽幌町曙付近.(2009/07)
こちらは廃線の風景です.DA12-24であれこれシャッター切ってみたんですが,どうも私にはこういうものを撮る腕など無いように思うので,早々に切り上げてあきらめてしまいました.で,あきらめて本題に入ろうと歩き出してふと振り返って撮ったのが,唯一まあまあなムードだった.ということで,成り行きだけのショットですね.ちなみにこれ Photomatix で擬似HDRにしてみたんだけど,普通のフィルライト現像のこれのほうがずっと良かった.初山別村金駒内付近.(2009/07)
こういう廃墟の撮り方は初めてやったような気がする...道北の砂浜と広い空を撮りたかったのかそれとも廃墟の風景を撮りたかったのか,いまいち気持ちが切り分けられていないような気もしますが...砂採り場の廃墟(だと思う)の雰囲気はワイドでうまく捕捉できたような気がする.羽幌町築別付近.(2009/07)
それを,ワイドレンズで目いっぱい引いて撮るとこうなってます.このうちの(おそらく)2/3 が廃墟で,残りの 1/3 が廃墟でない...本州の有名テーマパークなんかと比べると4〜5桁違う規模だと思いますが,なぜかこういうものとその行く末にたまらなく共感し,惹かれてしまいます.芦別市カナディアンワールド.(2009/07)
雨の日に撮った下の写真と同じものを,晴天の日に撮りなおしてみました.多少角度が違うけど,我ながら意味のないしつこいことするなぁ...思います.そういう性格なんで.f(^^; で,かなり雰囲気変わるかなと思ったらそうでもなかった.でもやっぱり不思議ワールド.芦別市カナディアンワールド.(2009/07)
デジタル写真に“ミニチュア風特殊効果”ってありますよね.真ん中だけにフォーカス残して前景・後景をぼかしてしまうと,普通の風景が模型か箱庭みたいに見えてしまうというあれ...これはもちろんそういう効果は入れてないけど,望遠の圧縮効果で,まるでミニチュアの町並みみたいに見えてしまう.面白い.実際この“町並み”を後ろから見ると,単なる書割的構造物だということが分かりますけど.ここは少なくとも去年秋には一部残っていた店の『営業終了』が決まっていたと思うんですが,行ってみたら,まだ営業している店が残っていました.どうなっているんだろう...ここはいったい廃墟なのかそうでないのか,この不思議な不安定感がたまらない.芦別市カナディアンワールド.(2009/07)
ここは何度も行っていますが,実に不思議な空間です.もう役割を終えたのにまだ半分生きて(生かされて?)いるものと,完全に役割を終えて放置され朽ちていく廃墟とが渾然となっています.北海道らしい大らかさなのかもしれないけど,こういうのってけっこう珍しいと思うので,カメラ持って何度も行ってしまいます.ある日行ってみたらすべて取り壊されていても何の不思議も無いところなので.芦別市カナディアンワールド.(2009/07)