77分割評価測光
ついに,DPreview で K-7 のフルレビューが出ましたね.総合評価は,保留なしの Highly Recommended でした.まあ当然だと思います.
で,この評価測光の問題ですが,DPReview のフルレビューで,もちろん cons の項には入っていません.Photographic tests の最後のページの末尾にあっさりと触れられているだけです.総合評価(conclusion)のページには,こう書かれています.
We found the metering generally to be reliable with the occasional mild over-exposure in bright conditions. This can sometimes be very slightly problematic as at default settings the K-7 delivers less dynamic range than other cameras in this class and you can end up with some clipped highlights. However, a third of a stop negative exposure compensation takes care of the issue(後略)
まあそういうことでしょうね.この77分割分割評価測光に対する,もっとも権威あるレビューサイトのコメントですから,私も自分の遭遇した状況と良くマッチしており,得心しました.それに,下に書いたように,FW 1.01.00.09 で心なしか暴れが(RAW現像時に露出補正できる範囲内に)治まったような気がするので,あまり気にならなくなってますしね.
ということでこの項目,めでたく cons の項から,strike out されました.
(2009/10/03)
DPreview の PENTAX DSLR フォーラムで,最近この問題が大きなスレッドになっています.『 K7 pics too bright 』と題されたアーティクルです.
---以下,引用.
I've only been out a few times shooting with the K7 but have been disapointed with the amount of blow outs compared to my K20.
(中略: で,ここまで言ってます.)
I'm the sort of bloke who blames himself and not the camera but i've gotten close to ditching the K7 into the cupboard and going back to the K20.
まさに悲痛で,下の文章なんか,私が 6/28 に感じたことそのものです.同じ経験をしたんでしょうね.まさにそのとおりだと思います.
この書き込みに対する他のメンバーの反応としては,『俺もそうだよ』から『なんで露出補正しないの?』『77分割測光がこういうものなんで慣れようね』,はては『俺はそんなことないぞ』までさまざまですが,書き込みの大勢を見ると,“ああ,やっぱりみんなそう思ってたんだなぁ...”という感じです.
それにしても,日本の掲示板では,あまりこういう率直な書き込みを見ないのはなんなんでしょうね? 書いたらアンチだと叩かれるからかな? :-p
(2009/08/27)
今回の撮影で遭遇した,最悪の露出例.orz
逆光の輝く海を背景にした暗い色の建物ということで,露出が難しいシーンには違いないんですが,ちょっとこれはいくらなんでも...cons 以外の何物でもない.
暗い色の建物の方が明るく写るようになってしまったという,撮影意図とも『見た目そのまま』とも,まったく真反対の露出.当然,背景の海は完璧に真っ白です.こういうのは,*istD/K10D/20D のどれにおいても,いままで一度も無かったです.ペンタ伝統(?)のロブストな露出を捨ててしまったのかと,まったく悲しいです.ちなみにレンズは,純正の中の純正,DA★50-135 です.
シャッター切ったあと,悪い予感がしたのでプレビューを確認してみたらこうだったので,またかという悲しい気持ちで -1EV にしたんですが,それでもまだダメ.結局 -1.7EV(!) まで補正して,やっと私にとっての適正露出が得られました.左が -1.0EV,右が -1.7EV です.背後の夕暮れの空の薄いピンク色は,これでやっと見えてきています.
ちなみに,補正なし画像を RAW 現像で同じ -1.7EV補正かけても,当たり前ですが,同じ結果は得られません.こんな感じで...
かろうじて空と海の輝度差は回復して水平線は見えてきましたが,飛んでしまった(blown/clipped)階調と色はどうやっても元には戻らない...という物理法則の結果ですね.:-p
(2009/08/03)
私はカメラ雑誌というものをまったく読まない人間なんですが,昨日たまたま一人でスーパーに行く用事があったので,そのついでになんとなく『デジタルカメラマガジン』8月号を手に取ってみると,主要デジタル一眼の機能・性能評価記事が載っていました.その中のAEの項を見て,ため息が出ちゃいました.K-7 のAEの consistency の評価が『C』になっていました.“C”というのは三段階評価なので最悪値.しかもCの付いているのは15機種のうちで K-7 だけだったと.下に“すっきりした”なんて(無理して ^^;)書いてしまいましたが,これはさすがに.
それによると,K-7 のAEでは +3EV におよぶ“暴れ”があるとかで...私の場合そこまでひどいかどうかはちょっとアレですが,傾向としては同じです.
ただこのテスト,LVでの露出も対象になっていて,その評価も同じでした.LVでは,いわゆる撮像素子上の測光になりフォーカシングスクリーンも経由してないので,77分割測光センサーを使った通常撮影時の測光とはまったく異なったハードウェア構成になるわけですよね...? となると,これは露出値算出におけるソフトウェア的な傾向(・問題)ということになるんでしょうか?
もしそうなら,測光センサーの特性とかの話じゃなくて,ソフトウェア処理の話なんで,これからのファームアップで改善されてくる可能性も?
某巨大口コミ掲示板でも DPReview でもこのことについてまったく言及していない常連メンバーがいるので,それに対する“個人差”があるような気もしますが...このカメラ雑誌の評価記事を目にして,この問題を Cons の項に移動する決心が付きました.ちなみに...同記事によると,K20D の露出は『A(花丸付き』でした.きわめて安定しているそうです.これも私の実感と同じ.うーん,そりゃなんだかな...(-_-;
(2009/08/02)
やっと DPreview の PENTAX DSLR フォーラムに,私の感じていた問題ジャストそのものが出てきました.『 K7 / K20 exposure differences 』と題されたアーティクルです.
---以下,引用.
The K20 would generally totally avoid any clipping under any circumstances. This would often lead to quite dark pictures that needed a fair amount of boosting with Levels or Curves. But with the k-7 this is not so.
まさにそのとおりです.これで私の K-7 が調整を要するような個体ではないことに確信が持てました.これが K-7 の 77分割評価測光の味付けということで,それに対応していけば良いだけ,とすっきりしました.“a bit annoying”であることには違いないんだけど.:-p
(2009/07/27)
もう一つ,K-7 の77分割評価測光に関するコメントを見つけました.有名な? RiceHigh の K-7 に関する評価コメントです.
---以下,引用.
4. The 77-segment metering is too conservative and too sensitive: It counts too much for the bright area(s) anywhere in the frame. Whenever there are highlights, even those areas are small and they are off-centre, the picture will be underexposed! (The K-m 16 segment metering works better!);
彼はこれを Cons の項に入れています.RiceHigh 氏は,ペンタへの粘着バッシング(?)で DPReview を除名された経歴の持ち主なので,そのまま真っ正直に参考に出来るかどうかは人それぞれでしょうけど...77分割評価測光の挙動に関する見方にはうなずけるものがあります.
ただし,ここで記述されている挙動は,私のとは『真反対』です.too conservative, underexposed ではなく私の場合,too aggressive, overexposed なんですが.ただ,デジタルの世界では,逆の挙動というのは単なる鏡像の可能性がありますからね...
ちなみに,昨日の撮影では,天気が曇りだったせいもあるのかもしれませんが,気になるオーバー目挙動はまったく見られませんでした.これもちょっと不思議です.K-7 は“エージングが必要な機種”なのかも? あ,ジョークですよ.(^^;
(2009/07/16)
下で,『K-7 のこういう挙動について書かれたアーティクルは見つかっていません』と書いたんですが,今日,某巨大口コミ掲示板で,関係ありそうな書き込みを見つけました.
それによると...(引用ではなく要点抜粋);
・K20Dでは,ここでなんでアンダーになるの?という感じだったのが,少なくなった.
・K20Dと同じイメージでプラス補正したらオーバーに.
...というものでした.
これは,私の状況とベクトルが同じですね.私の場合は,補正なしでオーバーに,ということですから,全体にシフトしているような気もしますが...その程度については,判断基準が無いので分かりませんね.
となると,私の個体の問題とかではなく,K-7 はこういう味付けと考えたほうが(精神衛生上 ^^;)良いようです.*istD〜K10/20D と続くコンサバなアンダー目の味付けに体が慣らされすぎてしまったのかもしれません.
ニコンのデジ一眼は他社に比べて 0.3〜0.7EV はオーバー目の味付けになっているという話は良く聞きますが,そういう類のことだと考えてよいのかな??
いずれにせよ,もう少し事例を重ねていこうと思っています.
(2009/07/11)
下に書いた露出オーバーの画像です.
これが K-7 の撮影初日,何の警戒も無くそのまま撮ったら,約80% がこういう露出オーバーになっていて,家に帰ってPCで見て,まったく凹みました.背景が暗い緑なので,まあしょうがないのかという気がしますが,花弁の右下はまったく飛んでしまっており,RAW 現像でもぜんぜん救えませんでした.K20D の評価測光はこういう場面では,ほぼ例外なくアンダー側に振ってくれていたので救われていたんですが.
こちらの写真は,写真全体がほぼ同じ輝度のシーンなので,何かに露出が引っ張られたというわけでもなく,まったくショックです.黒土の花壇なんかはそのまま撮るとオーバーになる,そういうのは分かっているのですが,これはな...
で,次は満開の赤いヤマボウシ.
こういうシーンでは,背景の緑は潰してもらってもいいのにそっちに引っ張られて肝心のヤマボウシが白とびしてしまいました.
同じシーンを露出補正 -1 で撮るとこんな感じ.
ちょっとアンダー過ぎるような感じですが,赤い花の部分はこうなって欲しいんですよね.実際 K20D では露出補正なしでこういうコンサバ傾向で露出を出していてくれたわけなんですが.
ちなみに,上の飛んだやつを RAW 現像で適正に見えるまで露出落としてやるとこうなります.
これで -0.9EV なんで,上の結果とほぼ合致してますね.
その後海外サイト含めてネットウォッチしているんですが,K-7 のこういう挙動について書かれたアーティクルは見つかっていません.私の個体だけの問題なのかな...? ペンタにチェックに出せばそれだけで2,3週間かかるでしょうから,悩ましいところです.
(2009/07/09)
まず最初に断っておくと,これはまだ検証途中です.というか...判断が難しく,自分としてもまだ見極めていません.場合によっては Cons の項に移動するかも.とりあえず余裕が無いので文章のみです.画像はまた改めて.
どういうことかというと,K-7 で新たに導入された77分割評価測光,ちょっと『暴れ気味』なんですね...まず基本的にオーバー気味.ほぼどういうシチュエーションでも,ですが,だいたい 0.3〜1.5 EV ほどオーバーになります.背景のパターンとか高照度のときとか,いろいろ考えてテストしてみたのですが,明らかな再現条件はまだ見つけていません.かと言って『すべての場面』で100%そうなるかというとそうでもないのが難しいところです.体感的には7〜8割のショットで,という感じかと.
レンズによって何か“相性”でもあるのかと思ったのですが,タムロン28-75でも DA★50-135 でも基本的に同じ状況でした.最初は K-7 の初期不良を疑ったくらいです.実際そうなのかも?
現状こういうことなので,一律マイナス補正かけておくというわけにも行かず,RAW現像で状況に応じて露出補正を調節する,という感じでしのいでいます.でも露出オーバーが激しい場合には,露出補正やハイライトリカバリでも救えない,あるいは階調が足りなくなって平板になる場合があるので,すごく悩ましいです.
K10/20D の16分割分割評価測光が,いい意味で『アバウト・コンサバ・ロブスト』であり,それに助けられていたので,現在かなりストレスを感じています.場合によっては,ペンタにチェックをお願いする事態になるのかも??
(2009/07/05)