2005年・夏



私としては珍しい派手目ショット.被写体的にもきりが良いので,ここまでを今年の夏と決めました.野山はもうどこでも秋の気配が濃いので,ここまでだろうなと.ベゴニア2色とサルビア3色です.*istD のこってりとした色のりが良く出てますね.赤も飽和ぎりぎりで持ちこたえた.千歳市泉郷.(2005/08)


ずっと下にあるミズキの木ですが,あれから1ヶ月たつと緑だった実りも黒光りしてきて,その“茎”もこんなうす赤い色づきに.葉はまだまだ緑濃いので,そのコントラストが鮮やかです.札幌市広島霊園.(2005/08)


実りつけた岸辺の草ですが,背景が思いもかけない面白いパターンと色合いに.ちょっとうす曇の空を反映した池の水面です.鴨が何羽も泳ぎまわっていて,そいつらの立てる複数のさざ波でこんな感じになりました.実はシャッター切ってるときには,背景の方はぜんぜん見えてなくて...PCで見てびっくりした.いかにも素人の写真撮りですね.f(^^; それはさておき,この雰囲気はまだまだ夏だ...この日はかなり暑かった.苫小牧市高丘北大演習林.(2005/08)


もうほとんど初秋といっても良いのでは? (^^; ノラニンジンですが,後ろから見ると思いのほかキュートなんで,そのうなじをオオアワダチソウを背景にして狙ってみました.花が終わるとこの花冠が中心部へ丸まってきて,毛糸の玉みたいな不思議な感じになってきます.千歳市美々牧野付近.(2005/08)


野山がこうなってくると,北海道の夏も,もうすぐ終わりですね...ピンクのはホザキシモツケ,黄色はオオアワダチソウです.ホザキシモツケはもう枯れているのが多くて,茶色のドライフラワーみたいになってました.この写真自体は,ホワイトバランスの関係で全体に青みがかっているのが雰囲気だったので.千歳市植苗橋東方.(2005/08)


いまさらのユリですが...実はユリはどうでも良い.(^^; なにを見たいのかというと,タム28-75mm の f2.8 開放描写なんですね.いや〜...こういうの今まであまり私のアタマの中にはなかったです.縮小画像だとどこにフォーカス来ているのか分からないかもしれませんが,雄しべ・雌しべとその横のカーテンのひだみたいな花弁にちゃんとフォーカス来てます.しかしそれ以外はとろけるようにボケて,すごくいい感じです.まあ,特にこのレンズの開放ボケが良いわけではなくて,f2.8 開放ってこういうもの,ということなんでしょうけど...ある意味で眼ウロコであった.自宅前庭にて.(2005/08)


これもずっと狙っていたものの一つ,クガイソウです.群生していると紫の蛇が頭をもたげている(= charming snake)ようで面白い.ここではおまけとして,アカネトンボが先っぽにぴたりと留まってくれました.白滝村北見峠東方.(2005/08)


北海道の夏の風物詩,牧草ロールです.これは円周を透明なシートで押さえてあるだけですが,黒・白・黒白縞のゴミ袋みたいなもので完全に覆ってしまう場合もあります.まあ,北海道だけにあるってものじゃないんでしょうけど,google で検索してみてもヒットしてくるのはほとんど全部北海道でした.この風景はこの旅行中ずっと狙っていたんですが,なかなか良いのがなくて...結局,最終日の帰り道でやっとのショット.逆光でフレアっぽく,色が薄くなってしまったのが残念.紋別市藻別付近.(2005/08)


汽水湖のほとりに佇むアオサギです.なんとなく右をふり向いたポーズが良かった.この周辺は,秋になると真紅に色づくアッケシソウ(サンゴソウ)の群落で有名なところですが,まだこの季節ではほんのりと紅い程度でした.湧別町サロマ湖鶴沼.(2005/08)


昼近い真夏の陽の下でとろけるような逆光の汽水湖面.黒々とした防波堤の影がアクセントになりました.さざ波の強いところと弱いところがストライプになっているのも面白い.いや〜...DA 50-200mm,(くどいですが ^^;)ほんとによく写るレンズです.参った.これで開放のビネットがもう少し弱ければ満点なんだけど.網走市能取湖.(2005/08)


釧路側の花の季節の遅れを眼にして,多少期待していた原生花園の花々ですが,やっぱりというかオホーツク側は気温も高くてぜんぜんダメでした.しょうがないので浜辺の道を散歩していたら,こんな風景に出会えました.“オホーツク挽歌”というタイトルが頭に浮かびましたが,これはもちろん宮沢賢治の詩ですね.妹とし子と二人で浜辺を歩き『木の枝で LOVE という字を描いた』のは,こんな空の下だったんでしょうか? 小清水町小清水原生花園.(2005/08)


騒がしい駐車場の土手の上に咲いていたヤマアワ?の穂です.オホーツクの青い空を背景に,ふんわりとしたタッチがどこか華麗でした.小清水町小清水原生花園.(2005/08)


まるで美瑛富良野風景ですが,道東オホーツク側にもこういう風景があるんですね.この写真見てると,那須野ゆたか氏の有名な美瑛風景写真を思い起こします.あの絵葉書をスキャナで取り込んでパソコン画面で見たときの感動は忘れられません.あれが私のデジタル画像体験の最初だったな...って,今回は思い出話しやりすぎ.f(^^; それにしても DA16-45mm,ほんとに良いレンズです.清里町札弦西方.(2005/08)


最近の北海道ではどこでもこういうヒマワリ畑があって珍しくもなんともないんですが...ここはキャンプ場の脇で朝早くてほとんど人もいず,じっくりと見れた・撮れた.どうでもいいんですが,こういう左向いた花を見るとなにか違和感があるのは私だけ,かな? 左右逆転して右向かしてみると違和感が減るんですよね...阿寒町丹頂の里公園.(2005/08)


私にとっては思い出深い花,クサレダマです.まともなデジカメ(QV-4000)を持って初めて釧路湿原に来たとき,ここでこの黄色い花を写して...帰ってから名前を調べて,その響きに仰天しました.(^^; それがデジカメで花(植物)を撮ってちゃんと名前を調べた最初でしたね.そのせいで,クサレダマ(草連珠)って湿原の花だとしばらく思い込んでいたんですが,家の周りの草むらにも咲いているのを見たときにはちょっとがっかりしたな.標茶町塘路北方.(2005/08)


いかにも湿原の湖沼らしい風景.少し風が出ていて,さざ波が立っており,湖畔のヨシもなびいています.手前の暗い湖面に浮いているのはヒシです.去年の今頃もここにきていますが,今年はずっと水量が多かった.去年はどろりとアオコが浮いていたし.釧路町達古武湖畔.(2005/08)


湿原のヨシ?の葉の上に残る朝露に午前のまだ低い陽が差し込んでました.その上の穴だらけの枯れ葉2枚はおそらく,くもの巣に引っかかっているんでしょうけど,なんだか面白い.鶴居村温根内湿原.(2005/08)


高層湿原に咲くノリウツギの花に留まる2匹の蝶です.私としては,こういう“虫”の写真は珍しいな...と自分でも思う.:-p これはオオルリシジミだと思うけど,自信はぜんぜんありません.DA50-200mmのテレ端ですが,さらにトリミングしてます.鶴居村温根内湿原.(2005/08)


海岸湿地に咲くツリガネニンジンです.私の知っているツリガネニンジンはもっと華奢で色も薄いんですが...ここは栄養が良いのか(?)すごく大柄で派手目でした.この花笠みたいな部分が何段もあって,上に小さくなっていきます.ちなみにこの国道沿いの湿地には,ノハナショウブ・タチギボウシ・エゾカワラマツバ・カワラナデシコ・ミズチドリ・イヌゴマ・オオマツヨイグサ・ナガボノシロワレモコウ...が咲いていて,少し季節が過ぎていましたが,夢のようでした.白糠町恋問海岸.(2005/08)


高台の上のだだっ広い畑で,これは大豆(枝豆)ですが,ほかににんじん・小麦が植えられていました.にんじんの薄い緑の色合いも面白かったけど,こちらの方が畝の密度が高くて写りとしては良かったです.ちなみに,横向きに縞のような濃淡模様が見えていますが,これは畑の上を渡っていく風です.長沼町ヘッセの森.(2005/07)


ミズキの樹だそうです.葉っぱが立派に厚くて緑濃く,その上の実(?)の柄が薄緑色でくにゃりとして頼りなく,そのコントラストが面白かった.札幌市広島霊園.(2005/07)


アジサイってありがちでなんか飽きているんですが...(^^; このガクアジサイは日陰で蒼ざめてシアンの色合いが微妙.それに加えて,外側を飾る大きなほうの花弁(ガクかな?)がまばらで垂れ下がっており,変わった感じで楽しめました.札幌市芸術の森.(2005/07)


濃いラベンダーのパープルの前にアザミの花の残骸がいい感じ.去年はこの残骸のもっと大きなやつ(ヒレアザミ?)を撮ってけっこう決まったんで,それ狙って行ったんだけど,今年はなかった.残念.札幌市八紘学園菖蒲園.(2005/07)


この赤銅色というかユリの色,ドスが効いてすごいな.うしろも赤いユリなので,もうなんていうか,夏のユリの爽やかさなどかけらもなく,ほんとに暑苦しい.札幌市百合が原公園.(2005/07)


可愛い白いユリというか...白百合と書いたほうが似合ってますね.キュートなお嬢さんたちみたいな感じ.花を擬人化するのは勘弁してねとは思うけど.札幌市札幌市百合が原公園.(2005/07)


うーん...切ないな.(^^; 決まりすぎ.周りは華やかな夏のユリだらけだったけど,その片隅の日陰にこういうのがひっそりと独り立ってると,しびれます.札幌市札幌市百合が原公園.(2005/07)


ショッキングコントラスト.濃すぎるくらいのラベンダーの紫の前に,これはなんなのかな?菊っぽいけど違うか,ハーブ??その黄色が,もうこれ以上は絶対無いくらいの色合いで立ってました.札幌市札幌市百合が原公園.(2005/07)


家の前庭に咲いた夏のユリです.Tamron 28-75mm f2.8 の開放絞りに近いところなので,朦朧とボケた黄色の中に雄しべと雌しべが,しんなりとしかしはっきりと.いや〜...いいレンズですわ.札幌市自宅前庭.(2005/07)


今年の初コスモス.あえて真上から写してみたんでなんか不自然でもありますが,大きくて華やかな感じが出ました.背後のコスモスの細かい葉のパターンがそのままにボケて面白い雰囲気.札幌市自宅前庭.(2005/07)


もうこれで北海道の夏が終わったとは思いたくないんですけどね...(^^; 6月が暑い年にはそういうこともありうるので.日陰の蒼ざめた緑を背景にして,広葉樹の枝先にはこんな黄葉?が.原寸をピクセル等倍で見ると手ブレしまくってます(200mm 1/100s)が,そんなのどうでもいいですよね.(^^; まじめな話,スポーツ報道プロでもないコンシューマレベルのデジ一眼に手ブレ補正なんて必要なのかいな.赤井川村常盤.(2005/07)


最初は何かと思ったんですが,高山植物チングルマの花が終わったあとはこうなるんですね.どこか海生棘皮動物(ウミシダとか)の触手みたいにも見えてきます.実はこれ,自然の高山植物お花畑(なら素晴らしいんですが)ではなく,人工の高山植物庭園みたいなやつです.そばの草むらには自然の?クロユリが咲いていましたが,その季節は終わっていました.残念.赤井川村キロロスキー場ゴンドラ.(2005/07)


夏の濃すぎる緑が静かなダム湖の水面にぼんやりと映っていました.この日は暑かった...なにか融けかけているみたいにも見えます.札幌市定山渓ダム(さっぽろ湖).(2005/07)


なんか少し季節はずれですが,菜の花です.ここは“三本ナラ”で有名なところらしいのですが,そちらは写真にするにはとても難しいものでした.その前に麦畑が広がっており,なぜかそれを囲むように菜の花と名前不明の紫の花が植えられれていました.すき込んで肥料にでもするのかな?? この望遠画角では青黒い山肌が背景になったせいで,なにかドラマチック.芦別市新城.(2005/07)


なんというか...私,ジャガイモ畑というものがすごく好きなんです.(^^; この畑は持ち主の性格が(て,どんな人か知ってるわけじゃないけど)現われているのか,ジャガイモの畝が整然としていて,薄紫の男爵の花の直線的な並びが面白かったです.深川市音江東方.(2005/07)


こういうのって,生成りって言うのかな...? 岩の上に落ちた種から直接生えてきたもののようです.何という木なのかは分からないのですが,シンメトリックなパターンとシャープな葉脈がキュートでした.露出マイナス補正もバッチリ決まって,気持ち良いです.まったくの“仕事中のショット”f(^^; 静内町上アブカサンベ沢川.(2005/07)


道端でよく見る雑草というか,図に乗って大きくなるのでけっこう鬱陶しいイタドリなんですが...ここでは深い夏空の下で太陽を燦燦と浴びた緑の透明感がフレッシュでした.なんか威張って見えるけど.:-p 夕張市白金.(2005/06)


おそらく春蒔き小麦だと思いますが,夏の陽光の下で伸びかけた穂先も元気良く,輝いてました.植物の強いエネルギーというか,生命感を感じてしまいます.DA50-200mmのテレ端です.隅々までよく写るレンズです.千歳市泉郷.(2005/06)


初夏は,雑草も元気です.まるで緑の草を織って作ったレース編みのスクリーンみたい.うしろの畑のうねのボケが面白い.DA50-200 mm なんですが,どの焦点距離でもシャープによく写るレンズで,中望遠レンズとしても重宝しますね.美瑛町北瑛付近.(2005/06)


お目当ての美瑛・富良野のルピナスの季節は既に過ぎていてがっかりしたんですが,いかにも美瑛らしいこんな風景に出会えました.なんでしょうね,植えたばっかしのジャガイモなのかな...? 美瑛町新栄の丘付近.(2005/06)


ルピナス連貼り失礼.実は私,ルピナスの“いろんな色”で密集するところがすごい好きなんです.キャンデーの缶をひっくり返したみたいな.特定の色だけだったりすると,なにか物足りない.これはそのへん狙ったみたんですが...まだまだ色の種類が足りないかな.少し鮮明ではないように見えますが,DA50-200mm の望遠端からのトリミング⇒縮小なんで.沼田町萌えの丘.(2005/06)


これはまたシブイ写りとなりましたね...出始めの黄色のルピナスも素敵だったんですが,DA50-200mm のこの描写には正直,良い意味で裏切られました.焦点距離は 150mm です.沼田町萌えの丘.(2005/06)


ルピナスの名所と聞いてわざわざ出かけたんですが,今年の北海道は夏の訪れも遅くて,まだ出始めの状態でした.しかし,それはそれでまたルピナスの違う風情も.DA50-200mm のテレ端ですが,なかなかシャープですね.ボケもそれほどうるさくないみたいで,望遠もやっぱり良いもんだ.この丘では結局,DA50-200mm 一本の撮影でした.沼田町萌えの丘.(2005/06)


最近 DA16-45 mm の出番が減って少しフラストレーションが溜まっていたんですが...これは久しぶりの DA ブルー&16 mmパース炸裂写真.雲も切ない感じで,こういうのが好きなんですよね.それにしても,ダケカンバも弱々しくて,なんか下界の夏真っ盛りの雰囲気とは違うな,と.夕張市丁未公園.(2005/06)


これって,夏なんですかね...まあいっか.(^^; DA50-200 mm の初ギャラリー写真です.160 mm ですが,前面にある枯れ幹がなんとなくシャープじゃなく見えるのは,多点フォーカスが後ろの湖面に抜けてしまったせいです.全体の写りはなかなかシャープですよ.まだ雪解け水で緑色の湖面に立つさざ波がゆったりとした弧を描いてました.三笠市桂沢湖.(2005/06)


このポイントは,夢のような新緑の風景を以前コンデジで撮ったことがあったので,それ以来何度か狙っているんですが...なかなかタイミングが難しくて.この日は,下界はまあまあ晴れていたのですが,行ってみたら全山,深い霧に覆われていました.がっかりしたんですが,これはこれで風情があるというか...寒々と流れる霧の中に新緑?の白樺の林が見え隠れしていました.捨てる神あれば拾う神あり...夕張市丁未公園.(2005/06)


この花(・木)は,はじめて見ました.気品のある華麗さというか,何か北海道とは違う風土を感じてしまいました.帰ってから調べてみたら,どうも“エゴノキ”のようですね.そう言われてみると,前田真三の写真で見たことがあるような.おっと,左の葉の裏に見事な青虫が...シャッター切ったときには気づきませんでした.岩手県前沢町前沢SA.(2005/06)


仕事で急斜面を100m以上も降りたんですが...登って帰ろうとしたら息が切れて...トシです.で,バックパックから *istD 取り出して,こんなのを撮りながらゆっくりと戻りました.同僚はあきれてましたが.ふと見上げれば緑また緑...岩手県盛岡市銭掛西方.(2005/06)


おそらくセンダイハギだと思うんですが,畑のあぜにこれが群生してました.黄色がすごくフレッシュで,それを際立たせるために,中央部をトリミングしています.あえて真上から撮ったんでぜんぜんセンダイハギらしく見えませんが,このシンメトリックな造形がなんとも面白かった.岩手県盛岡市簗場.(2005/06)


下のと同じ場所ですが,こちらは朱色が濃く,なんか凄みがあります...ていうか凄味ありすぎ.背景はうっすらと霧が出ているので,太い木とツツジが浮き立ちました.本州の自然の風景もなかなか良いもんだ.岩手県盛岡市ヨロベツ林道.(2005/06)


絵画的...こんなヤマツツジが自生しているんですから,なんとなく北海道とは違う.このときはまだ朝も早く,林道は霧に覆われていました.そこにこの薄い朱色が見えたときにはズキンと来ましたね.陽射しが無いせいで,しっとりとしたいい色が出てくれました.もちろんカメラとレンズ(タム28-75mm)も良いんだろうけど.岩手県盛岡市ヨロベツ林道.(2005/06)


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