大平層クロリトイドホルンフェルス
住田町犬頭林道.こちらも弱変成鉱物であるが,多少特別な意味合いを持つものかもしれない.要するに,岩井さん(だったか?)が指摘したように,源岩の全岩組成制御であるという.Fe3+, Al-rich ということになるわけだが,それ以上は私には説明できない.
これはクロリトイドの晶癖の一つで,束状の集合体をなすもの.直交ポーラで撮影したもので,特徴的な異常干渉色が顕著である.
なお南部北上古生層でクロリトイドが生成しているのは,『下部ペルム系基底部』と『下部石炭系大平層上部』の泥質岩だけである.後者は特に total Fe2O3 が 18 wt% を越えているものがあり,かなり特殊である.通常の泥岩で 6 - 8 wt%.ラテライト質風化残留土壌の要素を持つもの,と考えている.