日詰-気仙沼断層(生出峠露頭)

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日詰-気仙沼断層の断層面を捉えた貴重なショット.左が石炭系仙婆巌層の石灰質泥岩.右がペルム系登米層(?)相当層の黒色泥岩,おそらく南西方向を見ているものと思われるが,断層面の傾斜が西傾斜に見えるのが,地質学的意味があるかどうかは不明.なぜか断層面の近接ショットはないが,黒色泥岩中に断層破砕帯とおぼしき面が見えている.

有名な大規模断層であるにも拘わらず,それを捉えた画像はネット上にはほとんどない.Google や Bing で検索してみても,私自身が地質ブログに掲載した画像だけがヒットするような有様である.それ以外に唯一ヒットしたのは気仙沼市教育委員会の上八瀬化石産地に関する報告書の中で,おそらく田沢純一さんが撮影した飯森峠の露頭写真があるが,もちろんモノクロで画質は非常に悪く,詳しい説明はない.本家本元の永広(1974, 1977)には写真図版はない.

常々思うのだが...一般社会が地質学というものを軽視していることは否めない現状であるが,地質学(研究者)の側も一般社会を軽視してはいないだろうか? ネット空間というのは現代社会の基本インフラである.その中に日詰-気仙沼断層の画像が1枚も見つからないというのは,地質研究者側の一種の『怠慢』を表しているというのが正直な感想である.

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