私的・北海道地質百選
『炭鉱メモリアル公園』
道内には炭鉱跡はいくらでもあるが,それが整備された展示場所(・物)となっているところは,筆者の知る限り,実はそう多くない.
美唄市東美唄町にあった三菱美唄炭鉱は Wikipedia によると,1913 年にその前身が開業し,1973 年に閉山した.閉山後,北海道によって『炭鉱メモリアル森林公園』として整備され開放されている.
まず目を引くのは,二基の鮮やかなオレンジ色の立て坑櫓である(右写真).
どういう形式かは分からないのだが,奔別炭鉱立て坑のようなストレートなものではなく,写真手前のものは脚部の広がった独特な形状をしており,奥のものはストレートな形状で斜めの支持脚が付いている.
オレンジ色は塗り直されているものと思われるが,稼行当時と同じ色合いなのかどうかは分からない.
斜面のふもとには,かまぼこ型の味のある建物が立っている(右写真).いかにも唐突なので,どこかから移設されたものかもしれない.内部を見ると展示パネルが設置されているが,うかつにもそれを見るのを失念した.元は事務所のようなものだったのだろうか.
公園脇の斜面には,個人的にこの公園の最大の売りと思われる,要塞のようなコンクリ―ト建造物がある(右写真).今は半ば雑木林に覆われ,内部にも木が生えているようである.遠目に見ると,少しダークな炭鉱遺構の風情である(下写真).
この要塞構造物は『選炭ポケット』と呼ばれているもののようであるが,それが具体的にどのような働きをするのかは不明である.
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