私的・北海道地質百選
『美唄炭鉱跡』
美唄市南美唄付近には,炭鉱遺構が散在している.
中でも目を引くのは,道央自動車道美唄トンネルの美唄側坑口上の斜面にあるものだろう(右写真上).
葉で遮られない季節には,高速道を札幌方面に走る車のフロントウィンドウからはっきりと見ることができる(右写真下).
この遺構は,旧三井美唄炭鉱のもので,ホッパー(選炭場)のようなものと思われるが,炭鉱施設・構造物に知識のあまりない筆者には正確なところは分からない.
三井美唄炭鉱は, Wikipedia によると,1910 年からその前身が開業し,1963 年に閉山している.
閉山から 60 年が経過しているわけだが,遺構の保存状態は思いのほか良い.
右写真は,遺構の東側を通って三美炭鉱南露天坑へ至る道から,ヤブを漕いで近寄り撮ったものである.
2007 年時点では立ち入りに関する規制は特に見当たらなかったが,現在はどうか分からないので,注意していただきたい.
なんにせよ,夏季の野草繁茂期には,接近はとても難しいのではないかと思われる.マダニにも注意が必要である.
ホッパーのような構造物は保存はそれほど悪い状態ではない(右写真下)が,構造が崩れているところが当然あり,土砂が流れ込んでいたりしているので,その内部に足を踏み入れるようなことは非常に危険であり避けたい.
なお,斜面下の平坦部には,右下写真のような崩れかけた煙突が唐突に立っている.これも炭鉱遺構の一つと思われるが,詳細は不明である.
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