白浜泥岩脈-もうちょっと補足





和歌山県白浜町白浜漁港周辺の泥岩脈については,下で概略を書きましたが...昔の写真あさっていたら,もう少し興味深いものが出てきたので,ご紹介.撮影日は,1998年4月27日となっています.

昔はこんな時期に本州行ってたんだな...と思ってフィールドノート引っ張り出してみたら,このあと,内野さんや信州大学の吉田孝紀さんと飛騨外縁帯見て,その後早池峰に戻っています.いや~...元気だったんだな.f(^^;
で,白浜-市江は単独行動だったようですね.

まず1枚目の写真ですが,幅10 cm程度の見事な泥脈です.上から見下ろして撮った写真で,母岩はほぼ水平だと思いますが,その中の展張性割れ目に見事にぐりぐり入っています.元気ですね.ほとんど単純貫入に見えます.




で,その周りを良く見てみると...これは確か漁港の防波堤かなんかの基部に出ていたものだったと思います.写真上にわずかに見えるのがその構造物です.
面白いのが,写真ほぼ真ん中から下が含礫泥岩体になっているということで...母岩へのシルとしての貫入境界がもろに見えています.おそらく,泥ダイアピルの平坦な頭部を見ているか,あるいは本体から母岩中に横方向にシル性貫入した部分を見ているのかも.

面白いのは,前のアーティクルでも触れましたが,含礫泥岩体から母岩に向かって,斜めの割れ目に沿って泥細脈が注入しているところです.分岐・剥ぎ取りも見られるので,おそらく水圧破砕によるものなのではないかと...

この露頭,まだあるのかな? あったらもう一度見に行きたいものです.

2010/03/26 14:29:08


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