すり抜け砂岩脈
これは,いままで私が出くわした,一番『面妖な』砂岩脈です.ホストは蝦夷層群です.場所はカネオベツ沢.時は1998年.
いったい何が面妖なのか...一言で説明するのは非常に難しいですが,砂泥互層にほぼ垂直に貫入している砂岩脈が,砂泥薄互層を通過しているところで,1枚の砂岩脈としての構造を失っており,砂泥薄互層を単に破壊しているだけに見えるんですよね...で,薄互層部を通過すると,また元の厚い1枚の砂岩脈に戻っている.私はこれを『すり抜け砂岩脈』と呼んでいます.へんな名前.
なんでこんなことになっているのか,思いつくメカニズムは私にはありません.おまけにこのフィルム一眼レフで撮った写真,レタッチでかなり救ってますけど,実はレンズ内部にグリースが漏れ出して来ているのに気づかず撮ったもので,ちょうど肝心の真ん中の部分が,もやもやになっています.
で,やっぱりちゃんと観察しなくては,と3年位前に行ってみたのですが,林道が変わっているせいもあって,露頭がどこか分からず,それらしい露頭はあったのですが,この構造を示す砂岩脈はどこにもありませんでした.諸行無常.
2010/03/18 15:16:53
コメント:
長澤 (2010/10/08 10:25:00)
三次元の拡がりを持つsand dyke を露頭面という平面で切って見ているので、平面の現象だけを見て面妖に感じたのでしょうか。sannd dyke を穴の開いた波打つ板のように、私は想像しています。
コメント:
mkawa (2010/10/08 12:21:25)
長澤さん,このブログで私は,どこの誰かわからない人と地質学上の議論を行うつもりは毛頭ありません.そういう議論は別の場(論文や学会発表)で行うべきだし,ブログでの議論など多くの場合不毛だからです.
先のタコの吸盤の話も,結局知らん振りしてるみたいだし,書き込みのあら捜しをしてるみたいなコメントは,ちょっと勘弁して欲しいな.あら捜しなら誰でもいくらでも出来ます.
これに納得していただけない場合は,コメント削除させてもらいます.
コメント:
長澤 (2010/10/08 14:05:05)
先生のご気分を害してしまったことをお詫びいたします。
今後はコメントをいたしません。
貴重な路頭の写真を公開してくださり、驚きと感謝の気持ちで拝見しております。あらさがしのつもりは全くありません。写真を見せていただいて感じたことをコメントしましたが、失礼なことをしたと反省致しております。
なお、たこの吸盤の件は、先生のお書きになったものと勘違いし、どなたか調べてみる人はいませんか?とあったので、先生のブログに書き込みいたしました。申し訳ありませんでした。
コメント:
mkawa (2010/10/08 15:40:33)
長澤さん もうコメントしないということなので,読んでもらえるものかどうか分かりませんが...ネット越しのコミュニケーションは,顔が見えないだけに,単に言い放つような言い方は誤解を与えるだけだと思います.
下にある長澤さんのコメントは,『あなたは(私は知っているけど)これを知らないから(愚かにも)そう見えているんですね』という文脈にしか読めません.はっきり言ってムッとしました.三次元だなんて分かりきったことだし.
ちなみに,書かずもがなですが,私は sand dyke が『穴の開いた波打つ板』だとは思っていません.そういうのもあるかもしれないけど,一般化は出来ない.それでは,なぜすり抜けた部分が sand dyke の形状そのままの領域で破壊されているのかが説明できません.つまり,そーゆー話ではない,と思います.
議論しないと言いながら議論してしまいました.これは本能の導くところなので.
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