市江の泥ダイアピル周縁相(続き)
で,その海蝕台で何を見たのかというと...砕屑脈のオンパレードというか,見本市.:-p
まずは上の礫脈.砕屑脈の常識では,一番液状化が起こりやすくて結果的に砕屑脈になりやすいのは,中粒砂ということになっていますから,これ見て,驚きました.
その後,北海道でも古丹別層の中で礫脈を何箇所かで見たので,あまり驚かなくなりましたが.
その次に驚いたのが,この複合泥脈.この例では,周縁部が細粒で2~3ステージ,最後?の中心部が不淘汰の砂質シルト脈で,泥チップを多量に含んでいます.いや,素晴らしい.あとから紹介するつもりですが,北上三畳系中の未固結時変形現象SFDでもこういう不淘汰砂質シルトの後期貫入脈が見られるので,何か共通した要因・メカニズムがありそうです.
あとけっこう面白いと思ったのが,粒度による貫入の前後関係です.見た限りではこんな風に,泥脈が先で,そのあとにクロスカットで砂脈,というのが多かったように記憶しています.逆もあったのかも?
とにかくこんなのが海蝕台上に乱舞しているわけですから,“ゲテモノ好き”の私は,もう逝きそうになりました.(^^;
これらの方向や前後関係や厚さなどのデータを統計的に取れれば,それだけで,面白い研究になったんじゃないかな...?
この泥ダイアピルについては,そういう観点の研究は行われていない(公表されていない)ようなので,やる価値はあるみたいな.
なんというか...死ぬまでにもう一度行ってみたい,市江崎.f(^^;
2009/09/17 14:02:37