雪の成層構造
季節はずれになってしまったというのに,なんだか雪の地層の話をはじめちゃったもので,成り行きということで.
私が最初に雪の地層に着目したというか,これはすごいよなと思ったのは,その成層構造です.市街地では除雪という人為的営為が入り込むので,その成層構造もそれに制御されて,いろいろと複雑になります.
上の写真はその典型例ですが,単純な積雪葉理部と除雪による塊状部とが実に良いコントラストを見せています.同じ塊状部でも,滑り止めの土砂が混じって汚いものと,白く清らかなものとがあるのは,除雪のタイミングや様式の違いによるものでしょう.
ただ謎なのは,葉理部でも茶色く濁った部分があるということで...これはちょっとノーアイデアです.
上の厚い塊状部では,心なしか付加の方向が見えるような気がします.
成層構造がもうちょっとワイドに見えるようにパノラマ合成してみるとこんな感じです.見ているとなかなか飽きませんよね.(^^; 上部の茶色い塊状部の上面が波打っているというか凹凸しているのは,除雪時に出来る非平面性なのかも.
あと,実際の雪の地層見て気づいてる人は気づいてると思いますが...このみごとな成層構造,実は(特に塊状部では)この見えてる面に垂直な方向の奥行きは非常に小さいのです.そういう意味では,平面的に広がって形成される通常の地層とは違って,側方付加の要素が非常に大きいものだと思います.
2010/04/01 12:35:46