判官館のソールマーク
懺悔しなくてもいい気楽な話を...:-p
新冠町判官館海岸の(新)第三系中のソールマークです.海岸はこんな感じで,ほぼ直立した地層が塔のように立っています.写真の右端に見えるのがJRのトンネルで...新冠町青年の家(だったかな?)から海岸方向に歩くと左手に新冠川河口にかかるJRの鉄橋が見えてきますので,その下を護岸沿いに歩くと,海岸に到達できます.新冠川の水量が増えているときにはちょっと怖いです.昔は線路の上を越えていくしかなかったという話なんで,それよりはいいかも.
で,この塔のような露頭の真ん中下のところに波浪侵食で出来たノッチが見えますが,その中に入るとその天井にかけて,こんなものが見えます.
地層の上位は向かって左(西)側なので,これは層理面を下から見ていることになります.言い忘れましたが,地層は粗粒砂岩と礫質砂岩・礫岩の互層で,その少なくとも大部分はタービダイトです.
まあ要するに,“フルートマーク”を見ているということですが,この写真で見る限り,その古流向は右上⇒左下ということになると思います.
周りの地層を見るとこんな構造も見られます.
左側が上位で,要するにロードキャストなんですが,上のフルートマークの状況から察するに,フルートマークの凹凸から発生(成長)したものだと思われます.
このノッチの中のソールマーク,この数年見ていると,どんどんと風化が進んで,マークの形状が崩れてきています.このままだと,もってあと十年くらいじゃないかな?と.また新しい層理面が剥離してくれればいいんですけどね.
いつもの余計な話を書いちゃいますが...判官館というと,かなり前(大学院時代?)に,第2講座の“地下水調査”で,判官館の丘の中腹に立っていた『ホテル判官館』に泊まったのを覚えています.向かい側に,病院の廃墟(?)みたいなのが立っていてなんだか気味が悪かったのを覚えています.ホテルの経営者の息子さんは軽い知的障害があるみたいでしたが,夕食の準備などを手伝っていて,“鮭のちゃんちゃん焼き”の大きな皿をうやうやしく運んでくれたのが思い出されます.そのあと,たしか新聞記事で読んだのですが,ホテル判官館は火事で全焼してしまい,すごく驚きました.いまは影も形もありません.あの一家はいまどうしてるのかな...?
2009/12/03 09:34:15