砂粒子沈降実験-画像解析
さて...ということで砂柱を十分割してマクロ撮影した砂粒子画像を,画像解析ソフトに食わせてやります.
画像解析ソフトとしては,(金もないので)フリーソフトの定番 ImageJ しか選択肢はありません.この ImageJ,元は NIH Image ⇒ Scion Image と変遷した老舗フリーソフトですが,現在は Java の上で動くソフトとなっています.おそらく医学系の使用を前提にしたものだと思います.NIH というのは,アメリカ国立衛生研究所(National Institute of Health)ですので.
上の画像は,マクロ画像から切り出した砂粒子画像を,ImageJ で最適化し,それに対して色スレッショルドを設定し,輪郭(粒子)抽出を行ったものです.
先に言っておくと,このソフト(というか手法)では,砂柱のまともな粒度分布は得られません.(^^; なぜかというと,粒子抽出のアルゴリスムが,単色粒子(赤血球,とか)を前提としたものだからです.砂粒子の場合は,それぞれ様々な色調を持っていますので,それらの全体を粒子抽出することは原理的に無理です.スレッショルドのアルゴリスムはいろいろなものが用意されているのですが,どれも大同小異でした.(Max Entropy法がまあまあまともか)
この点は,『ある一定の(に近い)色調と階調を持ち,閉曲線で囲まれた部分を粒子として抽出する』というアルゴリスムでないと解決できないと思われます.どこかにそういうソフトないのかな...? どなたか知っている人がいたらご教示よろしく.
ともあれ(学生実験ですから),そういう細かい(か?)ことは抜きにしてえいやっと粒子解析をかけてやると,右のような結果が得られます.左から順番に砂柱を十分割した領域の上へと並んでいます.青が平均粒径,赤紫が標準偏差です.これを見ると,領域4・5あたりでデコボコがありますが,上方へ平均粒径・標準偏差(淘汰度)ともに漸減しており,まあまあの結果ではないでしょうか? 歪み度も漸減しているのは...よく分らんです.最上部で歪み度が突出しているというのは何か意味がありそうですが.
2013/02/07 10:50:28