スズメバチ危機一髪
私のような初老年代になると,スズメバチはフィールドの最大の脅威の一つです.子供だったら『刺されてとっても痛かったの』で済みますが,特に中高年男性はそういう笑い話では済まない場合が.
この写真は,学生実習で行った日高町サンゴの沢下流の林道下のトンネルです.出口の天井に不吉なものがぶら下がっていますね.スズメバチの巣です.
実は私は,学生指導をしながら,このトンネルを一人でくぐっていって,出口付近で水の少ない左側を通って左上の林道に上がって行ったんですね...なにも気付かずに.
つまり,スズメバチの巣と私の頭の距離は1.5m 程度だったと思います.間一髪でした.
その後,指導教官の一人とTAがこれを見つけて警告を発してくれたので,このトンネルから上流は実習区域外とし,立ち入り禁止にしました.
遠くから観察していると,巣の外側に数匹のスズメバチが止まっており,時々周りを警戒するかのように数mの範囲で飛び交い,また巣に戻っています.私は完全にその警戒区域の中に...(@_@) しかし,スズメバチの直接的な警戒行動(=周りを飛び交うとか)はなかったので,スズメバチも寝ぼけていたのかも.
言うまでもなく,一番危険なのは,刺されてアナフィラキシーショックを起こすことです.これは短時間で死にいたることがあるので,まったく怖いです.私はまだ(子供の時も含めて)スズメバチに刺されたことはありませんので,『一度刺されると次は...』というケースには該当しませんが,もともとアレルギー体質なので,自分ではかなりヤバい方だと思っています.
医学的な対策としては,やはり『エピペン』を携帯することでしょうか? これはエピネフィリン(=アドレナリン)を大腿部へ筋肉注射するための注射器で,日本国内ではあまり聞きませんけど,海外では良く『エピペンで助かった』という話を聞きますね.欠点は,高い(1本1万円)のと,医師の処方箋が必要なことと,有効期間が短い(数か月以下)ことでしょうか.高いことに関しては,確か現在は保険適用されるはずなので,3千円くらいで済みますね.命を落とすのと3千円では,どっちがイタいか...
でも考えてみると,アナフィラキシーショックを起こして意識を失ってしまったら自分ではもう注射できないので,同行者がいる・同行者はエピペンのことを知っている,という条件が必要ですね.意識を失う前に自分で注射できる,なんて可能なのかな...?
2012/09/07 12:13:27