東北地方太平洋沖地震の震源





未曾有の大災害時にこんなことのんきに書いてるのもどうかと思われそうですが,『現実逃避』とお考えください.東北地方のいろいろな状況・起こった事をテレビで見ていると,心が裂けそうになってきます.

03/11 の M9.0 地震の前に 03/09 の M7.2 地震があったことはご存知と思います.札幌の勤務先ビルでもけっこう長く揺れましたが,その後震源地を知り,海溝の陸側だし,想定内のプレート境界型地震だろうな...と思いました.

しかし,少し不審に思ったのは次の2点です.
① 震源の深さが10 kmとかなり浅い.
② それなのに,震度の分布が非常に広範囲だった.
もちろん私は地震には素人なので,特に不思議なことでも何でもないのかもしれませんが...

②については,あれこれ調べていたら,海溝軸(の堆積物?)を伝播して地震波がかなり遠くまで伝わることがあるという話を知り,そういうこともあるんだ?!と.

ただ,①については,多少プレートテクトニクスに関わっているものとして,ちょっと不思議でした.プレート境界型地震としては『浅すぎないか?』ということです.良く知られているように,岩盤の破壊強度は封圧が低いほど小さくなりますから,こんな深さで大きな地震が起きるような歪みが蓄積しているもんだろうか?と思いました.
もちろん,震源地でのプレート沈み込み境界(海洋プレート上面)の深さはどのくらいなんだろう? 震源はその上なんだろうかそれとも下なんだろうか? それによっても話が違ってきます.

ということでちょっと調べてみた結果が上の図です.ただ公表されている震源の緯度経度値が必ずしも consistent ではなく,特に 03/11 の本震?は少し違っているかもしれません.

分かったことは,本震の震源は日本海溝の海溝軸から約80 kmの水平離隔を持っている.03/09 のは約 60 km.この地域での日本海溝の深さは 7300-7400 m.

これらから,ちょっと簡単な計算をしてみました.

(以下,続く)


2011/03/17 12:02:44


カテゴリー目次へ戻る
トップページへ戻る