火星の地質学者
NASAの火星探査機 Rovers (Spirits + Opportunity) が火星に着陸したのは2004年1月.それからもう5年が経ちましたが,この2機の探査機は,驚くべきことにまだ“生きて”います.
この Mars Rovers の目的は『火星に水が存在したこと』を証明することにありました.そのため探査機は,ルーペ・カメラ・化学分析装置を装備した,まさに“火星の地質学者”として作られました.さすがにハンマーは持っていませんでしたが,研磨ドリルを備えています.
で,Mars Rovers の最大の発見は『火星の地層』の発見(というか,確認)だったでしょう.まさに歴史的な発見だと思うのですが,日本国内の地質学の分野では,不思議なことにあまり注目されてないように思われます.学会誌での紹介記事も見たことがありません.なんでだろう...
上の写真は,NASA の Mars Rovers のHPから拝借した『クレータ内壁に露出する地層』の写真ですが,これを見て胸を躍らせない地質屋がいるでしょうか...? 少なくとも私はしびれるような感動を味わいました.これこそ地質学のフロンティアなのではないかと.
このカテゴリーでは,Rovers の成果について,いろいろと紹介していこうと考えています.
2009/03/18 09:54:10