火星のデルタ成層
私がブログ更新をさぼっている間に,Curiosity はまた地質屋としての大きな仕事をやっていました.
この写真は,Gale クレータ内の地層ですが,見事な斜交成層を示す砂岩層です.NASA の科学者たちは,これと前に紹介した礫岩層そして薄層理泥岩層が,Gale クレータ内で形成された湖成デルタ相であると結論付けています.
これはある意味で,『火星で最初に確認された(系統的な)水成層』ということになります.Oppotunityが EnduranceクレータやVictoriaクレータ内で発見した地層は当初海浜性か?と言われましたが,その後の堆積学的な検討によって砂漠風成層とそれに伴う playa lake の堆積物であることが明らかになっていますので.
ということで,NASAの科学者たちは,Galeクレータが水で満たされた時の復元画像を作成しました.
なんだかこの画像見ると小さな水たまりみたいに見えますが,Galeクレータの直径は150 km以上,深さは4000 m以上ある(Wikipediaより)んですよね...湖だった期間も数千万年以上と.
2015/03/06 12:41:12