薄衣型礫岩の出所
ということで,久しぶりに南部北上に戻ってきました.しばらく続くかも...
上の写真は,私のサンプルではありません.これはいまどこにあるんでしょうか...? 旧地鉱教室時代,湊先生の部屋の前あたりにずっと飾ってあったものです.それをこっそりと一時拝借して写真に撮ってあったものということで.
何かというと,有名な『薄衣型礫岩』です.このサンプルの産地は不明ですが,岩手県川崎村(現一関市)あたりかも.あるいは住田町子飼沢あたりか?
薄衣型礫岩というと,故加納先生の一連の研究が有名ですが,一言で定義すると,『中期~後期ペルム紀の含花崗岩質含礫礫岩』ということになるのかも.
最近では(と言っても2000年あたりまでの話),信州大学の吉田孝紀さんの研究が代表的なものですが,要は,島弧テレーンとの衝突イベントがあったのではないかと.
この辺は,薄衣礫岩の起源を volcano-plutonic formation とした加納先生の結論と共通したところがあります.当然ですけど.
ただ私のアタマでは...当時のテクトニックな状況をイマイチ思い浮かべることが出来ないんですよね...『おそらくかなりの規模の島弧テレーン』『それは現在の南部北上どころか,日本列島には影も形(言い過ぎか ^^;)もない』...この2点がどうもネックになっております.
茨城大学の田切さんあたりが最近精力的にやっている日立古生層がそのブレイクスルーになるんじゃないかな?なんて勝手に想像しているのですが,要するに勝手な想像です.:-p
2009/12/11 13:32:31