氷上花崗岩の『母岩』





これは,いくら考えても,答えのぜんぜん出ない問題ですね...氷上花崗岩の母岩というか,“外側”はなんなんでしょう?

写真は,氷上花崗岩体中のゼノブロックとして有名な壷の沢片麻岩で,陸前高田市氷上山西方で撮ったものです.これが本来の大陸性(?)高変成度片麻岩などではなく,もっと低変成度の,おそらく泥質片岩のホルンフェルスであることは,多くの研究者の一致点だと思います.じゃ,いつの時代のなになの?と言われると難しいのですが.

私は(根拠ないのですが)氷上花崗岩は,そのイメージよりももっと“薄っぺらな”岩体なのではないかと想像しています.南部北上古生層の下にべったりと存在していたのなら,もっといろいろとあちこちにその残渣を残しているはずというか...

少なくとも氷上花崗岩の“先シルル紀部分”は,南部北上の萌芽体であるオルドビス紀(?)海洋性島弧の1コンポーネントだったのではないかと.それが,奥火の土岩体の周りに存在する“謎の緑色岩”(シルル系の礫にもある)や,気仙川ゼノリス,そして南部北上帯北縁の苦鉄質岩体を見てきてのイメージです.あくまでも単なるイメージ(=想像)ですが.

2009/11/09 11:31:15


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