斉一観は...?





これ...まあよくある単なる生物擾乱ですよね.それがどうした,と.

実はこれ,南部北上中央部(世田米亜帯:川村・川村,1981)の下部石炭系尻高沢層の砂泥互層中のものです.場所は火の土北方.トルネー統ですから,だいたい 350 Ma.

見つけたのは,いつだったかな? このへんは卒論から調査しているところなので,その頃だったかもしれません.当初は『日本最古の生物擾乱構造?!』なんて喜んだものですが,そんなはずはないですね.どこにでもあるもんですから.

何を言いたいのかというと...今から思うと信じがたいのですが,当時は『(北上)古生層は特別』という先入観念というか,思い込みが“北大南部北上学派”にはあったように思います.湊先生の『地層学』にもその断片が垣間見えるような気がします(ex. 152p.).地向斜という概念が強すぎたのか.これは舟橋先生らの岩石学分野でも同じだったように思われます.今となっては実に不思議ですが.

私の経験で言うと,下部石炭系に普遍的に存在する『シャールスタイン』が要するに“玄武岩質火山岩類”で,『玢岩質凝灰岩』が要するに流紋岩質凝灰岩である,ことを納得してもらうのに非常に苦労した記憶があります.そういう意味で,たかが生物擾乱一つでも,感動したのかと.他(の普通の世界)と同じ?!ということで.

いろいろな意味で,湊先生の古生層地層学は,特別なものだったなという気がします.それは私のかつてのバイブル,湊(1941)の記載重視の地層学とはどこか異質なものだった.

2009/06/23 09:57:26


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