夕張の歴史
ここは『夕張石炭の歴史村』です.一時はかなりの盛況を誇ったこのテーマパークも,夕張市の財政再建団体指定以後,火が消えたようです.民間観光会社に移管されてから多少は盛り返すかな?と期待していたのですが,行くたびに建物や設備が取り壊されていて,客はほとんどおらず,たまに訪れる一般の人も,ここは一体なんなのか不思議な表情をしている人が多いです.
こういった場所の写真を撮ったりしていると,時に『他人の不幸を何を面白がっているのか?』といった誤解を受けることがありますが,それに合理的に反論する術は私にはありません.私の地質屋としての感情がそもそも合理的ではないからです.
一時は日本の社会の基盤を支えた石炭産業,そしてその産業の基礎を支えていた地質学・地層学...そのことを考えるとき,本当に複雑なものが自分の中にあって,到底説明など不可能な気がします.
この像は,おそらく炭鉱の安全と生産を象徴したものだと思います.この歴史村の中でこれを見るとき,胸が締め付けられるような気がします.
石炭の歴史村のシンボルとも言える,立て坑跡です.これがもともとここにあったものか,それとも歴史村を整備するときにどこかから移設されたものかは私には分かりません.場所を考えると,もともとこの場所に建っていたものかも,とは思いますが.
この地質遺産カテゴリーでは,こういったものを紹介していくことになると思います.
2010/03/18 10:59:59