羽幌築別炭鉱あと





この炭鉱遺産は,個人的に非常に思い出深いものです.というのは,この炭鉱跡の少学校の校舎が『緑の村』という町営の研修施設になっていて,私が北大地鉱の助手になってしばらくの間,3年生の地質実習がその施設を利用して行われていたのです.その緑の村もその後,立ち行かなくなって閉鎖されています.

ただその実習をやっていたときの私は,炭鉱遺産などにまったく興味がなく,写真1枚撮っていません.今考えるともったいないことをしたものです.
上の写真は,道道沿いに残っている,おそらく選炭場跡ですが,非常に立派なもので保存状態もよく,地質遺産として一級のものだと思います.




近寄ってみるとこんな感じで,舗装道路沿いでこんな立派なものが見えるのは,これくらいかと思います.
この建物の少し下流側には,事務所かなにかの木造廃屋が残っていますが,年々行くたびに崩壊が激しくなっています.




この築別炭鉱跡で個人的にもっともショッキングというか,廃墟マニアにはたまらないだろうな...と思わされるのが,左写真です.つまり,当時の4階建ての炭鉱団地の建物がそのまま残っているのです.これは 2006 年に撮ったものですが,3棟あります.奥の方は既に雑木に覆われており,立ち入る気は起きませんでしたが,なにか『人類滅亡後の世界』みたいで,ぞくぞくしました.
ただこの場所も,無茶な若者の肝試しの場所になってしまっているようで,スプレー缶による落書きが年々多くなっています.困ったもんです.

2010/11/30 13:18:49


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