野花南の変形蝦夷
蝦夷変形がらみで,古い資料ですが一つだけ.こういう機会にでも紹介しておかないと,埋もれてしまうやつです.
場所は,芦別市野花南東方のオチヌンペ川下流部です.たまたま河川改修工事で剥いだところを撮ったものです.と言ってもこの写真を撮ったのは私ではなく,当時修士課程で蝦夷砂岩の化学組成をやっていた藤本樹快君です.撮影日時は分かりませんが,1996-1997年頃だったと.
このパノラマ写真は,彼が置いていった7枚の写真から私がパノラマ合成したものです.層準はこれもいわゆる“中部蝦夷層群”だと思いますが...こういうのを『スランプね』というのは簡単で,実際ほとんどの場合そう言われているわけですが,私はおそらくそうではないと思います.
これが蝦夷層群堆積直後,すなわち白亜紀の構造変形だったら嬉しいけど,そういう証拠もまだないわけで,極端な話,北海道中軸帯の構造配列が出来上がった(新)第三紀でもいいわけなんで...そのへんが追究できなかったのが,心残りです.
書き忘れましたけど,この“露頭”が出ていたのは工事期間中だけで,見に行っても,もはや見れません.
2009/12/02 10:07:54