アイニンカップ岬の根室層群
臨界実験所のすぐ南には『愛冠(アイカップ)岬』というのがありますが,これはそこからさらに南東に行った,筑紫恋の南のところです.
で,露頭を見ると,ここもなにやら不穏な雰囲気が.岩相としては,厚層砂岩層を含むタービダイト砂岩・泥岩互層ですが,その互層構造はご覧のとおり.
接近して見るとこんな感じです.単純に砂岩のコンピーテント層が破断・崩壊しているだけではなく,泥岩層内には明瞭に層平行な剪断面構造が見えています(写真右上).写真中央上には,左落ちの正断層で転位している砂岩層があります.
また写真左下を見ると,上位の厚層砂岩層はちゃんと連続しているのに,その下位の厚層砂岩層は突然左端部が消滅し(乗り上げているようにも見える?),薄層理互層と癒着しています.
もちろん正確な構造は,こうやって露頭見上げているんじゃダメで,露頭をオルソに見ないとほんとのところは見えないわけですが...いずれにせよ,こういうのをスランプで作るにはどうしたらいいのか? 正直言ってよく分かりません.
層状構造を半ば保持したまま伸長破断させるには,ある程度の封圧・強度が必要なんじゃないかな?と.単なる思い込みでしょうか?
こいつを明らかにするには,一体どのような調査研究が必要なのか?と頭傾げながら戻りました.
船でも使って沖から仔細に観察するしかないんじゃないのかな? それとも金あったら無人ラジコンンヘリとか...そう言えば,四万十帯では平朝彦さんでしたっけ?カメラ付けた凧飛ばして上空から写真撮ったのがありましたね.
2011/07/28 12:23:49