露頭写真とHDR
HDR(High Dynamic Range)写真というのは,あまりなじみが無いものかもしれませんが,デジカメのダイナミックレンジの狭さをデジタル処理で回避する一つの手段として重要なものだと思います.
で,この機能,風景とか趣味領域でそのスジでは広く使われているわけですが,業務用途としてみると,われわれ野外地質屋にはきわめて有用なものです.
こういうシーン,野外地質屋だったら誰でも経験があるでしょう.せっかくの露頭に木洩れ陽が差していて,陰のところは真っ黒.そっちに露出あわせると日が当たっているところは白飛び...こればっかりはどうにもなりません.木を切り倒すわけにも行かないし.:-p
ここで出てくるのがHDR写真です.実は上の写真は露出ブラケットで撮ったうちの±0EVのものです.これと露出±1EVの3枚を Photomatix というHDR合成ソフトで処理するとこうなるわけです.メリットは一目瞭然ですね.(これを不自然な写真と言ってはいけない ^^;)
地質屋の間でもこういう手法はまだ広くは知られていないと思うので,紹介しておきたいと思います.
2009/03/16 10:40:09