豊浜のルーツ
今日はちょっと余裕が無いのですが,とにかく始めたからには,毎日1個は書こうと思っているので...
これは私にとっては非常に重い写真です.いろいろな思いが頭の中に湧き起こってきます.
故渡辺暉夫教授が豊浜トンネル崩落事故の直後,おそらく1996年の2月に撮影した崩落現場周辺の斜面状況です.たぶん,セタカムイ側の覆道上から撮ったものだと.これについては1966年に撮影された写真との比較検証を渡辺・大場(1996)が行っています.
豊浜トンネル崩落事故は,それまで単なる古生層屋だった私にとっては,大きなターニングポイントになりました.その予見性や機構などについては,さまざまな考えがあり,それらのどれが正しいとか言うつもりは毛頭ありません.
しかしいろんな意味で,北海道の地質をやっていた地質屋の中に“ヒビ”を入れた出来事だったな...と思います.私自身がそのヒビのどちら側に立っているのかは自分にも分かりません.
この写真は,渡辺さん(とあえて呼ばせていただきますが)に見せてもらったとき,お願いしてスキャンさせてもらったものです.勝手にブログに載せるのもどうかと思いましたが,渡辺さんから私に託されたものだと,これも勝手に思い込んでいます.
あれからもう長い時間がたったんだな...と,不思議な感じがします.
2009/04/07 15:49:06