赤岩青巌峡
占冠村の市街地の南方に,赤岩青巌峡というところがあります.読んで字のごとく,川(鵡川)の中を見るとこんな感じで,峡谷の中に大きな赤い岩がごろごろしていて,なるほど,と.
川岸の道路端には,占冠村による看板が立てられています.日高地向斜とか輝緑凝灰岩とか,私の世代にはちょっと懐かしい言葉もちりばめられていますが,要するに,神居古潭帯の前期白亜紀付加体の変成部(ハッタオマナイ層)が露出しているわけです.この看板を読むと,青巌というのは輝緑凝灰岩(要するに弱変成玄武岩質火山岩類)のことというようにも読めますが,そうなのかな?
赤岩のところから対岸(東側)を見ると,蛇紋岩が露出?していて,全体に地すべり地形を形成しているようです.私は,勝手に,これが青巌なんじゃないかな?と思っているのですが,どうでしょうか?
赤岩の露出は鵡川とニセイパオマナイ川との分岐点付近に大きなものがあり,ロッククライミングのサイトになっています.見事な成層赤色チャートです.休日に地質見学に行くと,まず確実にクライマーが取付いていますので,おかげで,この赤色チャートにハンマーをふるうことはとてもできないような雰囲気です.実際,クライマーからこっぴどく怒られた人を私は知っています.(^^;
この赤色チャート,ルーペで良く見ると,1 mm以下のサイズの黒っぽい粒々がたくさん入っており,放散虫化石を大量に含んでいることが分かります.ただ,弱変成を受けて再結晶していますので,時代(ジュラ紀?)が分かるようなものはまだ出ていないと思います.
2014/03/11 14:30:30