破断互層というか...
このブログ開設を機にいろいろと用意した資料的な写真のストックを,この1年でほとんど使い果たしてしまいました.うーむ...あとは新ネタ探すしかないのか,と思って,一応手持ちの写真ライブラリをもう一度チェックしてみたら,出るわ出るわ...またもやもう一年くらいは優にもちそうなほどです.まあ,ネタのクオリティというか面白さは二番煎じになるかもしれませんが...
これは...いったいいつ撮った写真なんだろう? 手帳を繰ってみたら,1993年夏のことのようです.目的は地下水賦存調査だったんですが,地下水??
場所は,新得町トムラウシ川のどこかです.チカベツの北のあたりだったか...なにしろこの調査は,調査が調査なので,土地勘も何もなし.
地質体は当然,日高帯付加体の砕屑岩互層ですね.それにしても見事な破断構造です.このときは,すげぇなと思っただけでそれ以上のフィロソフィーはありませんでした.いまもありませんけど.無数の砂岩ロゼンジや孤立した褶曲軸部が印象的です.
いまさらですが,付加体内部の剪断作用のすごさに寒気がしてしまいますね.ちゃんと変形を classify して順番を追っていけば..と思うんですが.
ちなみにこの調査に確か参加してたと思う寺田剛君は,この姿に感銘を受けたわけではないんだろうけど,D論研究で北部北上付加体の変形構造に手を染めることとなりました.案の定きわめて手ごわいもので,一筋縄では行きませんでしたが.先駆的な仕事だったと感心しています.
2010/03/19 14:05:02