襟裳岬からその北方にかけては,何段もの海成段丘が良好に発達する地域である.写真の背後に見えるのは豊似岳を含む日高山脈の南端部.その手前に標高 200 m 前後の段丘面(豊似面)がはっきりと見える.その手前のやや海側に傾斜した面が小越(おごし)面,さらに手前は海岸湿地と砂丘となっている.豊似面の離水時期は約15万年前(中期更新世)とされている.その時期の海水準が現在より 120 m 低下していたと仮定すると,豊似面の上昇速度は 0.21 cm/year となる.これは日高山脈の内部的な上昇速度とほぼ等しく,興味深い.2010年7月撮影.えりも町千人浜.
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