写真管理ソフトについてのあれこれ


記事は新しいもの順です.

ACDSee Pro 5 

 ACDSee Pro のニューバージョン5が,突然発売されました.ACDSeeユーザフォーラムのスタッフも知らなかったようで,驚きました.ただ...



 このスクリーンショット見て分かるように,Pro4 とほとんど違いがありません.リリースノート見ても,ドッジアンドバーン機能が増えたとか,そういうたいしたことのないものばかりです.

 上の画面見ると,小さくて分からないかもしれませんが,メタデータペインにレンズ情報の項目が新設されてます.ただしこれ,Exif makernote からレンズIDを直接読んで(解釈して)くれているわけではなくて,どうやら XMP セクションのレンズ名を単に読んでいるだけのようです.その証拠に,ペンタの撮って出しJPEGや PEF ファイルではレンズ情報は表示されません.XMP セクションにレンズ名の解釈を書き込む Lightroom と Silkypix の吐き出した JPEG だけです.この辺は,Zoner Photo Studio と比べると大きなディスアドバンテージですね.

 要するにこれは,ACDSee Pro の新バージョンではなくて,Pro4 のバグフィックス・機能増強版と考えたほうがいいみたいです.せいぜい Pro 4.5 というところかと.
 そんなわけで,当初既存ユーザへの優待価格が $99 というのを見て,購入はやめようと思っていたのですが,その後 ACD system からのダイレクトメールで,$29 で購入できるというクーポンコードが送られてきたため,3千円くらいなら,と買ってしまいました.

 私にとっては,ACDSee Pro はすでに常用写真管理ソフトから外れているんですが,『あるフォルダ内のGPSタグの付いたすべての写真の地図表示を一括してやってくれる』という機能は,他のソフトには見られないもので,これは重宝しています.まあそんな程度ですが.

(2011/10/01)


Picasa 3 

 ACDSee Pro も Zoner Photo Studio も PMB も Lightroom も持っているというのに,Google のフリーソフト Picasa を入れてしまいました.昔も何度か入れてみたことがありますが,そのたびに役に立たんと消していたソフトです.



 一体何に使うつもりなんでしょうか? はっきり言って画像編集機能は,冗談としか思えないような低レベルのものだし,画像管理機能も,どこと言って特徴のない普通のビューアです.スキンも平凡.たしかに Google らしく,画面表示のおしゃれなギミックは相当なものですが.
 要するに,これのために入れたのです.



 え?これが何か,って...? Picasa3 付属の画像表示スクリーンセーバです.画像表示スクリーンセーバの例に漏れずいろいろな遷移イフェクトが用意されていますが,私が気に入ったのは,この“コラージュ”です.似たようなものはたくさんありますが,これは『深い階層のサブフォルダ指定もOK』『十数枚表示されると下のものから一枚ずつ消えていく』というのが特徴かな? 特に後者は,けっこう気に入っています.何枚か表示されると全体がぱっと消えてリセットされるのや,無限に積み重なっていくのと比べると,非常にスマートです.私はこれをスクリーンセーバとしては動作させず,起動ショートカットをデスクトップに作っておいて,好きなときに起動するという使い方をしています.

 ...って,ここはスクリーンセーバの部屋じゃないですよね.(^^; 一応 Picasa3 の画像管理機能についても書いておくと...上の GUI 画像にもありますが,フォルダのフラット表示というのは最初,なんでそんなの?と感じたのですが,使ってみると思ったより便利です.それから,並みの画像管理ソフトだったら,画像の時系列表示はカレンダー表示にするのが普通ですが,こいつはその名の通り,Timeline 表示というのがあります.これはあまりにスマートで?なんとも文章では表現できません.Picasa を持っている人はぜひ試して欲しいと思います.

 そんなところかな...Exif 情報の管理やアルバム機能などはあまりにおざなりで,フリーソフトでなかったら絶対インストールしない類のソフトだと思います.

(2011/08/10)


ACDSee Pro 4

 βテスト終了から2ヶ月?やっと Pro4 正式版がリリースされました.RAWサポートリストを見ると K-5 も無事サポートされているようです.そこで,私も30日評価版をさっそくインストールしてみました.



 しかしまあ,代わり映えしないですね...見かけというかインタフェースが代わり映えしないくらいならまだ良いのですが,機能も全然代わり映えしません.これは,サポートフォーラムでも半炎上しているように,とてもメジャーバージョンアップとは思えません.せいぜいが Pro3.5 と呼ぶべきだと私も思います.
 一応,Pro3 から追加されたのは,各種の補正機能です.色収差・ビネット...あとなんだったっけ?
 非常にがっかりするのは,レンズIDを相変わらずサポートしていないことです.Zoner でさえサポートしているのにね.
 これについては私も2年位前にサポートフォーラムで指摘したことがあるのですが,やる気ないんでしょうか? 素人考えですが, Exiftool などのフリーデータを使えば,技術的には何の困難も無い話なので,やっぱり必要性を意識してないんでしょうね.これは Pro ツールとしては致命的です.Lightroom から3週遅れあたりを走っていると思います.ACDSee の企画力・技術力の無さが顕在化してきたような感じです.

 さてどうしようかな...? なにしろお値段が $230 !!.旧バージョンの登録ユーザにはディスカウントクーポンが発行され,それを使うと60%引き,つまり $90 位になるらしいのですが.Pro3 用の K-5 対応 RAW モジュールがリリースされれば,それで十分なような気もします.何しろ私は ACDSee で RAW 現像しようとはこれっぽちも考えていないので.

(2011/04/04)


・ACDSee Pro あきらめました

 ACDSee の RAW デコードモジュールは,昨年12月に D7000 対応が出て以来,いまだに K-5 対応が出ていません.昨年末に次期バージョンの ACDSee Pro 4 のβテストが終了したようですので,2月あたりにそのリリースと同時に K-5 対応がなされるのかと思っていたのですが,いまだに何の音沙汰もありません.
 で,ACDSee のサポートフォーラムの Cameras and RAW のところを見ていたら,サポートスタッフの独り言みたいな書き込みで,次の RAW デコーダのアップデートは4月になるらしい...というのを読んで,私のアタマはブチッとキレました.
 K-5 発売から既に半年,いまだにその RAW(PEF) がサポートされない,というのは ACDSee で RAW 現像する気などさらさらない私には何の関係も無い話のはずなんですが,皆さんご存知のとおり,ACDSee Pro は『RAWデコーダでサポートされない RAW ファイルはサムネール表示もプレビュー表示も,メタデータの読み取りもされない(!)』という仕様なんです.
 要するに,新しいカメラを買うたびに約半年の『使えない期間』が発生するソフトだということになります.この仕様の問題点についてはサポートフォーラムでも一度指摘しましたが,反応はありませんでした.

 ということでこのたび,ACDSee Pro を RAW ファイルの管理から外し,現像出力した JPEG ファイル専用の管理ソフトとして使うことに決め,データベースもすべて消去と再取得をやり直しました.

 代わりに RAW 管理ソフトとなったのは,もちろん Zoner PhotoStudio13 です.RAW ファイルの表示とメタデータ取得は RAW デコードの可否とは関係なく,Exif データの generic な取り扱いで行うソフトですから,新しいカメラも何も関係なく管理が出来るわけです.それに加えて,RAW デコードも新しい機種のサポートの早い・確実な DCRaw と DNGConverter を使うという仕様なので,ACDSee のような体たらくはありません.買った当初は ACDSeePro の alternative として押さえておこう程度の考えだったのですが,結局 ACDSeePro の地位を奪ってしまいましたね.

 『Exif データの generic な取り扱い』というのは,何も特別な開発リソースを要するわけではなく,ACDSee Pro も既に行っていることですから,それを RAW 管理に使うというのは,きわめて簡単なことだと思うんですが...そういう必要性を認識していないということなんでしょうね.

(以上,2011/03/10)


・Zoner Photo Studio Pro 13 のレンズ情報

 下で,『RAW ファイルではレンズ名は表示されませんでした.つまりメーカノートからレンズIDを読み取っているわけではなくて,Lightroom や Silkypix で現像した JPEG の XMP セクションにレンズ名が記述されている場合それを表示している,だけのようです』と書いたのですが,これは私の誤解でした.
 PEF ファイルでテストしてみると,*istD, K10D, K20D ではちゃんと RAW 画像からのレンズ情報が表示されますが,K-7, K-5 では表示されない,というのが実態でした.レンズ情報を XMP セクションに書き込む Lightroom, Silkypix 出力の JPEG なども見ていたため,混乱してしまったようです.

 Zoner のサポートとやり取りした結果,K-7 以降のメーカノートの仕様が少し変わっているらしく,それに対応しきれていなかったようです.01/25 に ZPS13 の Build 5 がリリースされていますが,これには話が間に合わなかったため,次リリースで,ということになります.4月くらいですかね.

(以上,2011/03/10)


・Zoner Photo Studio Pro 13

 このカテゴリーの更新は1年ぶりです.まあ,こういう類のソフトにあまり動きがなかったというか,そういうわけですが.ACDSee Pro も 4βが出てからだいぶ経ちますが,特にこれという動きが見られないですね.

 だからというわけでもないのですが,Zoner Photo Studio というものを買ってしまいました.安かったから,ですが,やっぱり ACDSee Pro がいつまで経っても K-5 RAW(PEF) に対応してくれそうにない,というのが理由です.



 全体的な作りは ACDSee Pro にそっくりで,こうやって見ると見分けが付きません.細部を見るとかなり違いますが.

 で,このソフトの(私にとっての)特徴は,未対応 RAW ファイルの Exif サムネールとメタデータを読んでくれる,というのと,『RAW 現像に dcraw.exe と Adobe DNG Converter.exe を使う』ということです.独自モジュールも内部に持っているみたいですが,未確認です.この特徴は私のような“弱小メーカDSLRのRAWシュータ”には,非常に大きな話で,新しいカメラへの対応までの期間が大幅に縮小されることを意味しています.と言っても,私はこのソフトを RAW 現像に使うつもりは毛頭ないのですが.:-p RAW 現像のパラメータなどはかなり貧弱です.

 他にも,レンズ名がちゃんと表示される(下注)とか,ACDSee Pro にはない特徴もいろいろあります.これについてはおいおい紹介していきたいと思います.
 メーカは珍しくチェコ共和国?のものらしいですが,このソフトの歴史はけっこう長いようなので,ぽっと出ではないと思います.まあ,ACDSee Pro の alternative として持っておこうかと.

注)...と思ったんですが,RAW ファイルではレンズ名は表示されませんでした.つまりメーカノートからレンズIDを読み取っているわけではなくて,Lightroom や Silkypix で現像した JPEG の XMP セクションにレンズ名が記述されている場合それを表示している,だけのようです.なんだよ.(-_-; (2010/12/27)

(以上,2010/12/26)


・ACDSee Pro 3 build386

 いや〜...長かったですね.ACDSeePro 3 が WINDOWS 7 対応の最新ビルドで K-7 PEF に対応しました.β版のときから見ると,K-7 の発売から苦節6ヶ月.やっと! (-_-; という感じです.



 Lightroom も Faststone もあるのに,だからどうした?と言われるとなにも言えないのですが...とりあえずすっきりしました.

(以上,2009/12/08)


・Faststone Viewer 4.0

 ちょっと気づいてなかったんですが,定番のフリー写真ビューア Faststone の最新版がリリースされてました.



 これといって新しい機能は搭載されておらず,ver.3.X の延長という感じです.スキンがちょっと新しくなったので,“WINDOWS dark”に設定して,選択カラーをオレンジにして CaptureOne 風にしてみました.

 あと小さなことですが,バッチ変換の際,『シャープネスをリサイズの後にかけるか先にかけるか』というオプションが追加されました.(おそらく)今までは先にかけていたので,ウェブ用の小さなイメージを作るとき,すごく時間が(20秒とか)かかっていたんですよね.これを後にかけるように設定すると,1〜2秒でコンバートされるようになりました.何気に嬉しい機能です.

 ちなみに,K-7 の RAW コンバートを試してみると色味も問題なく現像できましたので,dcraw の対応バージョンを使っているようです.Faststone で RAW 現像をすることは私は絶対ないと思いますが,嬉しいことは嬉しい.

 さて...新バージョンを祝福して donation をしようかな?

(以上,2009/11/22)


・IDimager 5β

 というものがパブリックβテストされています.IDimager 4 で懲り懲りした私ですが,せっかく買ったライセンスで使えるというので,早速入れてみました.

 見栄えも機能も 4 とほとんど変わらず,これもたいした喜びはありません.ただ安定度は 4 よりはましになっているようで,サムネール読み込み時に落ちるということは解消されているようです.
 ただし,K-7 PEF を読み込むとサムネール読み込みキューが止まってしまうという現象が起きています.空のサムネールを選択して f8 キーで再読み込みしてやると正常に動くんですが...これは不便というか使い物にならない.
 βテストフォーラムを見ても同じ現象のレポートがないので,私の環境にも依存しているものなのかも...報告しようかと思ったんですが,英語で書くのがめんどくさいので,まだやってません.

 もともと,どこか outstanding な点のないソフトなので,ACDSee Pro3 が K-7 に対応したら捨てるしかないような気もしてますが.

(以上,2009/11/07)


・ACDSee Pro 3.0

 その後書くのを忘れていましたが,ACDSee Pro 新バージョンが予告どおり,10月に発売されています.早速購入しましたが,機能も安定度もβ版となにも変わらないので,あまり喜びがありません.おまけに...

 これはβ版で実現するかと思っていたのですが,PENTAX K-7 への対応が正式版でもまだ行われていません.ユーザフォーラムで聞いたら,『もうすぐ出る』ということだったのですが,いまだに.

 しょうがないので,ユーザサポートへ直接問い合わせてみると,『PENTAX K-7 への対応版の RAW デコーダのリリースはタイムラインに乗っていない.作業はしているが.』という返答でした.おまけに“サンプルRAWファイルをアップロードして欲しい”と言われてしまいました.え?そんなものがいまさら必要な段階なのぉ?!という感じです.

 たしか Pro 2/2.5 用の RAW デコーダが最後にリリースされたのが7月だったと思うので,K-7 に限らずサポートされてないカメラが他にもたくさんありそうです.有名定番ソフトだというのに,困ったもんですね...

(以上,2009/11/07)


・IDimager 4

 ACDSee Pro 2.5/3βがいつまで経っても K-7 PEF に対応しないので,何か別の(Lightroomとは違うファイルシステムベースの)写真管理ソフトがないかと探していたところ,IDimager というソフトがあることを知りました.もちろん海外物でオランダ製らしいです.K-7 PEF には対応していない(だって,最新版は2009/01なんだから)のですが,サムネール表示やプレビューも問題なくできるという話を DPReview で聞いたので,とりあえず試用してみました.



 一度目の試用では,K-7 PEF のハンドリングに問題はないことは確認できましたが,いろいろと解せない点もあるので追究する気が起きず,とりあえずアンインストール.その後思い立って再び試用してみようと思ったら,1ヶ月間の試用期限が既に過ぎていました.
 それでやめておけばよかったのですが,“高いものではないしとりあえず買ってみるか”...で,結果,大失敗.(-_-;

 まず,IDimager 起動するたびになぜかadmin名でログインが必要.なにその大げさ加減は?! そんなソフト他に見たことないですね.試用期間中だけかとも思ってたんですが,そうじゃなかった.おまけに remember password でログインダイアログに表示される既定パスワードでそのままログインしようとしても2回に1回は失敗してしまう...この問題はヘルプの中あれこれ探索して起動コマンドラインにパスワードを記述することで回避できましたが.

 やっと起動してみると,『終了時のフォルダを記憶してくれない』.起動時のフォルダを固定するオプションはあるのですが,これもなぜかまったく機能せず.オプションで何も設定しないと,起動のたびにデスクトップから始まってしまうので,めんどくさいことこの上ない.

 極めつけは,『サムネール読み込み時に頻繁に落ちてしまう』.これは非対応の K-7 PEF でとかいう話ではなくて,他のカメラの RAW でも JPEG でもまったく規則性なくランダムに,です.おまけに ACDSee みたいに『あるフォルダ以下を一括してデータベースに読み込む』という機能がないので,膨大なサブフォルダを一つ一つ...そのたびに落ちてやり直し.これは使えんですわ,絶対に.(-_-メ

 ということで,金をどぶに捨てたような気分です.ソフト購入でこんな大失敗したのは久しぶりのような.(^^; おとなしく ACDSee が対応してくれるのを待っていれば良かった.orz

(以上,2009/08/21)


・ACDSee Pro3.0β

 ACDSee Pro 新バージョンのβ版が公開されました.だいぶ前に ACDSee Pro の専用サイトからメールアドレスを登録してあったのですが,やっと公開の案内が届きましたので,早速ダウンロードしてみました.こんな感じのものです.



 なんだか,あんまり変わり映えがしませんね.機能自体も,ほとんど Pro2.5 から進化しているという感じは無く,今まで写真管理画面と編集画面がばらばらだったGUIを単一ウィンドウで統一しただけ,という感じです.このへんは Lightroom のモロパクリという感じ.下が,Process 画面.



 お得意の LightEQ 機能は健在で,心持ち 2.5 から効き具合が良く・スムーズになったみたいな気がします.これは実に素晴らしい.マウスインタフェース含めて,他のソフトには無い機能だと思います.

 残念なのは,ビネット補正・色収差補正・レンズ情報表示などが相変わらず無いこと.これは Lightroom から多大に引き離されていると思います.1周遅れ以上かと.どれも入れようと思えばそんな難しい話ではないと思うので,やる気がそもそも無いのかな...? とりあえず ACDSee のβ版フォーラムに書いておきましたが,どうなるか.

 とはいえ,正式版が出たらやっぱり買ってしまうんでしょうね.

(以上,2009/05/30)


・ACDSee Pro2.5

 下に書いた ACDSee Pro2 での RAW 現像の不具合ですが,ACDSee のユーザフォーラムの情報では,K20D に固有の既知の問題だったようです.で,ACDSee Pro 2.5 が昨日リリースされたので試してみたら,この問題は解消されていました.
 でも,英語版アップデートを日本語版2.0に当てようとしたら,ライセンスコードが不正ということではねられてしまいました.別製品ということのようで.(-_-;

 さて...日本語版はいつ出るのか.イーフロンティアのサポート見ると,迅速な対応はぜんぜん期待できないような.ACDSee で RAW現像するつもりがないとは言え,ちゃんとしたプレビューが出来ないのは困る...
 悩んでいてもしょうがないので,英語版を買ってしまいました.金は二重取りされたけど,英語版の方がサポートが早いので,これが正解かと.

(以上,2008/09/11)


・ACDSee Pro2 の RAW現像

 下で『イマイチ以下』と書いたので,一応そのフォローを.

 これが K20D RAW 以外でもそうなのかは分かりませんが,ハイライト部の階調処理に致命的な欠点(バグ?)を抱えているようです.



 下の Capture One の記事にあげた写真の一部で,レースカーテンのハイライト部ですが,階調のエッジが摩訶不思議な縁取り状の描写になっています.本来グレーになるべきレース部分も白く抜けています.まるでソラリかけたCGみたい.もちろん,K20D の 14.6M CMOS がこう写してしまったというわけではありません.同じ RAW を純正 PPL で現像してみると.



 言うまでもありませんが,他の現像ソフト(Lightroom. LightZone, Bibble, Capture One, SilkyPix...)の結果は(多少の色調差を除いて)すべて PPL と同じです.

 上にあげた現像ソフトの中には DCRAW ベースのものもあるはずなので,ACDSee Pro2 は独自 RAWエンジンで“やっちゃった”ということなんでしょうか...まあ,ビューアとして買ったものなので腹もそれほど立ちませんが,Pro の名前にだまされて RAW 現像ツールとして買ってしまった人はかなりアタマにくるだろうな...(^^;

(以上,2008/08/27)


・ACDsee Pro2

 ...を買っちゃいました.



 ACDSee PhotoManager 9 を既に持っているのになんで?というと...どうも ACDsee PhotoManager は,アップデートがないようなんですね.10 の日本語版はいつ出るのか分からない.英語版でもいいんだけど,オンライン版はないようだ.ACDsee で RAW 現像をするつもりは無いのですが,PhotoManager 9 では K20D の RAW がサムネール・プレビュー表示さえも出来ないんです.プレビューJPEG が埋め込まれているのになんで?という気もしますが,そうなっているのでしょうがない.で,K20D の RAW に対応している Pro2 を買ってしまったというわけです.

 RAW 現像機能を除くと,PhotoManager とほとんど変わらない Pro2 なんで,金がもったいなかったという感じですが,まあいいか.

 ちなみに Pro2 の RAW 現像機能は...イマイチ以下のような.:-p

(以上,2008/08/04)


 私のデジカメ歴も数えてみると,8年ちょっとになります.その間ずっと追究し続けてきたといえば聞こえはよいのですが,要するに良いのがなくて悩んできたのが『写真ビューア』です.キャノン付属の ZoomBrowser にひどい目に合わされたのは,Exif の項に書いたとおりです.インタフェースも奇をてらったものですし,なんであんなのを標準ビューアにするかな...

 まあキャノンをあれこれ言ってもしょうがないのでやめといて,その後長く私の標準ビューアとなってきたのは,市販ソフトである Ulead PhotoExplorer でした.Ver.5 から Ver.8.6 まで使ったのかな.なんと言っても,サムネールキャッシュを集中管理できるのが最大のメリットで...それ以外は,特にどうということもない普通のビューアでした.
 ところが,K10D で写真の縦横センサが付いて,IXY900 買ったら当然そうなってるし...Exif の回転情報に非対応の PhootExplorer ではどうにもならなくなりました.

 それ以外に私が時々特別な用途に使っていたビューアがあります.シェアウェアの DPEx です.これは機能としては素晴らしいビューアですが,とにかくインタフェースが悪すぎる.そのうちに作者さんがやる気を失ってしまい,正式バージョンの 1.51 リリースから既に2年半がたとうとしています.βバージョンで実装されたいくつかの機能は,『何に役立つのか分からないもの』ばかりで...(-_-; 正直もうあきらめました.(これ,DPEx サポート掲示板に堂々と書いたことなので,“弱い犬の遠吠え”ではありません :-p )

 さてどうしようかと困っているところに,海外から『白馬の王子様』が.(^^; Faststone Image Viewer というフリーソフトです.



 外観にスキンを使っていてなかなかクールですが,機能は,とてもフリーソフトとは思えないものです.タイトルバーでは日本語ファイル名は化けていますが,サムネール表示や各種処理では日本語がすべて通ります.
 私がいやいやながらも (^^; DPEx を使っていたのは,“メーカノートを保持したロスレス回転”と“Exif情報の除去”のためでしたが,Faststone Viewer はこれもあっさりと(しかもバッチ処理で)やってくれます.ロスレス回転については,DPEx には致命的な仕様ミス(最近気づいた(-_-;)があり,ロスレス回転後も元の回転情報が残ってしまいます.つまり写真の回転情報に対応したビューアで見ると非常にヘンなことに...あと,DPEx では時間のかかる処理でもプログレスバーが表示されないのでハングしたかと思ってしまう(実際 WINDOWS はそう判断しています)とか...まあ DPEx のことをあげつらってもしょうがないのでこの辺にしておきます.m(__)m

 Faststone Viwer で秀逸なのは,とにかく各種(コンバートや再圧縮,拡大縮小など)のバッチ処理です.拡大縮小では“長辺のピクセル指定”がありますが,これなんか案外他のソフトには無いオプションみたいな.Landscape と Portlait の混在した写真をバッチ処理するときには泣いて喜ぶほど便利です.
 それ以外でも,例えばプレビュー表示でのクリック一発での“虫眼鏡拡大機能”が本当に便利で,重宝しています.こんな感じ.



 欠点としては,ファイルの選択やプレビューがやや遅いこと,Exif メーカノートに対応していないこと,Exif 撮影時刻でソートできないこと...などでしょう.最後の点は,作者さんに要望を出したら,wish list に入っている,という返事を戴きました.そのうち実装されることを期待しています.

 ちなみに Faststone Viewer は個人使用ではフリーソフトとなっていますが,いわゆる donationware となっていて,PayPal で寄付を行うことが出来ます.デフォでは $15 のようですが,私はあまりにも気に入ったので,$30 を奮発してしまいました.クレジットカード番号があれば日本からでも簡単に出来ます.この素晴らしいソフトをずっと失いたくないので,使う人はぜひぜひ寄付よろしく.

(以上,2007/03/12)


 K10D で撮った写真を *istD View 1.00 で見ていて気づいたんですが...いつのまにか,レンズ名が表示されなくなってますね.orz

 K100D の写真も見てみたらやっぱり表示されないので,Kシリーズからこうなっていたようです.Exif の内部構造に変化があったんでしょうか?

 *istDView は正式版1.00がリリースされてから1年以上更新されていませんが,なんとか対応してもらえないかな...? ソフトの名前がこうなってるんだから,もう無理かな??下注

注)...と愚痴ってしまったんですが,なんと!! 今日公開された *istDView 1.20 で,K10D の JPEG, PEF ともに,レンズ名表示ができるようになりました.作者さんには,まったく頭が下がります.しろあずきさん,ありがとう...m(__)m(2007/01/28)

(2006/12/29)


 *istD Viewは,しろあずきさんによって作られたフリーソフトで,PENTAX *istD シリーズ専用?のフォトブラウザです.このような多機能のかっこいいブラウザが,*istD ユーザコミュニティの周辺から生まれたということも素晴らしいのですが...このスクリーンショットを見てください.



 右側の Exif ビューの部分にレンズ名があります.ここで表示されているのは,タムロン28-75mm です.ちなみに画面の真ん中上に出ているのは,マウス位置に表示される簡易プレビューですが,ここにもレンズ名が見えています.これは素晴らしい.

 *istD シリーズの使用レンズ名が表示されるブラウザとして,PENTAX 純正の PhotoBrowser がありますが,これは当然というのか,PENTAX 純正レンズの名前しか表示されません.

 したがって...*istD View は世界で唯一つの『サードパーティレンズ名が表示できる PENTAX 専用フォトブラウザ!!』なんです.一眼デジの場合,撮影に使用したレンズ名というのはきわめて重要なデータですから,サードパーティ交換レンズを使っているユーザにとっては必須のツールでしょう.

 ただし...*istD View をインストールしただけでは,レンズ名は表示できません.みんと☆さんが公開しているレンズIDデータLensID.iniをダウンロードしてインストールする必要があります.こちらは2ちゃんねるの *istD 関連スレッドから生まれてきたものです.

 残念ながら,LensID.ini は2004年11月以来更新されていませんので,それ以降に発売されたレンズ(例えば,DA50-200mm)のデータは含まれていません.
 しかしこのデータ,(PhotoBrowser とは違って)単なるテキスト形式の ini ファイルなので,自分で好きなように(!)データを追加・修正できます.これについては,私があちこちから集めてアップデートしたものがありますので,そちらをご参照ください.

(以上,2005/09/30)


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